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素晴らしい「人格」を持った人間になろう

・「成功したい」
・「人生を幸せに生きたい」
・「自分の望んだ未来を手に入れたい」
など
 これまで数々のビジネス書や自己啓発書などを読んできたけど「なぜかうまくいかない」なんて感じたことはないでしょうか。
 本を読んでいる時や読み終わった時はやる気になり、少しの間だけは世界が変わったような気がするのだけれど、数日後にはまたいつも通りの世界に戻ってしまう。そして新たな本を探して、また同じことの繰り返し。こんな経験をしたことはないでしょうか。
 誰にだってこのような経験はあるとは思います。しかし、このままでは人生を変えてくれる本探しの冒険をするだけで人生が終わってしまします。
 
 そこで今回はこの冒険に終止符を打つべく、20世紀で最も影響力のあるビジネス書とされる書籍『7つの習慣』をご紹介します。

 本書は巷に溢れるような自己啓発書とは少し違います。ガンの治療に例えると、あなたが今まで読んできた書籍は、ガンの痛みを和らげる鎮痛剤のようなものに対し、本書はガンにならないためにすることや、ガンそのものを取り除く手術のようなものになります。
 前者は表面上では問題は解決したように見えますが、また痛みが再発するでしょうし、ガンは治っていません。しかし後者は痛みが再発するどころか、ガンになることすらありません。

 このように本書は、小手先のテクニックではなく、人生を幸福に生きるための根本的な原則(人生哲学)を教えてくれます。そして、この原則を身に着けることで、あなたは素晴らしい人格の持ち主となり幸福な人生を歩むことができると約束してくれるでしょう。

 それでは早速、書籍『7つの習慣』を見ていきましょう。


<本書の目的>   

 本書は、効果的に生きるための基本的な原則を具体的な形にしたものです。人生の全ての場面において、正しい原則を知り、それに沿って生活するための手本のようなものになります。 

 また本書は、金銭面や社会的イメージなどの表面的な成功(個性主義)に導くものではなく、素晴らしい人格を持った人間を築きあげる内面的な人間的成功(人格主義)に導くものです。 

 断片的な行動規範を寄せ集めた者ではないく、成長という自然の法則にしたがい、連続する段階を踏んで、個人の効果性、人間関係の効果性を高めていくものになります。つまり「自分らしい幸せを獲得するためのアクションを起こしてくれるガイドブック」です。 

 本書は豊かな人生を望むすべての人に向けて書かれています。

<人格の重要性>

 前述した通り、本書は社会的イメージなどの表面的な成功に導くのではなく、「素晴らしい人格」を持った人間を築きあげる内面的な人間的成功へ導くものです。では、なぜ真の成功に導くために「人格」を磨くことが重要なのでしょうか。
 まず本書は、成功者の人生と人格に関する、著者の研究による集大成です。そのため、著者は本書を作成するにあたり、成功をテーマにした書籍を200年さかのぼって調べました。するとそこにはあるパターンがあったのです。
 それは、最近の50年間に出版された「成功に関する文献」はどれも社会的なイメージの作り方やその場しのぎのテクニックのような表面的なもの。対してその時期より前の150年間に書かれは「成功に関する文献」では、人間の内面にある「人格」的なことを取り上げていたのです。
 前者の表面的なものは、即効性のあるテクニック、力を発揮する戦略、コミュニケーションスキル、ポジティブな姿勢などです。これらの戦術やテクニックを使って一時的にはうまくいったをしても、長続きはしないでしょう。
 筆者はこの成功者の人生と人格に関する研究の中で「信頼という土台がなければ、成功は長続きしない。基礎となる『人格』があって初めて、テクニックが生きてくる」という結論に達したのです。

 ここで私が本書の中で最も衝撃を受けた「人格」の重要性を感じさせる格言をご紹介します。
 「死の床で自分の人生を振り返った時、もっと多くの時間をオフィスで過ごせばよかった、あるいはテレビをもっと見ればよかったと悔やむ人は、果たしてどれくらいいるのだろうか。答えは簡単だ。一人としているわけがない。死の床にあって思うのは、家族や愛する者のことである。人は誰かのために生き、最後はその人たちのことを思うのだ。」
 
 どうですか?「人格」の大切さが実感できたでしょうか?
 このように「人格」を大切にする考え方を筆者は、『人格主義』と呼んでいます。
 あなたが成功するために必要だと思っているテクニックは「人格」のことを無視してはいないでしょうか?今一度考えてみましょう。
 

<個性主義と人格主義>

 本書は「人格主義」の考え方で成功の定義を述べています。では「人格主義」とはなんなのでしょうか。
 まず「個性主義」と「人格主義」という2つの成功に対する考え方が存在します。

「個性主義と人格主義」
・個性主義:成功は個性、社会的イメージ、態度・行動、スキル、テクニックなどによって人間関係を円滑にすることから生まれるという考え方。
・人格主義:誠意、謙虚、誠実、勇気、正義、忍耐、勤勉、質素、節制、黄金律など、人間の内面にある人格的なことを成功の条件に挙げている考え方。
 
 世の中の多くの成功に関する書籍が「個性主義」を成功の定義としているのに対して、本書は「人格主義」を成功の定義としています。かといって「個性主義」のスキルやテクニックを否定しているわけではありません。ここで言いたいのは「個性主義」の源にあるのは「人格主義」の考え方であるということを本書は伝えているということです。
 この「人格主義」は、「実りある人生には、それを支える基本的な原則があり、それらの原則を体得し、自分自身の人格に取り入れ内面化させて初めて、真の成功、永続的な幸福を得られるということである」と説いています。
 したがって、本書が述べている通り「個性主義」ではなく「人格主義」の考え方を持つことが大切なのです。
  

<7つの習慣とは>

 「7つの習慣」は効果的に生きるための基本的な原則を具体的なかたちにしたものです。「7つの習慣」のどれもが基礎であり、1つの習慣を身に着けることは残りの6つの習慣にも影響を及ぼします。この7つの習慣はそれぞれがバラバラになっているのではなく、互いに影響を及ぼし相互作用しあっているのです。
 したがって、これらの習慣を身に着けることは、優れた人格を持つことにつながり、さらには継続的な幸福と成功の土台になります。
 では人生を幸福に導く原則とはなんなのか、素晴らしい人格を持つための習慣とはなんなのか、以下本書に書かれている「7つの習慣」を見ていきましょう。
 この7つの習慣は全部で3つのステップに分けることができます。

『7つの習慣』
「ステップ1:私的成功」
第1の習慣 主体的である
第2の習慣 終わりを思い描くことから始める
第3の習慣 最優先事項を優先する
「ステップ2:公的成功」
第4の習慣 Win-Winを考える
第5の習慣 まず理解に徹し、そして理解される
第6の習慣 シナジーを創り出す
「ステップ3:私的成功と公的成功(自分を磨き続ける)」
第7の習慣 刃を研ぐ

 以上の3つのステップで「7つの習慣」は構成されています。
 まずステップ1で自分が成功し、ステップ2で周りのみんなと成功する。そして最後のステップ3で自分を磨き続け、すべての習慣のレベルを上げることで成功し続けるのです。
 ではこの3つのステップをそれぞれ詳しく見ていきましょう。

<ステップ1:私的成功>      

 ステップ1では、まず自分が成功します。そのために必要な習慣が本書で書かれている第1、第2、第3の習慣です。ステップ1では、まず自分が成功します。そのために必要な習慣が本書で書かれている第1、第2、第3の習慣です。
  
「ステップ1:私的成功」
・第1の習慣 主体的である
 残り6つの習慣の土台。自ら責任を持って行動を起こすこと。自分の人生の責任を引き受けること。
 例)悪いことが起こったとき他人や環境のせいせず、自分の価値観に従ってそのあとの行動を選択することができる。
 
・第2の習慣 終わりを思い描くことから始める
 人生におけるすべての行動と測る尺度、基準として、自分の人生の最後を思い描き、それを念頭に置いて今日という一日を始めること。
 例)自分の葬式の場面を思い描き、身内に自分がどのような人物だったのかを見て欲しかったのか。その人たちの人生にどのような影響を及ぼしたのかを考える。
 
・第3の習慣 最優先事項を優先する
 第1と第2の習慣で身に付けたことを実践し、個人的な結果を得る習慣。「自分が本当にやらなければならない事はなんなのか」を自分の価値観に従って優先順位をつけ、それを実行すること。
 例)まず、自分自身が何よりも大切にすべきことを自覚し、緊急性ではなく重要性でやることに優先順位をつけてそれを実行する。

 以上の3つの習慣を身に付ければ、自分自身を深く知り、自分の本質、奥深くにある価値観にはっきりと気づくでしょう。自分の価値観に従って生活すれば、充実し平安な気持ちに満たされ、他者の意見や他者との比較からではなく、自分の内面から自分自身を定義できます。
 さらに、自分の心に揺るぎない核が出来るため、自分を変えようという意欲が生まれ、実際に変わることが出来るのです。

<ステップ2:公的成功> 

 次にステップ2では、自分も含めみんなで成功します。そのために必要な習慣が本書で書かれている第4、第5、第6の習慣です。ここでは人間関係における成功の原則が述べられています。

・第4の習慣 Win-Winを考える
 自分が勝って、相手も勝つという考え方。すべての、人間関係において、必ずお互いの利益になる結果を見つけようとする考え方。
 例)物事を勝つか負けるかの二者択一で考えるのでなく、全員が満足できる方法は必ずあると第3の案の存在を信じること。

・第5の習慣 まず理解に徹し、そして理解される
 人間関係で最も重要な原則。相手に自分を理解されたければ、まず相手を理解することから始めること。共感して相手の話を聴くこと。
 例)次になんと答えようか考えながら相手の話を聴くのではなく、相手の身になって共感しながら聴く。隅々まで理解するまで聴く。相手の主張を相手と同じくらい正確に説明できるようになったら、相手にわかってもらえるように自分の考えを述べる。

・第6の習慣 シナジーを創り出す
 これまで見てきた習慣の集大成。お互いの違いを認め、尊重し、自分の強みを伸ばし、弱いところ補うこと。他者と力を合わせてより良い解決策を生み出すこと。
 例)他人と意見が異なって対立した時、相手の立場の裏にある事情を理解するように努力し、その事情を考慮して、お互いのためになる創造的な解決策(第3の案)を生み出す。

 以上の3つの習慣を身に着けることで、うまくいかなくなっていた大切な人間関係を癒し、築き直す意欲が生まれ、そのための力を解き放つことができるでしょう。うまくいっている人間関係はいっそう良くなり、されに強固で、創造的な関係に発展し、新たな冒険に満ちたものになります。

<ステップ3:私的成功と公的成功(自分を磨き続ける)>

 最後のステップ3では、自分を磨き続け、私的成功と公的成功の両方を持続させます。そのために必要な習慣が本書で書かれている第7の習慣です。

・第7の習慣 刃を研ぐ
 自分自身を充電する習慣。他のすべての習慣を実現可能にするもの。人間を形成する4つの側面(肉体・知性・精神・社会)の全てをバランスよく磨いていくこと。
 例)肉体を鍛えるために運動をする。知性を鍛えるために読書をする。精神を鍛えるために瞑想をする。社会を鍛えるために奉仕活動をする。

 以上の第7の習慣を身に着けることによって、それまでの6つの習慣を再新再生して磨きをかけ、真の自立、効果的な相互依存(シナジーを創り出す)を実現できるようになります。

<まとめ>

 ここまでで3つのステップを順番に見てきましたが、7つの習慣に終わりはありません。どれだけレベルを上げて極めても完了することはないのです。したがって、7つの習慣が自分の体に染み付くように、日々自分を磨き続け実践し成長し続けることが大切です。
 最後に7つの習慣で最も伝えたいことは「個性主義」ではなく「人格主義」の考え方をもつことです。確かに個性主義に関するスキルやテクニックも重要なことでもあります。しかし言動一致という誠実さををもち、人間の内面にある人格的なことを成功のためのスキルやテクニックでなければ長期的に望む結果を得続けることはできません。
 「7つの習慣」によって、多くの人が本当の意味での持つべき「人格」に気づき、新たな気づきを得て成長することで、より大きな成果を生み出すことができるでしょう。
 本書は、「7つの習慣」に込められた原則を深く理解し、実践する決心をするならば、あなたに素晴らしい成果を約束してくれるでしょう。
 
 

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