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組織文化をアップデートする!チームイベントの企画で学んだ大切なこと3つ

はじめまして、FOURDIGITでDeveloperとして働いている渡辺です。2019年に新卒入社。現在はCommunication Design Div.の立ち上げチームに所属し、WebサイトやWebサービスのUI開発を行っています。

僕たち立ち上げチームは、昨年秋に「ナレッジピッチ」というチーム内イベントを発足しました。僕も企画運営スタッフの1人として参加。自分で言うのも何ですが、すごく良いイベントができました…!シャイでなかなか話す機会がない…と言っていたメンバーが、プロジェクトで得たナレッジを共有したり、3DCGや韓国コスメ、ライブコーディングなどのバラエティ豊かな発表をしたり。どうやってイベントを作っていったか・どんな点が大切だったのか、振り返りたいと思います。

なぜ「ナレッジピッチ」?

僕が所属する Communication Design Div. はWebサイトやWebサービスなど、Web上のコミュニケーションツールをデザインするチームです。中でも立ち上げチームは、その名のとおりサイトの「立ち上げ」に特化し、リサーチ、コンサルティングからデザイン、フロントエンド実装までを担っています。(他にもグロース、運用などのチームがあります。)Director、Designer、Developerなどのメンバーがいる、約50名のチームです。

コロナ禍でリモートワークが進み、コミュニケーションのあり方も変わっていく中、立ち上げチームでは様々な組織課題が見つかりはじめていました。

例えば、
・メンバーにシャイな人が多く、なかなか自分のことを発信できない
・対外的にプレゼンをする機会も限られ、発表する場面自体が少ない
・その結果、プロジェクトでトライしていることがチーム内でも知られていない
など…。

そこで、メンバーがプロジェクトで発見したナレッジをピッチするイベントを開催しよう!というアイデアが生まれました。

目的1 - プロジェクト毎の取り組みを知ってもらう。
目的2 - メンバーのプレゼン機会を増やす。
目的3 - 職種・役職に関係なく横断的にシェアする。

目的がはっきりしていたので、イベント内容は決めやすかったです。イベントの企画を進めていく中で、いろいろな学びがありました!

① 原則から考える

いきなり具体的なイベント内容を考えるのではなく、どのようなイベントであって欲しいか、から考えました。そこで決めたのがイベントの原則です。運営メンバーで意見を出し合って考えました。

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ナレッジピッチ 原則

・自分/他人の頑張ったこと・拘っていることを話せる/知れる場にする
・新しい視点を知れる・成長を感じられる場にする
・成りたい自分について表現できる場にする
・キャリア2年以上の中堅層が発信できる場にする
・“自分の常識は他人にとっての常識ではない” ことを大切にする

原則を踏まえてイベント内容を考えることで、「開催する」こと自体が目的になってしまうことなく、企画を進めることができたと思います。スタッフ内で意見が分かれたり、迷うことがあれば、原則に立ち戻って考えることができました。また、イベントに参加してもらうチームメンバーにもこのイベントの意義を正しく伝えられたと思います。

原則を踏まえてイベント内容を決めていきます。完全にリモートだったため、Googleドキュメント上でブレストを行っていきました。

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その中から運営で話し合い、最初に出した企画は以下のようなものです。

● プロジェクトナレッジ発表
最近ロンチされたプロジェクト・現在動いているプロジェクトからいくつか選び、プロジェクトメンバーによる振り返り、特徴的だったナレッジの紹介を行う。
・チーム内のプロジェクトについて知る
・チームメンバーが何をしているのか知る

● 個人ナレッジ発表
テーマは自由。各職種固有スキルの紹介、私的な制作活動、リサーチ・学んだこと、デモ的に実際に手を動かしてみせるなど。
・発表経験を積む
・チームメンバーの得意分野/知らない一面を知る
・自分を表現する

ツールはRemoというサービスを使うことになりました。

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Remoでは、テーブルに6人ずつ座って会話をする「Floor」のモードと、会場全員で同じ発表画面を見る「Presentation」のモードがあります。

僕たちが考えたのは「Floor」のモードで、各テーブルに6人ずつ座ってもらい、発表者が各テーブルを回っていくというやり方。テーブル内で発表者が変わるのではなく、発表者が移動して何回も同じ発表を繰り返します。

これは僕含め、運営メンバーの経験に基づいたアイデアでした。学生時代にデモ発表を何時間も続けてやった経験があり、それにより強制的に発表が上手くなった実感があったからです。この方法で企画書を作り、マネージャーに提案しました。

②リビルドを恐れない

マネージャーからは無慈悲で的確なフィードバックが…笑

プロジェクトナレッジ発表で「案件ごとの振り返りを公開で行う」としているが、公開ではないものの案件ごとの振り返りMTGは既に行っているので、このイベントに求められているのは別の機能では?
個人ナレッジ発表で同じ発表者がテーブルを回る形にするのは、目的が発表の練習に寄りすぎている。聴く側は発表の練習台なのだろうか?

などのフィードバックをもらいました。

目線が発表者に行き過ぎていたり、イベントの開催目的から逸れてしまっていたり…もらったフィードバックを参考に、原則に立ち返りつつ再考し、最終的に以下の内容で決定しました。

●プロジェクト発表
最近ロンチされたプロジェクト・現在動いているプロジェクトからいくつか選び、プロジェクトで得たナレッジや、デザイン&テックで拘った事柄の紹介をしてもらう。
・自分/他人の頑張ったこと・拘っていることを話せる/知れる場にする
・新しい視点を知れる、成長を感じられる場にする

●個人発表
大枠のテーマだけ参考程度に伝えて、自由に発表してもらう。
・他の人の得意分野、知らない一面を知れる、表現できる
・自分/他人の拘っていることを話せる/知れる場にする
・成りたい自分について表現できる場にする

※どちらの発表も「Floor」モードのテーブル単位での会話ではなく、全体への「Presentation」モードで行う。

大幅な内容変更というわけではないのですが、ここの目線合わせがすごく重要だったと感じています。原則に立ち戻り、ゴールイメージを共有することで、最初の企画をしたスタッフも抵抗なくリビルドができました。

③細かい企てに想いを込める

今回、企画運営スタッフとなった3人はDirector、Designer、Developerでそれぞれ得意分野が異なっていたのも良かったと思います。Directorは議事録をしっかりと残し、企画の礎をつくってくれました。Developerである僕は以前に行った技術系イベントの経験を活かし、運営の取り仕切りを行いました。

そして、Designerは原則を反映したイベントのアートワークを作ってくれました!

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立ち上げチームに所属するDirector、Designer、Developerを3色に例え、お互い混ざり合いながら新しいFOURDIGITのクリエイティブの「波」を起こす。という意味合いが込められています。めちゃくちゃ素敵ですよね。しかもこれ「作らなきゃ」と決めたのではなく、Designerが率先して作ってくれたもの。とても良かったのでグッズ化し、発表者へのプレゼントとしました!

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これをきっかけに、次回以降のイベントでもチーム内のDesingerにアートワークを作ってもらうことにしました。Desinerそれぞれに原則を解釈して作るビジュアルは、「チームメンバーの得意分野/知らない一面を知る」ことにもなります。

ビジュアルやプレゼントなどイベント周辺の細かい企てにも想いを込めることで、イベントに血が通い、密度が上がったと感じました。

第1回を終えて

そして、迎えたイベント本番。

プロジェクト発表では、今まで又聞きする程度でしか知らなかったプロジェクトのことを、プロジェクトメンバー本人から聞くことができました。実はこんなことをやっていた!というメンバーのトライを知ることができ、質疑応答の時間では答えきれないくらいの様々な質問が送られて……想像以上の盛り上がりでした。

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(今一度改めて訴えたいのですが、FOURDIGITのメンバーは本当にシャイでこういうイベントでも静かに聞いて学ぶ……みたいになりがちだったんです。こうやって質問が飛び交うのは本当に本当に大成功なんです!)

個人発表は、さらに大盛り上がり。テーマは自由だったので、最近入社した方は自己紹介をしたり、最近勉強している3Dモデリングについて発表したり、ライブコーディングしたり、韓国コスメを紹介したり…企画スタッフの想像を遥かに超えるバリエーションで、僕たちもとても楽しかったです。

イベント後の参加者アンケートもかなり好評でした。目的だったチーム課題の解決に、少しでも貢献できるイベントに出来たと思います!もちろん反省点・課題点のフィードバックもいただきました。継続的に改善していけるように、次回に活かしていきます!(余談ですがオンラインイベントはやはり音声の品質大事…。今回の大きな反省点です。)

組織文化の課題はすぐに解消されるものではないと思います。それにどんな施策がどのように効くか、やってみないと分からない部分も大きいです。今、チーム内でさまざまなメンバーがさまざまな方法で、組織改善にトライしています。僕たちはこの「ナレッジピッチ」を通して、少しずつチームのアップデートを前に進めたいと思っています!

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