203 歩きの指標「奇跡の研究」より

 「中之条研究」別名「奇跡の研究」と呼ばれる調査報告をご存じですか。
いつかテレビで、その研究成果が報告されていたのが印象に残っており、調べてみることにしました。
 誰もが気になる認知症や高血圧・がん、など十一種類の病気や病態について予防するには、どれ位歩けば効果があるか、をテーマに二〇年近くの時間をかけて研究した結果をまとめたものです。毎日、万歩ウォークを実践する私の心に、そのレポート内容が強く響きました。「奇跡の研究」と言うネーミングも印象的でした。
 それによれば、うつ病では四〇〇〇歩+α、がんで七〇〇〇歩+α歩けば、その予防効果が高いという結果が出ています。
 認知症については五〇〇〇歩+αとなっていました。十一種類すべての病気や病態についてカバーするには、 八〇〇〇歩+αを確保すれば効果が高く、健康に最も適した活動量だそうです。
 これ以上、歩数を多くしても、あまり効果は変わらず、むしろ人によってはマイナスになるケースもあるとか。
 「+α」の内容ですが、少しハードな運動を行う時間数を表します。うつ病で五分、認知症で七・五分、がんで一五分です。すべての症状をカバーしている+αは二〇分となっています。
 少しハードという程度はどれ位かと言うと、「話はできるが、歌は歌えない」位だそうで、具体的には、「早歩き」がそれに相当します。
 この研究成果をふまえ、理想の一万歩ウォークが見えてきました。
 一〇分一〇〇〇歩の法則に当てはめれば、二〇分で二〇〇〇歩ですから、八〇〇〇+二〇〇〇でジャスト一万歩となり、私の万歩ウォークの裏付けができた思いがして、心を強くしました。
 一万歩のうち、八〇〇〇歩までは正しいフォームに気をつけながら歩き、八〇〇〇歩に達した段階で、「早歩き」の二〇〇〇歩を加えれば良いという計算が成り立ちます。
 別にきっちり区切らなくても「早歩き」を加えながら一万歩を目指せば良い、とも解釈できるでしょう。
 歩きの理論的な裏付けができて、これからの万歩ウォークに弾みが付きました。
 なお、データによると、毎日七〇〇〇歩+α(十五分)のグループはバランスの良い食事を摂っている人が多かったそうです。毎日七〇〇〇歩確保するためには、病気をしていないという前提が必要です。それが実践できている人たちは、健康に対する意識も高く、食事にも気を配っていることが伺えます。
 穏やかな日光が降り注ぐ中を歩くと効果も上がり、健康を増進してくれるそうです。
 既に生活の一部になっている事に、歩行を加えると効果的なことも明記されています。
 以前から日々一万歩を歩くことは健康に良いと言われていますが、なかなか実行できず、いつしか意識から外れてしまいがちな人も多いのではないでしょうか。改めて取り組むきっかけとなれば幸いです。
 生活の一部となって久しい私に、理論的な折り紙が付いて、これからも「お家万歩」の歩きに、ますます拍車が掛かりそうです。

【実践編】

※ 生活習慣病を予防するには
 「日々、八〇〇〇歩+少し強めの運動二〇分」が理想的です。

・ 八〇〇〇歩までは正しいフォームで歩こう。

・ 少し強めの運動とは
  早歩き、もも上げ歩き、大股歩き 、階段昇降・・・・等がそれに当たります。

・ 生活習慣病の予防には、生活習慣歩きで対処しよう。

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