アメリカ人記者の中国大冒険。『モルモットをやめた中国人』カール・クロウ
清朝末期から1937年までの約30年といえば、中国も日本も、そして世界も激動の時代。中国に住んで、各地を旅したアメリカ人ジャーナリストのクロウが書いた『CHINA TAKES HER PLACE』(1944)の翻訳が本書。現在読んでも、とてもおもしろいです。
なんせ、同時代の新聞記者の目で見た中国と、中国に住む人たちの心情が活き活きと表現されているんです。第二次世界大戦がどう決着するかもわからないし、中国で社会主義革命が起きることもまだ知らない。だから、読者の一般的な中国史