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頭がいいとはどういうことか?

たまに、「頭がいい」ってどういうことだろう? ということを考える。

小学校にあがる前ぐらいから、いろんなスキルのうち、注目度が高いスキルとして「頭のよさ」は注目されやすい。たとえば、「頭の良さ」の種類には、記憶力、計算力、判断力、または発想力など、いろいろな種類がある。もちろん、すべての能力が高い人もいるのだろうけれど、どこか特定の能力のみ秀でている人もいる。
 
僕は受験勉強があまりできず、成績はいつも低空飛行だった。暗記系の科目はとにかく覚えればそれですむのだが、数学や物理など、「頭を使う」科目が特に苦手だった。

数学は、たぶん高校生までの科目の中で、一番「センス」のようなものが問われる科目だろう。数学が得意な人に対して、苦手な人は決してかなわない。
 
だけど、あくまで受験勉強のためと割り切れば、それなりに攻略の仕方はあったかな、と思う。たとえば数学であれば、公式などの問題を解くための「道具」があって、それをどう組み合わせて解いていくか、ということを考えるのがメインになる。

つまり、本当に効率を重視するのであれば、ある程度は暗記で対応できるはずだ。暗記というと聞こえは悪いかもしれないが、数学においても、もちろん問題のパターンはあるわけだから、とにかく数をこなして、パターンを身に付ける。そういうやり方を採用した方が明らかに効率が良い。

もちろん、勉強の本来の目的を思えば、ゼロベースで考えたほうが身になるのだが、受験においては、時間以内に指定された問題を解くのがミッションなので、スピードも問われる。

とにかくたくさんの問題を解いて、パターンを身に付けるのが一番効率が良いのだ。そうやって割り切った人が、受験で成功をおさめるのだろう。


 
もちろん、学生時代の「頭の良さ」がそのまま社会に出て通用するわけではない。なので、仕事における「頭の良さ」というのは、少なくとも記憶力はさほど問われないので、学生時代のそれとは少し変わってくる。

仕事で頭がいい人の特徴はわりとはっきりしていて、とにかくその人の発言には「意味がある」、それに尽きる。つまり、「情報のない発言」をしない。問題提起や解決提示の解像度が非常に高い。
 
それと対極にある人をイメージするとわかりやすいのだが、ほぼ全く意味のないことを話す人と言うのは世の中に非常にたくさんいて、そういう人と仕事すると結構イライラしてくる。

でも、どうしてそうなるのかを考えてみると、学生時代と同様に、「問題を解いてきた量」が少ないからあまり意味のあることが発言できないのかな、と思う。

数学のときの例と同じで、いろんな「道具」のパターンを「知っている」ことがまず重要で、数をこなすことで、どういうアプローチが適切か、というのが判断できるようになればいい、ということだ。


 
パターンを身に付けるためには、もちろん実戦が一番良いのだが、「普段からどのぐらいその問題について考えているかどうか」というのも重要になる気がする。

数学が得意な人が問題を解くのはやたらと早いが、それだけ数学の問題を解くのが好きなのだろうし、それについて考える時間が長いので、そうなるのだろう。
 
あらゆる問題に対して、「パターンで対応できる」と思えば、インプットの仕方も少し変わってくる。暗記しようと思うのではなくて、自然と覚えてしまうぐらい、繰り返しやること。

こういうことができる人が、「本当に頭のいい人」のような気がする。

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