僕は「やる」という判断をあえてします。

前回の投稿を読んでいただきありがとうございました。個別にメッセージもいただき嬉しかったというより正直ホッとしました。そして今のところお咎めなく無事に生きております。生きているうちに続編を書いておきます。笑

さて、やはり東京マラソンの影響力は絶大で、どの大会も中止の発表が相次いでいる状況です。

そんななか僕が担当するRunLinkでは23日(日)に夢の島競技場でRunning Dayというイベントを開催します!残念ながら他のスポーツの取り組み状況からも22日(土)のキッズイベントは中止といたしましたが、23日(日)は開催します。チップでは測れないと思いますがフラッと遊びに来ていただいても構いませんので是非!

https://runningday.jaaf-runlink.jp/

僕がやると判断した理由

このイベント自体は最大500人程度になり、僕が取りまとめております。そして以下4つの観点で実施することといたしました。

①公衆衛生を考慮するほどの大規模なイベントではない。
②屋外の開催であること。
③参加者及びスタッフの年齢層が20〜40代が中心なのでリスクが低い。
④自分たちの役割

①②は厚生労働省の指針をもとに。

https://mobile.twitter.com/mhlwitter/status/1230427547831193600?s=21

③はコロナウイルスのリスクに関するレポートから。

https://www.bbc.com/japanese/51543061

そして大事なのが④だと思います。

そう思ったのはJリーグのコロナ対策に関するリリース文の中で「社会的役割」という言葉、そして「我々ができる限りの努力をすることで、自らの役割を果たして参りたい」という言葉に感銘を受けたからです。

Jリーグは、明治安田生命Jリーグおよび J リーグ YBC ルヴァンカップ等、サッカーの試合を通じて、ファン・サポーターをはじめ、支えていただいているすべての皆さまに安心安全な観戦環境を整え、豊かなスポーツ文化を振興するという社会的役割を担っていると考えております。
新型コロナウイルスの影響が社会を覆いつつある現状ですが、我々ができる限りの努力をすることで、自らの役割を果たして参りたいと思っております。
https://www.jleague.jp/news/article/16739

とはいえJリーグも、なかなか難しい判断を強いられているようですね。

https://hochi.news/articles/20200220-OHT1T50270.html

日本陸連の役割

残念ながらというかお恥ずかしながら日本陸連は現在個別の大会との対応を行っている状況でJリーグのように日本陸連としての見解は2月21日(金)時点では出せておりません。

極めて私的な考えを以下述べさせていただきます。

日本陸連の従来の役割は簡単に言うとオリンピックで金メダル獲って「金メダル獲ったどー!」ってみんなで大盛り上がりすることです。大河ドラマ「いだてん」の世界です。

でも、陸連ってそれだけじゃないよね。これからは健康とかウェルビーイングとかの時代だし、歩くこと、走ること、跳ぶこと、投げること、この基本的なスポーツの特性を活かして、もっと広く世の中に貢献していこうよってことを考えました。

そして、従来の取り組みを「競技陸上」、新しい考え方を「ウェルネス陸上」という形で再定義して2020以降の陸上界を作っていこうとしています。

https://youtu.be/k6PptC-jnVE

そこで2018年11月に立ち上がったのがJAAF RunLinkです。元気がなくなってきいるランニング業界をもっと盛り上げていこうよ、という取り組みです。

マラソン業界のコロナの対応状況

では、マラソン界におけるコロナの対応状況はどうでしょうか。

ご存知のとおり東京マラソンや名古屋ウィメンズマラソンのようにエリートレースに関しては実施する方向になる一方で、一般の部つまり市民ランナーについては開催をしないという判断がされている状況です。(名古屋はオンラインで開催)そしてエリート部門のない大会は軒並み中止の判断をしている状況。

まとめるとエリートはやる、市民ランナーはやらない。そんな構図になりつつあります。

僕たちにできること

日本陸連としては代表選考レース(通称スーパーMGC)ができることになって良かった。でもRunLinkとして、本当にそれで良いんだっけ?と思ったのです。このままですと4月以降の大会も軒並み中止。コロナウイルス収束宣言でも出ない限り開催の目処が立てづらい状況です。

前回の記事で書いたように東京マラソンは単なる3万8000人が走るランニングイベントではなく、100万人を超える人たちを巻き込む正に「大規模イベント」なわけです。でも、そんなイベントは日本でも数えるほどだと思います。つまり東京マラソンの判断全てが、他の大会にも該当するか、というとそうではないと思うのです。

行政の立場からイベントの開催可否を判断する場合に「可」を判断することは、なかなか難しいと思います。スポーツイベントの参加者だけでなく、それ以外の人たちのことも考えないといけませんから。実施をする為に必要な、リスクを上回る判断材料を見つけるのが難しいです。

一方で僕が所属する日本陸連とは当たり前ですが行政ではありません。もうすぐ開業して100年の陸上競技屋さんです。立場上は公益法人ではありますが陸上ファンや競技者が喜ぶことをやることが陸上屋さんのやることだと思います。

つまり、コロナウイルスのような判断が難しい状況且つ限りなく「否」に近い状況においては「可」の可能性を探るのが日本陸連の役割ではないかと思っています。

東京マラソンが一般の部をやめたから、中止するという理由につながるのであれば、日本陸連のRunLinkがやるのなら、開催するという理由付けもあって良いんじゃないか、と思った次第です。

両方の事例があれば、「うちはどっちかな?」って考えられると思います。そして、やるか、やらないかよりも大事なことは、自分たちの大会やイベントの位置付けやスタンスを自分たちで考えて決めることだと思います。

4月以降の大会開催可否に悩んでいる主催者の皆さんには是非やることの可能性も探っていただけないかなと思います。僕たちにできることがあれば、お手伝いもさせていただきます。

選手の中には引退レースとして出場予定だった大会が中止になってしまった人もいるようです。実際、東京マラソン1Milesを事実上引退レースに考えてくださっている選手もいました。長い長い選手生活の最後をキチッと締め括れない、そんな悔いの残る陸上人生にはさせたくないじゃないですか。OTT中距離でスズキ浜松ACの三郷選手の引退レースが行われましたが、選手の花道作るのも大事なことだと思いました。そういった意味でも4月のレース大事だし、引退レースができなかった選手を是非呼んであげて欲しいとも思います。そもそも、政府も自粛を要請しているわけではないと言ってますし、誰も走っちゃいけないなんてことも言ってないですから。

そしてどこの誰よりも1番悩んでいるのが恐らくオリンピック・パラリンピックの開催に携わる中の人たちだと思います。

僕の友だちが組織委員会にいます。トライアスロンとマラソンをまとめてロードレース担当と言うらしいのですが、マラソンが札幌に移転することが決まった後「マジか〜( ̄◇ ̄;)」ってなってたので、再びそんな状態になっているのではないかと思います。

選手、中の人たち、みんなオリンピック・パラリンピックを目指して頑張ってきたのに本番で色々自粛されてしまうのは大変残念なことですから。僕の祖母もオリンピック見るまで死なないって頑張ってますので、そういう意味でもオリンピック・パラリンピックもドッカーンと盛り上がってもらわないと困っちゃいます。

なので自分にできることを地道に考え行動していきたいと思います。

再びエンジョイ覚悟での投稿とエンジョイ覚悟の夢の島競技場でのイベントをやってきますので、どうか見守っててください。攻めた投稿はそろそろ終わりにしたい!笑

お金もったいないのでサポートしなくて大丈夫です。笑