『コント鍋フェス』~コントとは…?

座った席がとにかく演技スペースに近くて、どこを見ていいかわかりませんでした。目の前の出演者のお腹辺りを見てたかなぁ。隣に座っていた友人も首辺りを見てたと言っていました。『コント鍋フェス』は金沢市芸術村里山の家で行われました。土間から家に上がると板の間があって、その奥の和室と繋がっています。一つの空間に演技スペースと観客スペースがある感じ。椅子席もあったのですが、半分以上は座布団席。その最前列だったわけです。
 去年の12月に『コント鍋』がありました。「ねえ、コントって何?」と周りに聞いてまわるレベルだった私。日程的に断念したんだけど、つまりコントは初体験なのです。最初の『ギオン姉妹』はどう受け取っていいかとっても戸惑いました。でも二人の女優はやりきっていた。ネタ的に「むむむー」と思うところはあったけど、見ていて嫌な気持ちはしませんでした。
 2本目の『奈良』は他の作品のインパクトが強すぎて、ちょっと印象が薄いです。ユウキチさんが独特の雰囲気で時計の振り子をいじりに行くのが面白くて、ただ彼を眺めていた気がします。
 3本目が今回のお目当てだった『恋はリング』。居酒屋に訪れたカップルのお話でした。二人の掛け合いがとても面白かった。男性側の言い訳に怒りを爆発させる女性の気持ちが本当によく分かったし、その荒ぶる気持ちをプロレスでとてもうまく表現していました。男性側の動きに安定感があったのも安心して見ていられた要因の一つでした。ぜんぜん危なっかしくない。女性がぶち切れて男性をこてんぱんにやっつけてる中、居酒屋は通常営業。店員は普通に皿を下げ、別のテーブルにオーダーを取りにいき、できた料理を運ぶ。大声でやりあっている二人をよそに、普通に接客する店員の声がかぶる。とてもいいバランスで、ものすごく良かった。ただ、これは私の席だったからいいバランスだったことが終演後分かりました。里山の家は客と演技スペースの関係が結構難しいかもしれません。
 最後は演劇『ももリス』。全体的にざっくりと分かるんだけどポイントで分からないところが多数。でもこれ、そんなに真剣にわかる必要なかったのではないかしら。チラシを見直して思いました。せめて椅子席くらいの距離で見たらもっと面白く見ることができたかもしれません。ネタがてんこ盛りで。私のツボはカードキャプターさくらでした。

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『コント鍋フェス』

場所 : 金沢市芸術村 里山の家
公演日時 : 6月15日(金)21:30
6月16日(土)15:00 / 20:00 ※15時の公演を観ました。

「ギオン姉妹」作/小川功治朗
「奈良」作/新津孝太
「恋はリング」作/西田愛
「ももりす」作/木場Q

出演 : 知名あやね、金代晶、小嶋菜桜、本田達也、木場Q


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