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愛がわたしを強くする

大切な人との別れはひどい心の痛みを伴う。心の痛みと体の痛みは脳の同じ部分が反応するらしい。どうやら私たちはつらいことがあると本当に心が痛むらしい。

こんなふうに考えたことはあるだろうか。痛みに弱いのは、痛みに慣れていないからだ。筋トレと同じ、たくさん痛めつければそれだけ強くなる。本当だろうか。

痛みに耐えるとはどういうことだろうか。人は痛みを感じると、脳内麻薬を作り出し痛みを和らげる。エンドルフィンというホルモンだ。人は痛みを感じると脳内にエンドルフィンを放出させて痛みに耐える。

人は感情を鍛えられる。痛みをたくさん与えればエンドルフィンがたくさん放出されるから、痛みに強くなる。なるほど、そうかもしれない。

しかしこれには痛みそのものにもあてはまる。私たちの脳は痛みを受ければ受けるほど、痛みを感じやすくなる。痛みに弱くなるのだ。

実はエンドルフィンというのは人との繋がりによっても活性化される。大切な人にハグをされ、背中を優しく撫でてもらって安心したことはないだろうか。痛みが取り除かれ、心地よい感覚が体を満たす。これは正にエンドルフィンの仕事だ。

人は痛みによって強くなるのではない。愛によって強くなるのだ。

(参考図書:なぜ私たちは友だちをつくるのか--進化心理学から考える人類にとって一番重要な関係
著者:ロビン ダンバー, 翻訳:吉嶺 英美)

(参考図書:脳の地図を書き換える 神経科学の冒険
著者:デイヴィッド イーグルマン 翻訳:梶山 あゆみ)

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