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デジタル・デバイドにどう向き合うか?教科書デジタル化と本社VR移転

 コロナ禍を契機にデジタル化について語られる機会が増えたのは、良いことですね。今週のメールマガジン[エンターテックニュースキュレーション]でも取り上げた2つのニュースの遠さというか幅に改めて、難しさを感じました。

 菅内閣の目玉の一つであるデジタル庁。期間限定で、省庁横断でデジタル化を進展させるという発想はとても良いと思います。このニュースも、文科省に任せておいて、十年一日のごとくスローにしか進まなかった教科書のデジタル化の話を、サクッと結論に持っていったのはとても良いと思います。
 そもそも教科書は紙じゃないといけないという法律があったこと自体が驚きですが、それを変えるのに10年単位の時間がかかっているのは本当にありえないことです。
 色んな意見はあるんでしょうが、効率よく教育するのにオンラインとデジタルコンテンツを活用したほうが良いのは、火を見るよりも明らかで、それに反対するのは、「デジタル恐怖症」的な、リテラシーの低い人達の抵抗感なのでしょう。その証拠に、論理的成立したデジタル教科書反対論を僕は見たたことがありません。
 日本の国益を考えたら、小中学校の教員免許に更新制度を取り入れるなどの方法で、デジタルリテラシーを教員の必須スキルにするべきだと思います。別にHTMLでサイト作れとか、プログラム言語を覚えろとかいう話では有りません。普通にパソコンとスマホを使って情報の収集や発信をできるようにしましょうということです。
 この平井大臣の発言がキッカケに長年頑張っていて、今は「超教育協会」に集約されているみなさんのご苦労が報われ、現実化するとよいなと思います。

 さて、同じ日にこのニュースを見つけました。なかなかかっ飛んでいます。在宅勤務、オンラインの会議が増えていく中、ZOOMなどのツールでは、不十分というのは理解できるのですが、本社オフィスを無くす方向で、VRに全部移すというのは、新しいですね。

 確かに、一定の人数(数十人)であれば、すぐにできそうです。この場合の課題は、ヘッドマウントディスプレイが重いことくらいですね。僕は結構「VR酔い」してしまう方なので、いきなり自分の会社をここに持っていこうとは思いませんが、意義のあるトライアルだなと思いました。どういう成果が上がっていくのか興味があります。

 それにしても、この2つのニュースの差が凄くないですか?? 僕はもちろん「本社をVRに」と考える人達の側に立つつもりですが、同時に、社会の安定という意味で、この差が気になります。ITを使いこなせるかどうかで生まれる経済その他の格差、デジタル・ディバイドの問題が語られるように久しいですが、社会で起きる問題を一つの方法で解決するのが難しくなるのではないかという不安になりました。
 教科書は紙を使わないと良くないことが起きるという迷信的な思いにとらわれてしまう人を早く呪縛から解かないといけないですね。
 まさに起業家的な発想で解決できる課題という気もします。日本にある様々なデジタルデバイド、都市と地方、世代間格差、経済格差、スタートアップのビジネスチャンスになるはずだなと思いながら、2つのニュースを眺めました。

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