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刑務所という地獄、出所後の地獄

私は、検察庁に刑務所に服役している加害者の処遇通知制度の申請をしていたので、半年に1回、
・収容されている刑務施設の名称及び、所在地
・懲役刑の作業名
・改善指導名
・制限区分 優遇区分
・褒賞の状況
・懲罰の状況
が届くのだけれど、服役中に3回懲罰を受けていて
作業拒否2回、粗暴言辞1回
作業拒否をした理由は、あえて懲罰を受けて工場を変えてもらう方法として利用したのではないかとおもっている。普通の企業のように配置転換は願えないので、工場でいやなことがあったら自爆して懲罰を受けることが往々にしてあるらしい。
出所直前の懲罰の時にはすでに自殺するつもりでいたのではないかと思った。その根拠としては、その月にその刑務所で自殺が発生していた。
と考えた場合、独居房で自殺をしたいと思っても不思議ではないとおもってしまった。あくまでも、私の予測でしかないのだけれども。
出所直前にあえて懲罰を受ける理由が私は服役経験も逮捕歴もないので、何1つとして分からないけれど、加害者にしてみれば出所したら就職するにも世間の風当たりは強いし、刑務所での生活もつらい八方塞がりの状態であれば、そのようなメンタリティになっても、おかしくはないと思う。
けれど、懲罰を受ける前には職業訓練で建築設備を受講していたみたいで何かの資格であったり、スキルをつけるために前向きだった期間があったのかもしれない。途中から、性犯罪防止プログラム(通称R3)の受講のために川越少年刑務所に移送されて、そこで認知の歪みであるとか様々な問題と向き合ったのかもしれない。その数年後に元の刑務所に戻っていったのだが、きっと、出所が決まって出所してから、そんなに時間も空いていない期間で不審死をしているということは、この浮世に諦めを持った上の行動だったのだと思う。もしくは、衝動的な自殺企図をした結果、既遂になってしまったのか。
正直な気持ちを言えば、一体、加害者はどんな死に方をして、何が理由だったのかを知りたいと思っている。それを知るということは、極めて難しい話であまりに、踏み込んだ話なので聞く機会はないと思う。
訃報に接し、3日目が経つけれども、心の中の混乱というのはなかなか、簡単に解決する問題でもない。
考え方を変えれば、命で再犯を防ぐということと償ったともとれるけれども、やはり病理的な何かを感じる上に、後味の悪さ。
この相続人に対して、これから息子が放棄したら、両親、両親が放棄したら、兄弟という流れになる手続きも空しいなと思いながら、間もなく請求書が届くので、振り込むのかと思うと納得のいかなさが大きい。


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