またしても「W」

三度エンジョイ覚悟の投稿です。

コロナウイルスの対応の件で昨日エンジョイ記事がでました。僕は、ほぼ毎週ラジオに出ていてお話をしなければいけないので、陸連に何かあるとどうしたら良いんだ!?と反応する癖がつきまして、特にラジオで横にいる金髪の人とO脚の人は変化球ばっか投げてきますから、色々考えておかないと僕がエンジョイしますので。毎週鍛えていただいたおかげで気付いたら陸連全体のことを常に考えて行動できるようになったかもしれません。このラジオを通じて物凄く成長させていただいております。そして気付きました。今回のエンジョイ記事のコメントの主である風間事務局長も「W」です!笑 瀬◯さん、八◯くんに続き。。肩組んで写真撮りたい!笑 風間局長は陸連職員で1番陸上愛がある人なので陸上がどうしたら面白くなるかいつも考えている人です。そして愛が強い分いろいろ隙があるので、みんなでフォローし合ってる憎めない人です。笑

冗談はこれぐらいで誰に言われたわけでもないのに僕の大好きな風間局長の為に三度エンジョイ覚悟で真面目に書きます。。。

自粛の対応

政府からの要請は「全国的なスポーツ・文化イベントについて、今後2週間は中止や延期、規模縮小するよう要請」ということで、今回は「規模縮小」の対応であります。東京マラソンや名古屋ウィメンズマラソンはご存知の通り市民ランナーが出場する「一般の部」の開催の中止の対応を取りました。政府の方針に先んじて対応を取っているのですが、逆に若干やっていない感もありますね。政府の対応を受けて・・とバシっと言いずらい。先にやっちゃったからね。むしろ政府に言われるまで他のスポーツはガンガンやってたじゃん。

そして今回の記事、僕も現場にいたわけではありませんので、実際に何と言ったかは聞いておりませんが、規模縮小の文脈の中で「参加選手が数百人で大規模イベントには当たらない」という言葉が切り取られひとり歩きしてしまいました。

本日もラジオでお話をさせていただきましたが、日本陸連は27日(木)から我々職員は在宅勤務、会議や講習会、一切のイベントについては中止の対応を取らせていただいております。

この点においてはサッカーや他のスポーツ界が取っている対応と同じです。他のスポーツと違うのは陸連が対外的に発信していないから全然伝わっていないこと。サッカー協会はバシっと書いてます。陸連は個別対応。切り取られないようにきちんと陸連から声明を出すべきでした。そこは陸連の対応の悪さだと思います。

https://www.jfa.jp/news/00024550/

選考レースの実施については、僕がラジオでも何度も話していますし、noteでも書いているようにマラソン大会は道路を止めて行いますので簡単に延期はできません。

100mはじめスタジアムで行われるTrack&Fieldの大会であれば延期はできたと思います。マラソン大会はスポーツイベントの中でも特殊ではないかということ。そういったことからも「オリンピック選考レースだけは、やらせて欲しい」という日本陸連の想いでやらせていただいています。エリートレースだけやるのはおかしいという指摘はごもっともです。そのお陰で各大会の事務局には問い合わせが殺到してご迷惑をおかけしているのも認識をしています。それでもやらせて欲しいということです。この状況でイベントを実施することに対して、全員に納得いただける説明をすることは極めて難しいと思います。陸連も主催者もある程度の反発は覚悟の上です。ある意味陸上界のわがままに東京マラソン、名古屋ウィメンズマラソン、びわ湖毎日マラソンを開催する各自治体の皆様にご理解いただき開催を認めてくださっていることは感謝しかありません。

それに、これがハーフマラソンの選考だったり100kmマラソンの選考だったりしたら許してもらえないと思います。実際に大学生の選手権である立川ハーフマラソンは、エリートにあたる大学生の部も含めて中止になっております。

やっぱり「マラソン」だし「オリンピック」だから、開催を許していただけたのではないかと思います。金栗四三さんにはじまる過去から脈々と受け継がれてきた日本のマラソン文化の賜物でもあるのかもしれませんね。

今日のラジオの前に西本さんに「陸連は割とやるべきことはやれていると思うのですが、対外的にそれを示すことが上手くないのはどうしたもんでしょう。サッカー協会はきっちり対外的に発信ができているのに。」と愚痴ったら「陸連ってそういう会社じゃ~ん」って笑いながら言われちゃいまして。陸連のエンジョイは社風なのかぁ。。と妙に納得してしまいました。でも変えたい!

https://mainichi.jp/articles/20200227/k00/00m/050/238000c

マラソン大会の仕組み

本日の放送で横田さんから「そもそも日本陸連に開催可否決められるの?」という話がありました。選考レースは「日本陸連主催大会」になり、あまり存在感はありませんが陸連も主催者ですので、意思決定にも加わることができます。東京マラソン財団は日本陸連と東京都が出資した財団ということで唯一主催権を認められた団体であります。従って、東京マラソンだけは東京マラソン財団が主催です。陸連としては細かいことは気にせず「主催大会」と言わせていただいております。

名古屋ウィメンズマラソンは日本陸連と中日新聞社が、びわ湖毎日マラソンマラソンは日本陸連、毎日新聞社、滋賀県、大津市が主催をしております。あまり知られておりませんが多くのマラソン大会は新聞社が開催をしております。長野マラソンであれば「信濃毎日新聞社」、青梅マラソンは「報知新聞社」といったように。

明確に決まっているわけではなのですが、日本陸連はエリートレースを、新聞社さんが大会全体の運営と一般ランナーの部の運営を、という仕切りになんとなくなっております。ということで、今回の日本陸連の風間事務局長の記事で3大会のことについてコメントが出たのは選考レースを担当する日本陸連の立ち位置からのコメントであると考えられます。

【東京マラソン】主催:一般財団法人東京マラソン財団 共催:公益財団法人日本陸上競技連盟、東京都、フジテレビジョン、産経新聞社、読売新聞社、日本テレビ放送網、東京新聞
https://www.marathon.tokyo/about/outline/
【名古屋ウィメンズマラソン】主催:日本陸連、中日新聞社
http://womens-marathon.nagoya/outline/elite/
【びわ湖毎日マラソン】主催:日本陸上競技連盟、毎日新聞社、滋賀県、大津市
http://www.lakebiwa-marathon.com/raceinfo.html

東京マラソン2020の見どころ

陸連職員のくせにレース云々の話は僕はできませんのでそっちは詳しい方々に譲るとして、僕から裏方目線の見どころを2つご紹介します。

本日、東京マラソンのプレスカンファレンスが行われました。カンファレンスの様子はYouTubeにあがっていますのでご覧ください。そしてYouTubeから僕なりの「切り取り」を行い書き起こしをしました。

https://www.youtube.com/watch?v=8lF6Z0JbV-k

ひとつめはプレスカンファレンスで面白いのは選手ではなくレースディレクターの早野さんです。動画見ていただければ分かりますが、選手は当たり障りのない内容です。そりゃそうですよね。レース前ですからね。そこを記事にして面白くするのは結構難しいです。

早野レースディレクター

でもプレスカンファレンスは早野さんにとっては1年間準備してきたことを対外的に発信できる場ですから、気合が入っています。「仕事の半分はプレスカンファレンスで終わる。あとは当日のレースをやるだけ」といつも言っております。

(早野さん冒頭コメント)
非常に厳しい環境のなかで、これに先立ってうちの財団の方からも一般ランナーのこととかがあったと思いますが、その中でも我々のミッションはエリートレースを本当に(日本中を)元気付けるレースができるようなことを目指してやっていきたいと思います。恐らく東京マラソン史上、日本史上、マラソン史上最高のレースになるランナーが集まったかと思います。特に、女子は2時間19分以内の選手が5人、それから男子2時間2分が1人、3分が2人、4分が5人、その他5分台の選手が揃ってですね、本当に世界のどこにも劣らないようなレースが展開されるなかに、日本人の選手も絡んでいきながら最後のファイナルチャレンジを目指して、日本記録を目指して、エクシードの1億円を目指して頑張るんだと思います。そうしたレース展開をみなさんと一緒に応援しながら、支えていきながら、日曜日の日に良いレースができればと考えております。
(早野さん締めのコメント)
恐らく日本人選手と海外選手の狭間が縮まってレース自体もどういうレースになるか分からないような、そういうレベルのレースが展開されることを非常に期待していますし、まぁとはいいながらも2分台の選手ですからキックするタイミングがどこなのか非常に我々としても、自分もレースをコントロールする当事者でございますが、本当にドラマを見ているみたいなものがあるかなと感じています。ですから、今、元気がなくなっている日本を元気付けるようなそういうレースをやってもらいたいなということをあえて重ねて申し上げたいなというのが私の気持ちであります。

「日本中を元気にするレース」を日曜日に早野さんは開催しようと考えているようです。コンディションが良ければ2分台のレゲセ選手が世界記録を出すかもしれない。東京オリンピックのエチオピア代表もまだ決まっていないようですので、ガチで走るはずです。そして、4分台の選手が5人もいますから、そういった選手についていけば日本人選手も世界と勝負ができる4分台の選手が誕生するかもしれない。

サルピーター選手のコメント

2つめは女子招待選手のイスラエルのサルピーター選手のコメントです。彼女は既に東京オリンピックの代表が決まっていて、完全に東京オリンピックの下見として出場します。そして「そうか」と思ったのが「国の雰囲気」という言葉です。

東京マラソンは世界6大大会のひとつですので、世界中が注目しています。世界延べ117の国と地域で放送を実施されるようです。そう、僕たちはホスト国としての振る舞いを世界から見られているんじゃないかということです。日本だけでなく世界中がコロナウイルスで、てんやわんやしています。

そうした中で来年夏に東京で行われるオリンピック・パラリンピックを実施する東京、そして日本人がどう対応するのか、その様子が世界中から注目されます。意外と大丈夫じゃん日本って思ってもらえるのか、大混乱してるじゃん日本って見られるのか。東京マラソンを通じて「国の雰囲気」がどう伝わるのでしょう。僕は少し背筋がピンとしました。ちょっと背伸びしなきゃと笑

サルピーター選手(イスラエル)コメント
ワールドマラソンメジャーズ初めてですのでワクワクしています。夏の東京大会に向けての練習になると思います。ここに来るチャンスをいただけて嬉しく思います。準備みたいなものです。オリンピックのリハーサルみたいなものです。ですので、主催者のみなさまに感謝しております。私を参加することを許してくださってありがとう。日曜日は良い天候の下で東京を走りたいと思います。でも、オリンピックの時とは違うことは分かっています。オリンピックのときはもっと暑くなる。でも国の雰囲気って分かると思いますので来れて嬉しく思います。ありがとうございました。

陸上ファンへのお願い

再び陸上ファンへ2つのお願いです。まずは、早野さんが考える「日本中を元気にするレース」の実現のために、陸上ファンのみなさんのチカラを貸していただきたいのです。普段早野さんの舎弟として働く僕個人としても我がBOSSへの恩返しもしたい。このお礼は、東京マラソン終わったら早野さんをラジオに呼びますので。是非ともよろしくお願いします!

そして2つめは「テレビの前で応援しよう」ということです。東京マラソン2020は別名「スーパーMGC」ですから、史上最高のレースが展開されるのは間違いないでしょう。そして沿道で見たい気持ちは理解していますが、毎年100万人が沿道で大騒ぎしているのに、コロナウイルスで大変なときになれば然るべき対応が取れる日本のマラソンファンって画も悪くないんじゃないかと思います。みんなで世界に対して見栄張りましょう。

なので、多分人がいないしシャッターチャンスだ!みたいな感じで沿道に写真撮りにいくのではなく、SNSで盛り上がりましょう。前回、せっかくなので遠方の方は見てってくださいと書きましたが、あれから更に状況は変わっておりますので、遠方の方も陸上ファンの見栄っ張りにご協力くださいませ。

その分、過去最高レースを東京マラソンのTV視聴率やSNSの盛り上がりという形で還元しましょう。SNSがとてつもなく盛り上がってIOCとか世界陸連の人たちにも日本のマラソンすげぇなって思ってもらえないかなぁと。OTTのSNS班に教えていただきましたが、フォロワーの多いアカウントが呟くより、多くの人が呟いた方が影響力は大きいそうです。東京マラソンオフィシャルのSNSアカウントを見ていただくと分かりますが、かなり厳しい状況です。陸連アカウントも僕もこっそり動かす予定ですのでみんなで頑張りましょう。

それと、沿道で写真撮ってTwitterとかにあげちゃうと、エンジョイする可能性が大なのでお気をつけくださいませ。その話は本日の「渋谷の週刊生島淳」で西本さんと生島さんがお話しておりますので、こちらも是非聞いてみてください。

https://note.com/shiburadi/n/n8e1736e47363

ということで急遽明日TrackTownShibuyaで東京マラソンの楽しみ方的な内容についてお話ししようと思いますので、西本さんと横田さん(←たぶん)にこの状況でどうやって東京マラソンを楽しんだら良いのか、あーだこーだ話せればと思います。詳細はEKIDEN NewsのTwitterで告知するはずです。

なんてことを書いていたら、陸連から「陸上競技を応援していただいている皆さまへ」どこかで聞いたようなタイトルで横川会長の声明が出ておりました。珍しく文面がエモーショナル。これはたぶんT広報課長の仕業だ。笑 

そう日本陸連は不器用なんです。サッカー協会みたいにかっこよくやりたいんですけど多分Wの血が強いのでできないんです笑 毎度お騒がせしてすみませんと思いつつ、みんな支えてください。頼りにしていますよ。よろしくね( v ̄▽ ̄)

https://www.jaaf.or.jp/news/article/13576/

お金もったいないのでサポートしなくて大丈夫です。笑