臆病なメッコ

生まれつき臆病だったシマウマがかすれた縞を塗り直してる

空中で二回転半ころがって気づけばきみのとなりに着地

きっと夢みたいな言葉かけているあいつが若いワニとは知らず

充電が必要そうな顔をしてああワイヤレスだったねきみは

コンビニを出ればシーンは切り替わり  大事なことは何だったっけ

その花を見ればマリメッコと思うマリとメッコが飛び跳ねている

強いって言われるために編み出したポーズ誰にも見せずに春だ

これはいいこれはだめだと決めたのに迷子になって廊下を走る

ぼくならば月を選ぶと先生のあとがきのような話が好きだ

十二時になればとたんに眠くなり誰が犬だかわからなくなる

真ん中に夜空を置いて話し込む幸せまでのルートについて

ほんとよりずっと親しいふりをして花の名を呼ぶことができたら

いつ終わり始まったのかわからない欠けてるように見えても丸い

怪獣は橋の手前で折り返すサンキューきみが生きてる世界

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