あん肝ポン酢

気が向いたら書くよ
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さんふらわあ

「私はこれが、人生で最後かもしれないから」 恰幅の良い初老の男性は、何かを惜しむようにそう言った。ビジネスマンらしくすっきりまとめられた頭には白髪が混じっている...

本物は探しても見つからない

走る。海岸線に沿って南に向かってひたすら走る。 ただただ逃げ出したかった。住んでいる街から。仕事から。友人から。恋人から。 全て息苦しかった。街の空気も。仕事の...

粗挽きコーヒー

「一緒に登りませんか?」 こうして大学生2人とアラサー1人というよくわからないパーティが完成した。午前0時を過ぎた奥多摩駅での出来事だ。 初日の出を山頂から見たい...

ミシマオコゼ

「死んでたまるかよ!」 叫びながらひたすら走る。時期は真冬、気温はマイナスだ。 標高2000メートルを超える山に囲まれた道路は、頼りない街灯の周り以外は深い闇に包ま...

ワタリガラス

「自分には居場所がない」 そう感じることはないだろうか。 バイクで旅をしていると、たくさんのバイク乗りに出会う。学生、会社員、ミュージシャン、定年退職した方など...

どら焼きとプロテイン

「いつも同じやつ食べてますね」 話しかけられた、と気付いて視線を上げるとばっちりギャルメイクの店員がいた。毎朝朝食を買うコンビニでの出来事である。 とっさに ...