Apple Musicハイレゾ賛成!但し、月額料金値上げはマストです。

 Apple Musicがロスレス音源を提供するそうです。ストリーミングサービスが、定着し始めたところで、「最大24ビット/192kHzの楽曲再生も可能」という高音質を提供するのは、音楽ファンのためにとてもよいことです。

 但し、ただし、、、、

 日本は、月額料金が国際標準で安すぎるのでこのタイミングで値上げをするべきだと思います。ストリーミングサービスが日本で始まった当時のレコード会社首脳の不見識で、本来は1500〜1800円が適切だった月額料金が980円で始まってしまった(レコード会社が要望した!)経緯は、以前書いたので繰り返しません。興味のある方はこちらをご覧ください。「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」とだけ再度書いておきますが、今更、過去のことを言っても仕方ないので、これからの話をしましょう。

 日本の音楽市場の7割以上はCD,音楽DVDなどのパッケージが占めています。日本の音楽の象徴としてこのマーケットの下げ幅を小さくする努力を続けるのは良いことだと思います。ただ、これから日本の音楽業界が取り組むべきことは、デジタル市場を伸ばすことです。

 日本の音楽市場はまだ世界第二位ですが、デジタル市場に限ると、ドイツよりもイギリスよりも小さく、788億円です。この数字は日本レコード協会加盟社の売上なので、インディーズアーティストを加えると900億円近くにはなるでしょう。DIYのアーティストが中心のTuneCore Japanの取り扱いだけでもも71億円あることがわかっています。

 これを数年で2000億円に上げて、世界第二位のデジタル音楽市場にすることは世界的な存在感という意味で、非常に重要です。海外の音楽関係者が日本市場に興味を持つことは、日本の楽曲やアーティストに興味を持つことにも繋がります。日本企業が、日本市場への水先案内をやることで、欧米やアジアの会社とバーター的に連携するチャンスも増えていきます。もちろん日本人音楽家の収入も増えるでしょうし、日本の音楽デジタル市場を大きくすることに異論のある方はいないでしょう。そのために、今重要なのは、安く設定しすぎた、サブスク料金の単価上げなのです。単純な算数でわかることですが、月額980円が1480円になれば、市場規模は50%増になります。ハイレゾ音源にするというユーザーが飲み込みやすい、特に音楽好きが納得しやすいタイミングを逃してはならないと思います。権利者側がまとまってAppleやSpotifyに要請すると、独禁法的な問題も出てくるので(だからサービスローンチ時の金額設定が大事なんだけどね!!)慎重にやらないといけませんが、事業者側も国際標準に金額を合わせるだけなので、抵抗や交渉の必要は無いはずです。音楽ファンの方も、「サブスクって、世界の金額感を日本に当てはめると1500〜1800円なんだー」ということをご理解いただきたいです。携帯電話とかWi-Fi料金とか下げてもらって、音楽には毎月そのくらいはらいましょうよ。宜しくお願いしますm(_ _)m

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