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[日記]2021年2月20日(土)

 BOOK SHOP 無用之用に行き、程なく『広告 Vol.415』(博報堂発行)を購う。林檎箱が積み上げられた書架は、それぞれ選書をしている方が異なるようではあるが、全体に立ち篭めている統一感が何処か爽やかに感じられ、本の間を心地よく風が吹き抜けるような場所である。カウンターでは麦酒が飲めるようであり、また時間がある時に飲みに来ますと店主に告げる。

 その後はBREWBOOKSを訪い、客注していた『ヴァレリー 芸術と身体の哲学』(伊藤亜紗著 講談社学術文庫)や『ヴァレリー詩集』(ポール・ヴァレリー著 岩波文庫)等を受け取る。読むのであれば併読をしたいと思うが、読み下すことが叶うのはもう少し先になりそうである。

 そろそろ新刊を注文しなければならないと思い、最終的な選考に入る。それぞれに意味があるようにと思い、可能な限り正しく選ぶことを考える。ここでの「正しく」は「乱雑」の対義語であり善悪は関係がない。

 一日中、本のことを考えていると日が暮れている。陽がさんざめく昼間よりも、風のない夜の方が遠くまで見通せる気がしている。夜の企みに溶け出すように賛成する。

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