球技で起こる「マグヌス効果」について調べてみた
1.はじめに
みなさん、野球やサッカーを観たり、遊んだりしますか? 今回は、私が今まで気になっていたことを調べてみました。それは、「マグヌス効果」というものです。これは、球技などでボールの軌道が変化することに関わっているものなのです。球を ‘’変化させる‘’ だの、 ‘’スピンをかける‘’ だの、といったことです。
2.「マグヌス効果」がみられる場面
このマグヌス効果がわかりやすく、そして身近にあらわれているものが、先に述べたように、球技です。野球やサッカー、テニス、卓球、バレーボール、・・・、多くのものに関わっています。
今回は2つの具体例をあげて話していきます。
①野球のピッチャーが投げる変化球
変化球とは、名前の通り、軌道が変化する球のことで、ピッチャーは何種類もの変化球を投げます。これは見たことある人も多いと思うので、今回は1つ、これに関する面白い話をしておきます。それは「ストレートも変化球の1つだ」というものです。ストレートは、曲がりませんが変化球よりも速い球種です。では、変化しないのに「変化球」とはどういうことなのか。それは、マグヌス効果が存在しているためです。後で詳しく書きますが、ストレートの回転は上向きの力を生みます。重力に逆らって上向きの力が生じていることが、「変化球」とも呼ばれる理由なのです。ただ実際、ストレートは変化球ではない認識が一般的ですけどね。
②テニス、卓球でかけるスピン
トップスピンとかバックスピンという言葉を聞いたことはありませんか?このスピンをかけることで球が変化しているのです。卓球選手がラケットを下から振り上げるように球を打ち返すのを、見たことがあるのではないでしょうか。この動きは球に下向きの力がかかるため、相手側で落ちるような軌道になります。バックスピンはこの逆で、意外と球が伸びるといったものです。二つとも、軌道を変化させ、相手にとって難しい球を打つということですね。
3.「マグヌス効果」の原理
(上の図で回転する球をボールと示しているので、ここの説明では、球ではなくボールと呼ぶことにします。)
このボールの軌道の変化は、空気が関係しています。球に当たる空気の流れが影響しているのです。上の図をイメージするとわかりやすいと思います(図は野球でいうストレートの回転)。ボールが図の左向きに動くことによって、空気は左から当たって、ボールの上下に分かれます。球の回転により、上下で空気の速さが異なるため、合流地点がずれて、その反動で力が生じます。少し堅く言うと、「空気はボールから下向きの力を受け、その反作用でボールに上向きの力が生じる」となります。
曲がる方向に関しては、簡単に言うと図の右下のようになります。
4.まとめ
マグヌス効果の定義としては、回転している球に、垂直の力が当たると起こるものです。今回話した具体例において垂直の力はすべて空気でした。では、空気でなく、水とかでもこのような力は起こるのでしょうか? また、他にもマグヌス効果を使った面白い実験があるみたいです。この力を使った飛行機や船もあるとか。
この「マグヌス効果」はもっと深掘りできて、もっと面白いものであることに間違いないでしょう。
[参考] (2020.07.24 閲覧)
・https://cat2tech.hatenablog.jp/entry/magnus_effect
・https://www.ctv.co.jp/hapiene/program/20200321/index.html