オンラインで削ぎ落とされる「場外」

オンラインで仕事する割合が増えていて嫌だなぁ。
会議や打ち合わせは、それをする必要性やクオリティは重要だけど
実は本当に大事なのは休憩時間の雑談とか、
帰り際とかのちょっとした場面での立ち話だったりする。
「さっきはああいったけどさぁ~」とか。
「これ、本当にこの方向ですすめたいの?それともこの会議で突き返されたいの?」とか。
あと、どうでもいい雑談とか。
参加者の「本心」や「真意」は【場外】でしか確認できないのだと思う。
オンラインでは会議本体は実施できるかもしれないけれど、その周辺にあった豊かなコミュニケーションがまるごと削ぎ落とされてしまうので、本当に嫌い。(もちろん、参加者の時間を奪うだけの無意味な会議だったらオンラインのほうがいいけど)


同じように、新型コロナウイルス感染症で「不要不急」なものはどんどん削ぎ落とされている。地域活動や市民活動も「本当に必要なもの」を見極めて、最小限のリスクにしたうえで活動しなくてはといった雰囲気がある。新潟市が作成した地域活動ガイドラインでも「神輿は自粛」「会合は弁当を持ち帰る」「慰労会は料理に集中、おしゃべりは控えめ」など、必要なことはしていいけど、リスクをとことん排除していこうという内容になっている。確かに感染症を防ぐには合理的だと思う。

ただ、地域やコミュニティ、人と人の連帯というのは、「不要不急=無駄」なものを共有することから生まれるはずだと私は信じている。会議の話と同じで、「場外」である食事や飲み会にこそ本質があるはず。地域行事や活動は、その場外を作り出すための口実だったのではないか?

今の、必要なものだけを見極め、場外を切り離したほうが良いという空気感が、私は本当に辛いなぁ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?