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「流鏑馬」って何? 知っているようで知らなかったこと。

 写真集「YABUSAME」は、もちろん「流鏑馬(やぶさめ)」のこと。ですが、その由来をきちんと説明するのは難しいですよね。

ルーツ

「流鏑馬(やぶさめ)」とは、疾駆する馬上から左横に置かれた3つの的を射る神事です。6世紀に欽明天皇が現在の大分県・宇佐神宮において矢馳馬(やばせめ)として3つの的を射らせたことにルーツがあるとされており、平安時代には、宇多天皇が弓馬を極めた源能有(みなもとのよしあり)に命じて「弓馬の礼法」を定めさせました。

 1187年、天下平定を記念し神事流鏑馬の故実にならって流鏑馬を奉納したのが源頼朝で、彼は弓馬の達人を集めて話し合いを行わせ、流鏑馬の式法を定めるなどして、その隆盛に多大な貢献をしたといいます。

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祭事の意味

「流鏑馬」は、単に武芸を競うものではなく、天下泰平、五穀豊穣、万民息災を祈念して的を射る精神性の高い祭事であり、厳しい修業を積んだ者だけが「流鏑馬」の出場者=射手(いて)になることができます。

乗馬法

 射手は「立ち透かし(たちすかし)」と呼ばれる日本にだけ伝わる極めて優れた乗り方を身につけています。脚で馬体を挟まず、腰は鞍に触れずに紙一重で浮かせるというもので、習得が大変難しい技術で、この乗り方により、射手は疾駆する馬上でも上半身が上下動しない美しい姿勢を保ち、的を正確に狙うことができます。

衣装と道具

 射手装束や馬具も独特のものが用いられており、特に和鞍(わぐら)と和鐙(わあぶみ)は現代では製作技術が絶えていることから、骨董品を補修しながら使用してその伝統を継承し続けています。

以上、公益社団法人 大日本弓馬会さんのホームページを参考にしてご紹介いたしました。詳しくは以下をご覧ください。
http://yabusame.or.jp

写真 : 古田亘

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