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明るいレンズとは

カメラの話をしていると「明るいレンズがいい」とよく耳にされることがあると思う。この時の明るいとは何か。それはF値の数値がより小さいレンズのことを示している。では、下にある下手な図を見てみよう。

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*図ではF1.4~F2.8~F8~F11と大まかに描いているが、詳しくは「F1.4~F2~F2.8~F4~F5.6~F8」と絞り1段ごとに光を集める面積は半分に減っていく。

具体的にF1.4はF2.8に比べて、同じシャッタースピードでも4倍の光を集めることができる。つまり、F値の数値が小さいほど、多くの光がレンズ内部を通過できるということになる。

●メリット1
星の撮影では、「星を点として撮影できるギリギリの秒数」というものがある。例えば、私の場合、星の撮影では「24mm F2.8 20秒 ISO3200」という設定になることが多い。広角24mmレンズでもシャッターを20秒間以上も開けていると星が動き、軌跡が中途半端に写り込んでしまう。しかし、20秒以内であれば点として止めることができる。もし、シャッタースピードを20秒に設定しても星が写り込まない場合は、星が写るまでISO感度を上げていくしかない。その際、F2.8の4倍の光を集めるF1.4のレンズがあれば、ISO感度を下げてノイズの少ない設定で撮影することができる。

●メリット2
明るいレンズになればなるほどボケ味も大きくなる。被写体にピントを合わせた時、被写体の前後がとろけるようにボケるのがF1.4の世界だ。F2.8に比べて4倍の光(4倍のシャッタースピード)を取り込めるF1.4のレンズは夕暮れ時や暗い室内でも重宝するだろう。


さて、これだけ良いことずくめの明るいレンズだが、使わない人が多いのはなぜか。その理由として大きいのは、24mm F1.4と50mm F1.4を2本持つよりも「24mm〜70mm F2.8」のズームレンズ一本のほうが便利だと認識されているからだ。単焦点レンズは焦点距離が固定されているうえに重いという難点がある。ただし、ボケ味や画質はズームレンズをかるく超える。ズームレンズ1本にするか、単焦点レンズ2本にするか。それはつまり、行動の制限をなくすか、写真の制限をなくすかのどちらかを選ぶことになる。
私の場合は単焦点レンズをよく使う。ある時、自分の使いやすい焦点距離にハッと気づいたからだ。広角側についても、星を撮るためにはどうしてもF1.4クラスのレンズが必要だったという理由もある。改めて考えてみると、どれだけズームレンズが便利でも、結局のところ写真は焦点距離を決めて一枚一枚撮影するのだ。自分の写真にはどの焦点距離が多いのか、一度思いをめぐらせるのも良いだろう。

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主な撮影分野は自然風景、自然と対峙する人間、環境保護など多岐にわたり、国連気候変動枠組条約締約国会議や世界大都市気候先導グループ会議などに作品が展示される。https://www.yosukekashiwakura.com

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