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「プロフェッショナル」とは、嫌々ながらも続けてきた人々

少しずつ、ランニングの習慣がついてきた。いまは基本的に4.2kmを毎晩走っている。そんなに速いペースではなく、だいたい23分から24分ぐらいだ。ジョギングより少しだけハイペースといったところだろうか。
 
僕はこれまで、ランニングが習慣化しては、海外出張などの長期出張で中断することによりリセットされる、ということを繰り返してきた。しかし、今度こそは習慣に……なってきたように思う。
 
習慣を持続させるコツで、最近思いついたことがある。それは、「やりたくないときは、やりたくないと思いながら嫌々やればいい」ということだ。近頃は「モチベーション信仰」というか、「モチベーションを高く保ち続けること」が良いことだとされる傾向にある。「やる気がない状態でやるのは効率が悪いので、やらないほうがいい」とすら言う人もいる。
 
しかし、常に高いモチベーションを維持するのは困難だ。どんなに好きなことでも、そのうちやりたくない日も出てくる。そういうときに、何かと自分に言い訳を考えて、やらないでおこうとする。モチベーションに頼ると、ついこうなってしまい、せっかく根付きはじめた習慣が途切れてしまう。

「嫌々やる」というのはかなりネガティブな見方をされることが多い。「ダラダラやる」とかも忌避される傾向にある。しかし、どうしてもモチベーションがあがらない日はやってくる。そういうときに、「やりたくないからやらない」のか、それとも「やりたくないけど嫌々でもやるのか」の違いは大きい、と思う。もちろん、やらないよりは嫌々でもやったほうがいいに決まっている。やらなければ、前進しないどころか、後退してしまう。
 
自分の仕事でもそうなのだが、「プロフェッショナル」というのは、あんがい、「嫌々でも続けてきた人」のことなのかな……と思う。もちろん、自分に適性があってその仕事をしている場合が多いと思うので、基本的には向いているんだろう。でも、どうしても仕事をしたくない日というのはある(仕事は嫌いではないが、毎週月曜日の朝は憂鬱だ)。それでも、仕事なので、嫌々でもやってきた。それが何年か積み重ねて、だんだんと「プロ」になってきたのかな、と。
 
「今日は気分が乗らないからやらない」というのはアマチュアの精神だ。気分がのっているときに仕事をするのは、誰だってできることだ。気分がのらないときに、それでも一定以上のパフォーマンスが出せるのがプロだ、と思う。
 
見方を変えると、「嫌々でもやれる」というのは強い。嫌々やることを習慣にすると、事実上、「やらない」ことがなくなる。どんなコンディションでも、継続することができる。これが身につけば強い。「今日はやる気が出ないな」というときほど、「習慣化の壁」だと思って、チャンスだと自覚したほうがいいだろう。

自分の意思ではじめたことなので、ランニングは基本的には楽しい。しかし、だいたい3、4割の確率で「今日はやりたくないな」と思う(結構な確率ww)。でもとりあえず嫌々でも、ダラダラでもいいから走るようにする。すると、何日かするとまた楽しいコンディションに戻ってくるので、「継続しておいてよかった」となる。その繰り返し。継続することで実力もついてくるので、そのうち楽しくなってくるし。
 
「モチベーション信仰」から少し離れてはどうだろうか。やる気なんていらない。変わるかどうかは、「継続できたかどうか」で決まる。やりたくなくても、とりあえず続けていきましょう。そのうち、努力は報われる(かも)。(執筆時間11分46秒)

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