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薬膳とメンタルヘルス③(ストレスについて❶)

冷えもですけど、ストレスも”万病の元”なんて言われたりします。
ストレスとの付き合い方を、東洋医学の視点から探っていきたいと思います。

自分の体内で、ストレスの影響をもっとも受ける部分

五臓の中で、ストレスに弱いとされている蔵があります。

それは「肝(かん)』です。

肝というのは五行論では「木(もく)」に属します。
他には<胆・目・爪・筋・酸・東・春・風・青・怒>が同じ木に属しています。

1年の自然な流れだけで見ると、春に特に意識してケアをすれば良かったはずなのが『肝』です。
しかし、今は1日の大半をスマホやPCと向き合っているという人も多くなりました。つまり、目を年がら年中酷使するようになってしまいました。

先述したように、目と肝は同じ木に属すので互いに影響し合いやすい関係性です。年がら年中、目を酷使し続ける今の時代は肝のケアも年がら年中必要な時代になったということです。

ちなみに、何度も『肝』という文字を打っていてふと表示されたPCの事典が興味深かったのでメモしておきます。⇩⇩
かん 1【肝】
① 五臓の一。肝臓。肝の臓。
② 〔古く,魂のあるところと考えられたことから〕こころ。「―ヲクダク」〈日葡辞書〉
かん 【肝】漢字
① 五臓の一。きも。「肝臓」「肝油」
② まごころ。こころのそこ。「肝胆」「心肝」
③ かなめ。たいせつなところ。「肝心(かんじん)」「肝腎(かんじん)」「肝要」
きも 2【肝】
① 肝臓。
② 気力。胆力。度胸。「―を据えて答える」
③ 五臓六腑(ろつぷ)。「我(あ)が―もみ膾(なます)はやし」〈万葉集•3885〉
④ 工夫。思案。「あまりに―過ぎてしてけるにこそ」〈沙石集•七・古活字本〉
〈句項目〉
肝が据わる
肝が太い
肝に銘ずる
肝を煎る
肝を砕く
肝を消す
肝を潰す
肝を嘗む
肝を冷やす
肝を焼く

肝とは、当然のことながら肝臓も大いに含んだ蔵のこと。
レバーを見れば一目瞭然、肝臓は血の塊です。肝は体内で”血を貯蔵する場所”という役割を担っています。
目が疲れると、その血を消耗することになります。(=肝のバランスが崩れる)
また、肩こりに始まりそれが背中にまで広がったり、視力が低下したり頭痛がしたり・・筋肉や血流に関わる部分に直で影響を及ばします。

「肝」がストレスに弱い理由

もう何度も述べていますが、『肝』は「木」に属します。
この木というイメージに肝の性質のイメージは似ています。

木は成長とか伸びるというイメージがあるかと思います。
同じ部類の春も、東風が吹いて、新芽が出て、草木が緑になって、自然界の成長を感じられる季節です。発散というのも木の特徴です。風の影響を受けやすいのですが、風はうつろうものというイメージもあります。

そのような特徴が、肝にもあります。
のびやかさを好み、気を上昇させたり発散させたりします。

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