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「浦和レッズ三年計画を定点観測」~#8-1.2020 J1 第3節 vs仙台 プレビュー&アンケート~

再開初戦の興奮も束の間。もう次の試合がやってきます。
今節もまたアンケートを実施しますので、ご協力よろしくお願いします!
リンクはこちらです。

https://docs.google.com/forms/d/1C3d4VsrYB-387LST42t3TpYFx9E2sLVVjzojgNpE7tk/edit

※今回の回答期限は7/9 23:59までとさせて頂きます。

前回、メールアドレスを記入して頂き、そのアドレスへ回答内容の記録を送信する機能をつけてみましたが、少々わずらわしく感じる方もいたように思いました。

なるべく気軽に参加して頂きたいので、今回はメールアドレス記入をやめます。
ご自身の回答と全体のアンケート結果や私の回答との比較をしてみたい方は、お手数ですがスクショかメモを残しておいて下さい。

そして、今回は前節の仙台の試合を90分観ましたので、その雑感とプレビューとして個人的な次節の注目ポイントを書いてみようと思います。

仙台vs湘南の雑感

湘南の保持 vs 仙台の非保持

2月のルヴァン杯での対戦時は4-4-2でしたが、そのこの試合では4-1-2-3を採用していました。
湘南が3バックかつ、後ろからパスを繋いでボールを前に運ぼうとする意識があることから、3バックに対して3トップは定位置にいるだけで噛み合う位置に配置することで、ビルドアップを阻もうとしたことを狙ったかもしれません。

9分頃からは湘南は福田が最終ラインに下がって4vs3を作って前進しようと試みましたが、IHの関口が下りていく福田を見ることで、湘南は思うように繋いで前進する場面はなかなか作れなかったように見えました。

ただ、関口が前に出て行った時には4-2-4のような形になり、湘南のWBが高い位置をとってSBを留めていたことでWGとSBの間は広く空くことになり、
29分台の関口の背後へWBの鈴木がIHの松田とポジションを入れ替えて入ってくることで、最終ラインから斜めのボールを仙台の中盤の脇で受けるシーンもありました。

ただ、仙台は一度撤退すると4-5-1で中盤の横スペースが埋まってしまい、湘南はボールを持たされた時にはなかなか中盤ラインを越えることが出来ませんでした。
一番の決定機は前半給水タイム直前の中盤ラインを越えきらないあたりから裏のスペースへのクロス程度で、後半に指宿を投入してからのロングボール大作戦以外は意図的にチャンスを作れていなかった印象です。

仙台の保持 vs 湘南の非保持

湘南は開幕節の浦和戦と同様、
・2トップは中を締めてボールを外回りにさせる
・外回りでSBにボールが出たらIHが縦方向に寄せて内側へのパスを誘導し、内側で密集を作って奪う
ということを意図した守備を行なっていました。

一方、仙台はWGとIHがポジションを入れ替える程度で、基本的には初期配置通りのポジションを保っていました。

両WGはライン際に大きく開く、CFは極力下りずに相手の最終ラインを押し下げることで、後ろの選手からすると、誰がどこにいるかはある程度把握出来た状態でいられるので、前半はSBが湘南のIHに寄せ切られる前に逆サイドへ大きく展開したり、CFに当ててIHがサポートに入ったり、繋ぐところで詰まった時にも味方がいる位置へ蹴り出して、ボールを捨てるというシーンにはなりませんでした。
また、湘南は中盤が3枚なので、スライドが間に合わなかったり、サイドに流れすぎることを嫌ったりすると3枚の間が開き、その間を通してIHまでボールが渡る場面も作れていました。

選手交代でのフォーメーション変更

後半、関口に代わってアレクサンドレ・ゲデスが投入されると、中盤を松下、椎橋を横並び、ゲデスをトップ下にした4-2-3-1に変えて、湘南のアンカーを捕まえる人を明確にしました。
また、終盤は湘南が指宿を目掛けてロングボールをどんどん蹴り込んでくるので、CFとトップ下が並んで4-4-2のように構えて中に人数を固めて1点を守り抜く戦い方に切り替えました。

しかし、ボール保持の時には椎橋アンカーで4-1-2-3の形を継続していたので、非保持の時には選手のキャラクターや相手の攻め方によって前線と中盤の人数の入れ替えはありそうですが、保持の時は自分たちの基本配置はまずはこのパターンで続けていきそうな気がします。

次節の注目ポイント

浦和の保持 vs 仙台の非保持

まずは仙台が一列目を何人で形成するのかがポイントです。
仙台はマリノスのように超ハイラインでどんどんプレッシャーをかけにくるスタイルではないので、浦和のビルドアップの局面では自分たちの背後や中盤のスペースを消した状態で構えてくることが想定されます。

仙台が4-5-1で構える場合、
浦和の2CBに対してFW1枚で守備をするので、中盤より先のスペースは基本的に埋まった状態になっていて、そのままパスを出してもすぐに相手選手に寄せられてしまい、前を向けないか下手すれば潰されたりインターセプトされてたりして、カウンターを受ける可能性が高くなります。
また、ロングボールを蹴っても相手の人数が多い場所へ放り込むことになるので、そこでポストプレーをして、展開して、となることは簡単ではありません。

そのため、浦和のCBは片方が相手FWを引き付けて、空いたもう片方のCBがドリブルで運んで一列目を越えることが大切になります。
スタートから相手よりも1人多い状態なので、ボランチは極力下りずにCBが運んだら、ネガトラ対策で入れ替わりで下がる程度にして、自分たちの前の人数を保ちたいです。

また、途中でゲデスが入ってきてからのようにIHが一列前に出て4-4-2のような形にするかも知れません。
4-4-2 vs 4-4-2のビルドアップは町田戦でもあったように、自分たちでポジションをずらさないと全員が相手に捕まえられてしまうことになります。
この場合にはビルドアップで繋いでいくのであればボランチかSBが相手の2トップの脇でボールを受けたり、最初から最終ラインに入って3vs2を作って、相手のプレッシャーから外れた人がボールを前に運ぶプレーが大切になります。

また、4-4-2の守備では横の幅が埋めきれないため、満遍なく広がれば各列の選手の間、密集すれば相手の組織の外側と相手がいないスペースが必ずできます。
湘南戦を見る限りでは密集度合いは決して高くないので、右側でSB(橋岡)が幅を取った時に空くボランチとSHの中間背後のスペースにSH(関根?)が立って、CBかボランチからズバッと縦パスが入ると一気にチャンスになると思うので、浦和のSB、SHは必ず斜めの関係になる約束事を上手く活用してもらいたいと思います。

仙台の保持 vs 浦和の非保持

仙台のWGは大きく開きます。これはマリノスの仲川、遠藤と同じようなイメージです。
すると空くのはSBとCBの間、いわゆるチャンネルやポケットといわれるスペースです。
非保持で後手を踏むとWGがボールを持った時にIHが内側、SBが外側と果敢に前に走り込んで来るので、先手先手で仙台のボール前進を食い止めたいところです。

仙台のビルドアップを食い止めるのに参考になるのが湘南の61分台、78分台のプレスのかけ方になります。
仙台はCB2枚がペナルティエリアの幅に開いて、アンカーの選手が少し前目の中央にいる配置になります。
そこで湘南の選手がとったアクションは次のとおりです。
1. 湘南の2トップはまずこのアンカーの選手を消した位置に立つ
2. CBにボールが入ったら、片方のトップはCBへ寄せて、もう片方は引き続きアンカーの選手をケア
3. プレッシャーに出た選手はボールを受けたCBの外方向へのパスを誘導
4. CB→SBにパスが出たところでSBにIHが縦方向を消しながらプレッシャーをかける(→SBのパスコースをさらに外側か内側の2択に絞る)
5. 外側はWB、内側はアンカーが先にポジションをとってパスの出し先で奪う

湘南は中盤が3枚なのでCBがGKへ戻して逆へ振られると中盤のスライドが間に合わないシーンもありましたが、浦和の中盤は4枚です。
CB→GK→CBと各駅停車になればスライドは間に合います。
もっとも、最初にCBに寄せた時には逆側のCBとSBは捨てることになるので、GKにすら戻させずにボールの出たサイドを圧縮して奪い切るのがベストです。
興梠や武藤などスイッチを入れた時に強く速く寄せられる前線の選手がいるので、そこまでやり切れる可能性は十分あります。

マリノス戦は超ハイラインの裏のスペースを使いたかったのもありますが、そもそも畠中という運べるしパス精度も高いという素晴らしいCBがいたこともあり、積極的に前には出ませんでした。
しかし、湘南戦を見る限りでは仙台のCBの選手は相手に対してズレを作った後のプレー選択は基本的にパスです。
前に運んで更にズレを広げようとする意識は高くないように見えるので、ボール保持者に対してのプレッシャーをかける角度が多少甘くても、ボールの出し先さえ潰せていれば大きく蹴り出すか、密集の中に入って来てくれてボールを奪える可能性は高いと思います。

仙台のビルドアップに対してどの高さから、どのくらいの強度で奪いに行くのか、注目して見ていきたいと思います。
私の期待通りのプレーが出てくれれば、アンケートの非保持2項目の点数も高くなるはずです。

ちょっとこのプレッシングの部分について、動画で話してみました。ここまでの文章で分かる方は同じことを言っているだけですので、見なくても大丈夫ですが、ちょっと文章では分かりにくかった方は5分程度の動画ですので覗いてみてください。


最後に

18時K/Oということで、試合の頭からリアルタイムで観られる方は決して多くないと思います。
フルで観られない方も、印象論で構いませんので気軽にアンケートへ参加してください。
私もなるべくアンケートの回答期限までに試合を観て自分の感想をまとめておきたいと思います。

この試合の後にはまたすぐに試合がやって来ますが、先を見過ぎず、目の前の試合を一つずつ楽しんでいきましょう。
では、また。

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