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将来コミュニケーションというビジネスが注目される

 昨今エンジニア不足が深刻な状況であることは周知の事実であると思いますが、国内に限定せず、海外のエンジニアを使うという考えに変えるとエンジニアという枠組みにおいては、さほど深刻な問題でないと思われます。

 私がいま関わっている株式会社AutoMagicという会社は、インドのエンジニアを抱えており、Pythonが中心ではあるものの、様々なスキルを持ったエンジニアが集まっています。ゆえにアプリの開発なども初期のプロトタイプが iOS と Android を同時に2週間くらいでできることもあります。そして、エンジニアの数はかなりの母数があると思われ、AutoMagic社は日本に興味のあるエンジニア層は常時300名は居ると言っています。つまりは、海外に目を向けた場合、エンジニアリソースの確保はさほど難しくないと思うんですね。

 ただ、そこでの問題はやはり言語の壁であったり、習慣の違い、考え方の違いなどがあって、乗り越えねばならないハードルは少なくはありません。対応としては、英語の堪能な日本人のプロマネを間に置くことで言語の壁自体は超えられますし、AutoMagic社も同じことを行っています。インドでの開発では常にエンジニアから提案があり、良いものを作ろうとする意識がとても高い印象がありますが、その反面、最後の詰めにおいては日本ほどの細かさはないため、ちょっとした修正の必要性や目的などをきちんと伝えないと、逆に時間がかかることも往々にしてあります。

 日本の働き方はまだまだ海外と比べると統率が取れてはいるものの、将来的には外国人同様、ダイバシティ化が進み、ものごとの価値観が異なってくる人たちで溢れるのは間違いありません。そのような状況でどんなに優秀なスキルを持ったプロジェクトチームが編成されても、従来の手法をプロマネがやっていては生産性を高めることはできないと思うのです。何が将来的なゴールで、中間目標は何なのか、そしていま直近でやるべきことは何か。(というプロマネがやるべきことを書いているとゴトーさんの「プ譜」が頭を巡るのですが、それはさておき)そういったプロジェクトを動かすための目的や役割を価値観の違う人たちに伝えるというスキルが必要になってくると思います。

 その価値観が異なる人たちに伝えるための必要なスキルって、やはりコミュニケーションしかないですよね。目的や役割を伝えたからそれでおしまいではなく、プロジェクトメンバーひとりひとりが我が事に捉えて自発的に動けるようにするには、気持ちよく必要なことが理解できるための対話が必要なはずです。つまりはそういった円滑なコミュニケーションが自然に取れる人(特にプロマネ)が今の優秀なエンジニアと同じくらいビジネスで重宝される時代が来ると私は思っています。と言いつつ、まだまだコミュニケーションがうまく取れてない自分に自戒の念を込めて書いています(笑)。

Photo by Mimi Thian on Unsplash

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