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102点のサービスとは何か

先日飲みに行った居酒屋にヤンキー女子店員さんがいました。休憩時間、店内でまかない飯を食らいながら、行儀の悪い姿勢で、明日のシフトがどうだのキッチンのスタッフに向かって話しかけています。

私からはそんなことが丸見えで丸聞こえなポジションで。

「店内ガラガラなんやし、もっと適切な席あったやろ」と突っ込みたくなります。

でも、別にムカつかなかったんですね。ムカつかなかったどころか、若干好感が持てました。まるで家族で切り盛りしているようなホーム感が漂っていていて、癒やされました(どう考えても家族ではなさそうでしたが)。

世界観があってよい、人間の血が通っている。サービスとしては2点でも、存在が100点。もう、102点ですよ。

ひるがえって、先日のランチ時のファミレスはというと、店員さんは清潔感あふれる姿で丁寧な言葉を使い、みなさん優しいんですが、どうもしっくりこないんですね。

店内を全力で走り回っているのが、どうもよくない。

次から次に客が訪れる戦場のような時間帯なのは誰の目からも明らかです。でも、だからこそ、堂々とほどほどのスピード感を意識したほうがよい。

客を「さばく」感覚なのが見え見えなんですね。「さばく」感覚を心に秘めているのは仕方ありませんが、客にバレてしまってはよくないと思います。これでは、まるでエサやりゲームです。だったら、居酒屋ヤンキー店員のように、「休憩時間だから」と客を忘れてあっけらかんとしていているほうが102点なんです。

でも、チームファミレスのみなさんは、一生懸命に働いている。誰が好んで店内を全力疾走しながら働くでしょうか。私だったら小走りさえしたくありません。

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