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2022年間ベストアルバム

年末年始に思いのほか時間がとれず、遅くなってしまいました。
もう下書きのまま放っておこうとも思ったんですが、一つの区切りとして2022の作品群を総括しておかないと気持ちよく1月の新譜チェックが行えないことに気づいてしまったので、簡易的ではありますが残しておくことにします。

10.Animal Collective「Time Skiffs」

私は彼らの「Merriweather Post Pavilion」が00年代でトップ3に入るくらいに好きなんですが、それには届かないまでも、彼らにしか成し得ない遊び心のある色鮮やかなサウンドコラージュと絶妙なポップセンスは健在。捨て曲もほとんど無くアルバムどこを再生しても楽しませてくれる良盤です。

7.Big Thief「Dragon New Warm Mountain I Believe in You」

この位置なのは、リリース以降、もっと理解できるはず、もっとハマれるはず、という思いをとうとう払拭できなかったためです。しかし、言葉に尽くせない凛とした感情をもたらすそれは、このアルバムからしか得られないものであり、傑作であることは疑いようがありません。
来日公演を逃したことを心底後悔しています。

9.Melody's Echo Chamber「Emotional Eternal」

タイムレスな浮遊感のあるボーカルはそれ自体に貫通力がありますが、ギターやベースの音作り、フレージングがまた絶妙なんですよね。こういうアンサンブルでも聴かせるバンドは強い。
深いこと考えず、ドリーミーなサイケポップにゆらゆらと意識を委ねるのもまた一興。

8.Nilüfer Yanya「Pineless」

新世代SSW、ニルファ・ヤンヤ。オルタナの影響をありありと感じるギターを片手に、様々なジャンルを横断的にドライブする様相がとても良き。気怠いボーカルから放たれるメロディもクールで心地いいです。#6 midnight sunには特にハマりました。個人的には今年を象徴する一曲。

6.Easy Life「Maybe In Another Life…」

1stアルバムから路線が変わったことにより若干賛否があった作品ですが、自分は良い塩梅に肩の力が抜け、本来持っていたであろうメロディセンスを活かした歌モノとしての強度が加わったこちらに軍配です。
#4 Dear  Miss Hollowayは名曲と思います。

5.Quadeca 「I Didn't Mean To Haunt You」

クワデカ。この方知らなかったのでYouTubeで検索したら、このアルバムリリース直前までYouTuberみたいな動画ばかりupしていて困惑しました。
曲も良いし細部まで凝りまくったこの只事じゃないサウンドプロダクションはどこから出てきたのか。恐らくライブで再現されることは無いので、一つの特異点としてこの2022年に留まり、深遠な輝きを放ち続ける作品なのかもしれません。

4.Alex G「God Save the Animals」

今年、ソングライティング面で最も素晴らしいと感じたのはこちら。さらにこのアルバムはアレンジ面が本当に素晴らしく、絶妙に、そして丁寧に配置された各楽器の音色は実験的でありつつもメロディを引き立て、聴き減りしない強度をもたらしています。
恐らく今後も聴き続けるであろう名盤。

3.Fontaines D.C.「Skinty Fia」

上半期で最も再生回数が多かったのがこのフォンテインズD.Cの3rdアルバム。
刹那的なヒリヒリした危うさとインテリジェンスの両立が、ポストロック税には無い孤高の雰囲気を纏わせています。
本作はアルバム全体の流れが素晴らしい。特に、轟音の向こうにちらりと情景を覗かせながら余韻を残して終わる最後のナンバーがたまらないです。
2月の来日公演、都合で行けないのが悔やまれます。

2. LITTLE SIMZ「No Thank You」

こういう傑作が12月にリリースされるから油断できません。
門外漢のジャンルゆえ多くは語れないのですが、ダイナミックな展開と隅々までデザインされたサウンドに感嘆の笑みが溢れるばかりです。最高。

1. Arctic Monkeys「The Car」

年間トップはアークティック・モンキーズとしました。
ここ以外に置きようがなかったです。レーベルの先行試聴会にも行きましたからね、贔屓目が入っていないと言えば嘘になりますが、なんだかんだとリリース後も一番再生回数が多かった1枚です。
音楽性は変われどもその姿勢は1stの頃から変わらず、いつだって彼らは想像を超え、新たな表現の境地へ導いてくれます。

曲単位では#3 Sculptures Of Anithing Goesが一番好きです。この曲は環境やモチベーションが完璧にハマった状態で聴くと、そのドラマチックな構成が刺さりまくってめちゃめちゃ感動するんですよね。
試聴会のときは、そのインパクトある曲の入りと、会場の音のデカさに全く馴れない耳のせいでさっぱり集中できなかったので、またあの環境で聴きたいです。

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次点5選
こっちの方が好みが反映されている気もしますね…。

11.Hippo Campus「LP3」
12.The Orielles「Tableau」
13.Fickle Friends「Are We Gonna Be Alright?」 
14.King Gizzard & The Lizard Wizard「Ice, Death, Planets, Lungs, Mushrooms and Lava」
15.Gang of Youth「angel in realtime」


以上です。

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