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非正規労働者、非組合員の労働者も守れ!ノブレスオブリージュ!

連合。日本労働組合総連合会。言わずと知れた日本の労働組合のナショナルセンターである。組合員数は700万人近くいる巨大な団体である。

○非正規労働者が感じたこと
正社員と非正規労働者。同じ会社であっても全く立場が違う者が混在するようになった。
正社員並に働く非正規労働者であった私は春闘の時期にワッペンを付けて活動する組合代表者を見ながら、「コイツらはわしらの代表では無いな」と冷めた目で見ていた。定期的に昼飯の時間に組合員が集まって話し合っていたようだが、私は冷めて見ていた。「どうせ私達は彼らの仲間ではない」からだ。
また、春闘で賃上げ、一時金を勝ち取り、成果をビラで配っていたが、選別も出来ない出入口前で配るからわしら非正規労働者にも配っていた。それには怒りを感じていた。何故なら「わしらには何にも関係ない無いし、アンタらの賃金やボーナスを得るために稼いだ努力の一部は非正規労働者の努力が多分に入っているわけで、コチラの取り分は何ら増えない」からだ。
そして、コロナ禍。派遣切りは無かったが、今まで延長延長で来た派遣の仲間がガンガン派遣期間満期で居なくなっていく時も組合は何ら動いてくれなかった。それが私が体験した連合傘下の組合の実態である。
はっきり言おう。非正規労働者からすれば、連合も組合も何にも私達のために動いてもくれない以上、仲間とは思えないし、労働者の代表面されるのには非常に腹が立つぐらいの存在である。
無論、私も馬鹿じゃないので、組合が組合員のためにしか動かないのは当たり前のことであることは理解はしていることは付言しておく。

○組合は必要か?
組合に助けられたこともない私でさえも労働組合は必要だと考えている。
会社、資本家に対して、労働者一人一人は軟弱だ。それに対して徒党を組むのは必要なことだ。しかし、同時に徒党を組めるのは、日本が解雇規制で正社員がガチガチに守られているからであり、徒党を組んでも潰されないという安全安心があるからだ。
派遣などの非正規労働者にはそれが出来ない。何故なら「期間が来たので、延長しません。」は何にも法律に違反していないし、徒党を組んで会社に交渉を挑むようなめんどくさい奴らを切るのは当たり前だからだ。法律で規制すらできないだろう。契約に一切違反していないから。「非正規労働者も組合を作れるし、入れますよ!」と曰う現場を知らない方々もいるが、そんな奴を派遣先は受け入れないし、組合員になれば先程述べたように延長しないとされる可能性がある。
つまり、非正規労働者はそもそも徒党を組み難いのだ。
となると、この非正規労働者を守れるのは誰か?それは正社員の組合、それしか無い。解雇規制で守られている強者である組合が出張っていくしかない。
「ノブレスオブリージュ」という言葉があるが、連合傘下の組合に求められているのは、この崇高な精神ではないだろうか?

○組合の役割は?
殆どの組合は組合員数よりかなり下の票数しか集められなくなっている。それは当然だ。組合員ですら組合が自分達の権益を守っているとは思えないからだ。専従の組合員がよく分からない研修とか行ってることとかを疑問に思っている声はわしの耳に入って来たし、アイツら日頃何をしてるの?という声も聞いたことがある。
組合員からですら不平不満があがる。
非正規労働者がどう思っているかは推して知るべしだろう。
会社の中には色々と問題がある。それを受動的に待っていてもダメであろう。逆にガンガンと社内に入り込み自分達で課題を見つけて改善していく。これが求められているのではなかろうか?
それをしていくと必ず非正規労働者の問題にぶつかる筈だ。何故なら現場レベルでは「正規並に働く非正規労働者を正社員にしたい!」という声は出てるし、コロナ禍でさえ、「あれだけ頑張って来た派遣の方々にこれは酷いじゃないか!」という声があったのだ。また、組合が無い中小企業の労働者からは「利益を上げていて給料も沢山貰える大会社の労働者に価格などで叩かれたことに自分らを叩いて利益を上げているのに何だ!」と怒りを感じている人がいることも付言しておく。
つまり、専従の組合員がガンガンと現場にある声を拾えばかなり解決していくし、また組合が無い中小企業の方々にも話を聞く必要があるだろう、私は連合、日本労働組合総連合会にはその能力も気概もあると信じている。「ノブレスオブリージュ」それを労働者のために出来るのは、貴方方しかない。

○最後に
連合や傘下の組合組織に厳しいことを言ってしまったが、それは連合、労働組合に期待しているからこその裏返しの気持ちだと理解してほしい。
組織力が落ちたと言われる連合、労働組合。どんどんと労働者の声が届かなくなっているとも言える。労働者が資本の暴力の中で個々人では戦えない以上、必要不可欠な存在であり、このまま衰えて良いはずがない。
連合も組合も労働者のために変わる必要があり、変わらなければ組織力は落ちていくだろう。そして労働者は不幸になっていくかもしれない。
そうならないためにも変わってほしい。労働者全体を守るそういう組織になってほしい。「ノブレスオブリージュ」貴方方にはそれが出来るのだから。




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