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住民の55%が外国人、芝園団地から学ぶ共生社会の鍵とは





要約

埼玉県川口市芝園町は人口約4600人の内、約2600人が外国人移住者である。外国人移住者とは日本人住民での価値観や生活習慣の違いが様々なトラブルの原因になっている。住民間の齟齬を解決し、良好な関係を構築するためには生活トラブルの改善、両者の出会いの場作り、地域活動の拡大の三つが重要である


感想

今回の記事の中で「日本人は『郷に入れば郷に従え』と言う。その気持ちはわかるし、郷に従いたくないと思っているわけではない。でも、日本人は、その郷がどのようなものか、ちゃんと説明してくれていますか?」という外国人からのメッセージに考えさせられた。

異文化圏に住んでいた人間同士が同じ団地に住むと、価値観や生活習慣の差が生じることが自明である。それらに対して、私を含め多くの日本人は「外国人は、、、」と偏見を持ってしまう。しかし、それでは、問題解決ができず、共生社会は実現しない。適切なコミュニケーションによって情報伝達を行、両者の誤解を紐解くことが重要である。しかし、そこで重要なのは、分かりやすく、背景まで伝えつことである。日本ではこれが当たり前と思われている理由をテキストベースではなく、イラストベースで分かりやすく解説することなどが具体例である。

実際に、芝園団地では外国人向けの生活習慣用パンフレットを配布したところ、生活習慣や日本文化の理解に繋がり、以前よりも問題が減っていった。
これから、日本は人口減少の局面に差し掛かる。益々、共生への理解が重要視されるようになるだろう。異文化に日本の”郷”を知ってもらうことが重要だと感じた。



メタ情報

  1. 外国人受け入れは、言語や生活習慣の違いがトラブルぼ原因

  2. 埼玉県川口市芝園町は、人口4700人のうち2600人が外国人で、55%を占める。多くは芝園団地に住む

  3. 70年から80年代は都内に通勤するサラリーマン家庭が多かったが、高齢化が進み、住民の入れ替わりで外国人が増加

  4. 外国人住民との関係作りポイントは、生活トラブルの改善、両者の出会いの場作り、地域活動の拡大の三つ

  5. 管理事務所に通訳者を配置でトラブルの沈静化

  6. 中国人住民は「日本人は『郷に入れば郷に従え』と言う。その気持ちはわかるし、郷に従いたくないと思っているわけではない。でも、日本人は、その郷がどのようなものか、ちゃんと説明してくれていますか?」と問う

  7. 情報の伝達が問題解決の鍵であり、その手段が重要。芝浦団地では、外国人向けの冊子を作る。ポイントはテキストよりもイラストが多いこと。外国の比較して、背景まで説明すること

  8. 剣呑(な)(けんのん):危険な感じがするさま。 また、不安を覚えるさま。

  9. 齟齬(そご):意見や事柄が食い違って合わないこと

  10. 議論の軸が違うことを念頭におく

  11. 世の中の「外国人は〇〇だ」という言説やイメージは、誰かから話を聞いた人が、勝手にそれを増幅させて拡散しているだけなのではないか

  12. 多様な人的ネットワークを持つことが、長寿時代のセーフティネットになる

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