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漫画界の応援団長だった、みなもと太郎先生

前職場でお世話になった漫画家・みなもと太郎先生がお亡くなりになった。
https://news.yahoo.co.jp/pickup/6402166
代表作は「風雲児たち」。昨年には日本漫画家協会大賞を授与されている。幕末の志士の活躍をリアルとコミカル入り乱れて描いた作品。「風雲児」たちはリイド社の連載作品だったが、外伝物がコミケで同人誌販売されていたりしたので、それを拾い上げて単行本化した。また名作「ホモホモ7」や、文豪の名作コミカライズ「レ・ミゼラブル」も絶版になっていたものは復刻させて頂いた。いずれも派手ではないが、堅実によく売れた。
 みなもと太郎先生は漫画家としても一流の方だったが、漫画研究家というか漫画家応援家でもあった。ご自宅の地下倉庫は、みなもと太郎先生が関心を持たれている漫画家の原稿や単行本の宝の山。特に、あすなひろし先生の作品を愛されていて、自分の作品はそっちのけで刊行を売り込んでいた。逆に出版社としては漫画ネタに困ったら、みなもと太郎先生のご自宅へという感じだった。そして実際に、みなもと太郎先生の後押しで復刊した作品も多かった。自作以外の本への推薦文も気さくに引き受けて下さって、私の唯一の著書である「復刊ドットコム奮戦記」の帯の推薦文も書いて頂いた。いつも誰かを一生懸命応援されているみなもと太郎先生だった。

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