左利きというマイノリティライフ / 地政学リスクはプロレス技で解決せよ?~「紛争でしたら八田まで」を読む / 入学式から緊急事態宣言まで激動の一週間
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70歳定年時代到来で「死ぬまで社畜になる人・ならない人」の分岐点
雑誌 週刊現代 「新型コロナで損した?得した?売った?買った?」コメント
雑誌 月刊企業年金 特集金融ジェロントロジー
金融ジェロントロジーを個人のリタイアメントプランにどう接合させていくか
雑誌 会報企業年金総合プランナー 企画編集参加(一部執筆担当)
(無料)【セイカツ】左利きというマイノリティライフ
最近、若い人では左利きで文字を書く人が増えた。どうやら初等教育の時期に左利きを無理に矯正しない流れになったかららしい。
うちの子どもを観察する限り、利き手として書いているのではなく、単に「左手でチョークを手にしたので左手で書く」みたいなことをしているので、子どもの利き手というのはなかなか判別しにくいと思う。
一方で、大きくなってくると、確かに利き手を意識することになる。なぜか自分にとって使いやすい手があって、多くの人はそれが右であることを自覚するし、左利きは社会が自分に向けてデザインされていないことを痛感する。
実は私は左利きだ。ただし鉛筆は小学校の入学期に右利きに直されてしまったので、中途半端な左利きである。たとえば
(右利きで対応)
鉛筆、はさみ、フォークとナイフの持ち方
(左利きで対応)
お箸、ボール投げ、家電話をとる、お茶をつぐ
改札を入るときSuicaをタッチする
(混在)
包丁
多くの人の目に触れて「あ、左利きなんですね」と言われるのはお箸ということになる。でもフォークとナイフはマナーとして普通にしつけられてたので逆には持たないというおかしな感じだ。
不思議なものが包丁だ。包丁は家庭科の授業では右利きスタイルで教わったものの、実際に使っていると左で持つほうが使いやすいときがあって、大根を切りながらときどき右手と左手で包丁を持ち替えたりしている。例えば大根の皮は包丁を右手に持ち、短冊に切るときは左手で包丁を持つ。変な話だが、もうそれで慣れてしまったのでしょうがない。
右利きの人には分からないだろうが、左利きとしてのマイノリティを実感することは少なくない。しかし個人的にはいい経験だったと思っている。社会は大多数の人に合うよう作られていて、少数の人にはフィットしないこともある、ということを考えるきっかけになったからだ。
昔の電話はくるくるカールしたケーブルが受話器と本体をつないでいた。あれ、左利きの人が取ると逆になって電話がしにくい位置にデザインされている。急須からお茶をつぐのは右利きデザインになっていて、左利きは逆手でつぐことになる。
今でこそ電話は当たり前のようにワイヤレスだが、実はワイヤレス電話は、左利きにとってバリアフリーデザインでもあるのだ。
相手の気持ちにたって考えること、特に少数派の人の気持ちにたって考えることはなかなか簡単ではない。自分の場合は「左利き」と「背が低い」という2つの観点で社会的少数派、社会的弱者の気持ちを考えることができたと思う(小学生男子にとって背が低いことと運動が苦手なことは社会的に弱い立場に他ならない。)。
Apple社のCEOをジョブスからついだティム・クックは同性愛者であることをカミングアウトし、それがマイノリティを理解することに役立ったと思う、と述べている(孫引きなので引用元はリンクしないが、下記のような発言をしたそうだ)。
マイノリティであることの意味をより深く理解し、別のマイノリティに属する人々が、日々どのような困難にぶつかっているかを知ることができた。
そのおかげで、人の気持ちを思いやれるようになり、人生がより豊かなものになっている。
ときにつらく、居心地の悪い思いをすることもあったが、あるがままに自らの道を歩み、逆境や偏見を克服する自信も得られた。
「多数派」「普通」というのは、その立場にある人は何も痛痒を感じない。何せ大多数の人に合わせて社会はデザインされているし、それゆえに大多数の人はその不満を述べることもないからだ。
あなたにとっての「左利き」のような居心地の悪さががあったら、それをその不具合だけではなく、広くマイノリティの居心地の悪さにも通じることを、ちょっと考えてみていただければと思う。
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紛争は絶えることがない。紛争地帯にプロレス技を仕掛けるリスクコンサルタント女子がやってきたらどうなるか。今日はそんな異色の1冊を紹介しよう。
主人公は「地政学リスクコンサルタント」の八田百合。いろんな地方の食事(昆虫とかも食べちゃう)を楽しみ、時にプロレス技をしかけて問題を解決するリスクコンサルタントだ。
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