ツラゲ薬師、旅に出る。 -酷道・高知編①
旅に出ます。探さないでください。
こんにちは、ツラゲ薬師です。突然ですが、今年のSW(シルバーウィーク)期間中に3連休を取得し、2泊3日で旅行に行くことにしました。「酷道・高知編」と題して、旅の記憶を残していきたいと思います。
今回は準備編。通常の旅行とは事情が異なるので、下準備を入念に行います。
・旅程
予定は以下の通り。
9月17日…AM6:00に出発。国道438/439号起点を6:30スタートの予定です。終点&宿泊地の四万十市には17:00着を予定。
18日…愛媛県宇和島市に移動して、ご当地飯の「宇和島鯛めし」を食べる。その後戻って足摺岬へ。夕方ごろにはホテルに帰還。
19日…早朝に出発。途中早明浦ダムによって記念撮影。高速道路でワープして帰宅。基本的に移動は高速道路メイン。
という感じです。
で、上で書いたような"事情が異なる"というのが「国道438/439号を通る」ということ。
ここの対策次第で、今回の旅の予定が大きく狂う可能性が高くなってしまうのです。
・そもそも国道439号とは?
国道439号は、起点の徳島県徳島市と終点の高知県四万十市を結ぶ、いわゆる「酷道」と呼ばれる一般国道です。
総延長は345.8km。北海道の網走市と留萌市を結ぶ国道239号や、関東を環状に走る国道16号よりも長いです(ただ実延長はこれより短い)。
かつてはそこそこひどい道でしたが、現在はバイパスの開通や災害復旧などでけっこうきれいになっています(個人の感想です)。
以前の道路の様子は先駆者様の動画をどうぞ。
下の画像を見てわかる通り、四国の山の中を走る国道です。
ぱっと見ではそこまで走りにくそうには見えませんが…。
こんな感じのヘアピンカーブが連続して出てきます。ただ、2年前に徳島県側だけを走った時はそこまで路面はひどくなかったので、その点は天気次第とはいえ心配はしていません。
むしろ横にチラッと見えている国道193号のほうがやばいまであります。いずれはここでも書きたいですね。
で、酷道なんて山ほどあるのになんで439号が有名なのかというと、そのひどさに加えて、
「全線走破の困難さ」
が大きな要因のひとつなのです。
他県でもあると思いますが、四国を走る国道の中には「異常降水量による通行止め」や「冬季閉鎖」の区間が存在します。
439号の場合、基本的には「冬季閉鎖」によって、一部区間がそもそも立ち入りすらできなくなってしまいます。四国島外の人には知らない方も多いのですが、剣山系や石鎚山系が並ぶ四国山地の中を走るため標高も高く、京柱峠の前後数十キロは毎年積もるほど雪が降ります。
そんなところのガードレールもない道を冬に走ることがどういうことか、なんてのは言うまでもないでしょう。平時ですら少し操作を間違えたら100メートル超を転がって谷底に落ちていくわけですから。
さらに、剣山系は地質的に崩落が起きやすいらしく、梅雨など雨が降る時期になると、土砂崩れ等による通行止めや、復旧作業等の工事で時間帯通行止めがなされることが多いのです。
そのため、全線走破できる時期がかなり限定的であること。総延長の長さもあって相当な旅行時間を取られることから、全線走破は難易度が高いのです。
今回の下準備も、基本的には国道439号走破対策がメインになります。
・下準備
さて、ここからがこの記事の本題です。2泊3日の旅行に必要な宿泊用具などはわざわざ書く必要がないので、酷道対策をメインにしていきます。
当たり前ですが、運転する車に関することは入念に確認しておきましょう。パンクした際のジャッキアップはできるのか。そのための用具をそろえてあるのか。
停止板はできれば2つ積んでおくのが望ましいでしょう。待避所がない山道でタイヤ交換をしようものなら、前後に余裕をもって通行できないことを示す目印は置いておきたい。この用意はしておきたいところです。
空気圧もちゃんと見ておきましょう。もちろん、ガソリンは満タンで。
439号は徳島県名西郡神山町を最後に、四万十市に着くまでガソリンスタンドとコンビニがありません。公衆トイレもほとんどないです。
やっかいなのはトイレ対策でしょう。最悪の事態も想定して、空のペットボトルとエチケット袋は用意したいです。
次は情報収集です。今回、僕は徳島県側を走ったことがあるので、未走の高知県側の道路線形や状況。さらには通行止め区間の有無を調べます。
使用するサイトは以下のもの。
・日本の県道一覧
・徳島県県土防災情報
・四国地方整備局 道路情報システム
http://www.skr.mlit.go.jp/road/info/index.html
これらのサイトで情報収集しましょう。たとえば「徳島県県土防災情報」を見ると…
通行止め情報を見つけました。ですがこれは
近くを走る県道が通行止めのようです。
現在調べたところでは、主な規制は時間帯通行止めくらいのものでした。
この時間帯通行止め、かなり厄介です。これのために出発時間を早めに、到着時間を遅めに見積もってます。
1時間のうちに通行できるのがわずか10分。立て続けに規制区間をパスできれば問題ありませんが。引っかかってしまうと最長50分の強制休憩タイムに入ります。
四万十市内のホテルのチェックイン時間は18:00。連絡して遅らせてもらうことはできるとはいえ、日没までに抜けないとどえらい目に合うので、この規制には気を付けておかないといけません。最悪走破を断念する必要も出てきます。
・当日まで1週間
交通規制情報を見ても、崩落等が起きたようなことはないみたいですね。あとは当日までに天気が大崩れさえしなければ、スタートラインには立てそうです。
期待に胸を躍らせながら、不安も少し胸に秘めて。出発を楽しみにしましょう。
それでは。
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