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会津、再び

最近、なんとなくこの本を読みました。

星亮一『会津藩はなぜ「朝敵」か 幕末維新最大の謎』ワニ文庫

これは、なんとなく読もうと思うような本ではないんじゃないか、と自分でも思いました。だからいま、なんとなくと書いたのはなぜこの本を読むのかという動機についてではなく、読むタイミングのことです。

ブックオフでこの本を見つけたのは、ずいぶん前のことです。会津か。買っておくか。そのくらいの軽い気持ちでレジまで持っていきました。

福島県の会津地方は、いわきなどの海に面した地方とは反対側の、内陸部にあります。会津若松駅の周辺には、お城があり、明治大正時代の風情が漂う街並みがあり、武家屋敷があり、温泉があります。

なぜそんなことを知っているのかというと、実はこの本を買うさらにその前、僕は福島県会津若松市で働いていたからです。暮らしているうちに、観光スポットや食文化など、会津のことをいろいろと知りました。

歴史についても、会津若松には鶴ヶ城というお城があり、戊辰戦争で幕府側につき、新政府軍に敗れた会津藩の歴史を伝えています。少年兵からなる白虎隊が、この鶴ヶ城の落城を飯盛山から見て、敗北を悟りその場で集団自刃したという悲劇も、この会津で起こりました。

と、まあこういった基本的でおおまかなことは、会津に暮らしていると自然に知ることができるのですが、深く知ろうとすると、やはり内容のまとまった書物を紐解きたくなってきます。そこで会津に住んでいたころに、「会津の歴史」という教科書みたいな分厚い上下巻の本を買ったのですが、縄文時代からはじまってびっしり文字が詰まっているのに圧倒されて、放置していたところ、けっきょく読まないまま、会津をはなれるときが来てしまいました。

そんなこともあって、思い出の地、会津の歴史にはいつかまたチャレンジしたいという気持ちで、僕はこの本を手に取ったのです。

手に取ったのですが、またしばらく放置していて、最近友人に本の整理を手伝ってもらったときにこの本が出て来て、さすがにそろそろ読むか、となんとなくそんな気持ちになったというわけです。

ちなみにその友人は僕が働いていたころ、会津まで遊びに来てくれ、しかも最近は愛知からの引っ越しを手伝ってくれました。

多謝です。


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