フードコートで見かけた少年に、自分を重ね合わせた。


ショッピングモールのフードコートに行った。

席を探しているときに、通りすがりの席で
4歳くらいの男の子がお父さんと一緒に
足し算の問題を解いていた。

いや、解かされていた。

男の子は泣きながら「分からない」と言っていた。


子育てに正解は無いと思う。

各家庭で教育方針も違う。

たまたま見かけたその家庭では、
子どもが泣こうが解かせることが正義なのだろう。

子育てに正解は無い。本当にそう思う。

私も二児の父親として、それは理解している。

ただ、その光景を見て

"私のなかでは"正解では無い

というのが結論だ。

足し算なんて、子どもを泣かせながらやることじゃない。

これから何十年という人生を歩むなかで、
普通に生活していれば出来るようになる。

それを、子どもに必要性を理解させられていないのに、
無理やりやらせている。

子どものためを思ってーーー

とか言うのかな?

私は、親に「大学に行け」と言われた。

私のことを思って、大学に行けと言っていることは伝わった。

でも、親は"なぜ大学に行くべきか"を教えてくれなかった。

ただ、「大学に行け」と言った。

「高卒なんて仕事無いぞ」とか、
「専門学校じゃ最終学歴は高卒と一緒だ」とか、
大学に行かなければ人生終了、と言わんばかりに。

受験勉強は本当にしんどかった。

なぜなら、大学に行く意味が分からなかったから。

でも、自分の生きている世界のトップ、支配権を持っている(と思っている)親が大学に行けと言っている。

逃げ道はない。

行くしかなかった。


でも、社会人になったら多くの人は気づくはずだ。

仕事をするのに"学歴"なんか関係ないことを。

(厳密に言えば、"就職"には学歴が多少影響すると思うが。)

同僚で、東大卒や京大卒が一番"出来る"やつか?

大学の偏差値順に出世していっているか?

高卒は一ミリも仕事が出来ないのか?

そうじゃない。

仕事をする上では、それ以外の要素のほうが遥かに重要だ。

私の親はそんなことにも気づいていなかったのか。

ある意味、"学歴コンプレックス"だったと思う。

ショッピングモールで泣いていたあの男の子のお父さんも、
勉強が出来る子に育てて、良い大学に入れたいのだろう。
(事実は分からないが、そう推測できる) 

でも、なぜ足し算が出来ないといけないのかを子どもに認識させられていない。

自分の経験からも、その時点で親としての能力を欠いていると思う。

何かをやらせるのであれば親が意識すべきことは、なぜそれをやる必要があるのかを認識させることだろう

私たち親は、親自身の能力にも目を向けるべきだ。

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