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ヤングケアラーの問題はどこに?

昨年の学校臨床業界はヤングケアラーという言葉が注目されてたと思い返す。 少なくともヤングケアラーの研修を聴く機会が昨年は多かった。

ヤングケアラーって?

ヤングケアラー支援のページから

以上がヤングケアラーの概要。

さて、家族の世話をする子どもを見て、あなたはどういう感情が浮かび上がるだろう。
「家族のために頑張ってえらいねぇ」
「遊ぶ暇もないのも大変やな」
などの言葉が出てくるのが一般的だと思える。
当事者がどう感じるかは一度置いといて、周りがこのような感情を持っても不思議じゃない。

調査がおこなわれて

近年、様々な調査がおこなわれヤングケアラーという家庭内の存在が少しずつ目に見える形になり、具体的な支援策を講じられるようになった。

  1. 早期発見

  2. 相談支援

  3. 家事育児支援

  4. 介護サービスの提供

大きく分けてこの4つの支援をしていこうとされている。その上で具体的な対応は各自治体で作られていっている。
そう、まだ作り始めたところなのだ。

支援が届くまで

勿論、支援策を出すのが遅いという文句が言いたい訳ではない。支援策が増えたことにシンプルに喜んでいる。ただ、支援が届きににくい領域だということも感じている。

近しい出来事で介護問題を思い浮かべる。
2000年の介護保険制度が出来るまでは介護地獄と呼ばれるような事態になるくらいに介護の負担は大きかった。
介護保険制度が出来上がり、改正を重ねることで負担が徐々に減らせるようになってきた。
介護サービスの拡充というニーズが高い困り事もこれ程の時間が必要だった。
そう考えると、介護ほど多くない困り事のヤングケアラー支援が増えていくのは大変なのかもしれない。

社会問題と見ずに

福祉サービスが増えることは望ましい。そして、ヤングケアラーに注目して何とかしていこうという機運も高まっている。
そもそもの話に戻るとヤングケアラーとは本人が否応なしに家族のために頑張っている子どもたちなのだ。
その頑張りが過度で子どもの人権という観点でよろしくないので支援していこうというのがスタートだと思う。

もし、身近に家族のために無理をしている子どもがいるとしたら、どうだろう?
勿論、ただのご近所に何が出来るかというと実際は少ない。そして、優しい人ほど声掛けが難しく感じるのかもしれない。
それでも、親切に接することが出来ればと願う。現実的な問題は解決しないのかもしれないが、ヤングケアラーが少しでもホッとし孤立感を和らげることが出来ればと思う。

ヤングケアラーの正体見たり枯れ尾花

近年の調査から始まったヤングケアラーの注目。社会問題としての視点を持ち福祉サービスの拡充を願い。
また別の視点として、身近にある大人と子どもの関わりと考えて支えていきたい。

ヤングケアラーの正体見たり枯れ尾花。
よくみてみると難しい社会問題ではなく、シンプルな地域の身近な人付き合いの問題として考えて普段の私たち、特に大人が彼らのちょっとした助けになれるような関わりを探していきたい。

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