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老化とは

人は「酸化」「糖化」「炎症」で老化します

若若しく見えるというのは、美容医療の大きなテーマです。若く見えることを追及するためには、当然ながら老化の原因についての知識も必要になってきます。


老化の原因については諸説があり、さまざまな研究がなされてきました。 ホルモンの分泌が加齢によって減少するというホルモン低下説、細胞分裂を繰り返すうちに遺伝子にエラーが生じるという遺伝子修復エラー説、排泄しきれない老廃物が溜まって老化するという老廃物蓄積説などがあります。 最近では、「酸化」 「糖化」 「炎症」 が老化のスピードの鍵を握るという考え方が主流となっています。

「酸化」とは、活性酸素によって体が錆びることです。私たちは空気を吸い空気に含まれる酸素を体内で消費していますが、使われなかったった酸素は活性酸素となり、タンパク質や脂質、酵素、遺伝子などを酸化させ、生体機能を乱します。酸化が進めば動脈硬化や高血圧、糖病などの引き金となってしまうのです 。

しかし、体内には抗酸化酵素があり、自然に活性酸素を取り除いてくれるので、 すぐに病気になるわけではありません。

ところが、40代からは抗酸化酵素が減っていき、活性酸素が溜まって酸化が進んでいってしまうのです。こうした酸化ストレスは、老化のスピードを速めてしまいます。

2つ目の「糖化」とは、余分な油によって体が焦げることです。体内の不要な糖とタン パク質が結び付いて、「AGES」(エイジズ=終末出化産物)という老化物質を生成します(メイラード反応)。

わかりやすく説明すると、パンケーキを焼くと表面がこんがりと キツネになるのと同じことでパンケーキに合まれる店とタンパク質が結び付いて糖化するため、キツネ色になるのです。 AGESは体内で分解されにくく、血管に溜まると動脈硬化の原因になり、骨に溜まると骨が茶褐色に変色して骨粗鬆症の原因に。

そのほか、タンパク質が存在する臓器や筋肉なども糖化によって劣化していきます

体内でできるAGEsの量は、 血糖値× 持続時間で表せます。血糖値が高いほどAGEsが多く発生し、さらに糖とタンパク質との接触時間が長いほど糖化は進み、蓄積量が増 えていき、老化を加速させるのです。

3つ目の「炎症」とは生体の防御反応ですが、免疫機能の老化によって慢性炎症となり老化が進んでしまいます。

免疫とは菌やウイルスなど異物から体を守るシステムで、自然免疫と獲得免疫があります。

自然免疫は、マクロファージなどの白血球が菌やウイルスなど病原体を攻撃します。 獲得免疫は自然免疫では対処できない場合に発動されます。
過去に体の中で起こった免疫反応の特徴を記憶して、次に同じ病原体が入り込もうとすると攻撃してやっつけます。 こうした免疫機能が体力と同様に加齢によって衰えていくことで、過剰な炎症反応が引 さ起こされ、炎症が収束しない優性炎症へとつながっていきます。

慢性炎症は遺伝子レべ ルでの細胞老化をもたらし、細胞の成長と分裂が止まるため、体内の組織の再生や自己修 復力が制限されてしまいます。そして、細胞老化によって体内の組織の機能が低下し、老化が加速し、慢性炎症もひどくなるという悪循環に陥ってしまうのです。

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