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夕遊の本棚

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ひと仕事終わって、おいしい珈琲や紅茶を片手に読みたい本。仕事で読む本。とにかく、たくさん読みたい、楽しみたい私の本棚をご紹介します。
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#アメリカ

旧日本軍から公安警察、内閣調査室、NSC(国家安全保障会議)まで『日本インテリジェ…

帯のキャッチコピーは「「国家の知性」の暗闇でたどる戦後75年の秘史」。インテリジェンスと…

夕遊
1年前
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鶴見俊輔に戦後世代が聞く。『戦争の遺したもの』鶴見俊輔・上野千鶴子・小熊英二

『民主と愛国』で戦後の思想史を俯瞰するような大著を書いた小熊先生が、上野先生と一緒に鶴見…

夕遊
1年前
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日本人はずっとアメリカが好き。『戦前昭和の社会 1926-1945』井上寿一

大正デモクラシーが終わった後の暗い時代。それが、戦前の昭和に対する私たちのイメージです。…

夕遊
1年前
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ジャーナリストの留学記録。『ハーバードで語られる世界戦略』田中宇

ハーバードはアメリカ最古の大学で、創立はおよそ400年前。殖民会社が経営したバージニアや…

夕遊
2年前
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海を超えた一億四千万冊の本『戦地の図書館』モリー・グプティル・マニング

戦争は、攻める側と攻められる側がある。「戦地の図書館」というと、攻められている側が、苦労…

夕遊
2年前
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アメリカ人記者の中国大冒険。『モルモットをやめた中国人』カール・クロウ

清朝末期から1937年までの約30年といえば、中国も日本も、そして世界も激動の時代。中国…

夕遊
2年前
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香港青春グラフィティ。『I AM JACKIE CHAN 僕はジャッキー・チェン』

香港の映画の歴史を少し知りたくて、読んだジャッキーの自伝です。分厚い本の大部分が、ジャッキーチェンの下積み時代の苦労&貧乏の話でおどろきます。ジャッキーが成功するまでの苦労話は、並大抵のものではありませんでした。 勉強が嫌いで、小学校にちゃんといかないジャッキーを心配した父親の勧めで、入った京劇の学園。しごきのすごさは、映画『覇王別姫』を思い出します。 まあ、清朝末期と違って、戦後の京劇学院ではそこまで厳しくはなかったらしいですけれど。そして、戦後はだんだん伝統京劇が人を

英語と漢字、イメージの違いがとても楽しい。『超カンタン英語で仏教がよくわかる』大…

以前、『アメリカで仏教を学ぶ』を読んでおもしろかったので、また英語と仏教に関わる本を手に…

夕遊
2年前
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数奇な運命を歩んだ、幸運な才能。『エリック・ホッファー自伝』

エリック・ホッファー(1902-1983)は、アメリカの社会哲学者で、もと港湾労働者。NYのブロ…

夕遊
2年前
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ユダヤ教の文化とミステリーの組み合わせがうまい。『水の戒律』フェイ・ケラーマン

本書の事件は、アメリカの閉鎖的なユダヤ教正統派のコミュニティで起こります。 私はこの本を…

夕遊
2年前
8

こんなハイジャックがあるなんて!?『シャドー81』ルシアン・ネイハム

ロサンゼルスからハワイに向かっていたジャンボ旅客機が、無線で驚きの通告を受けます。なんと…

夕遊
2年前
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猫&ミステリー小説のパイオニア。『猫は手がかりを読む』(ココ&ヤムヤムシリーズ)リ…

猫好きには超おなじみのシリーズ。古典的な名作といってもいいかもしれません。その後、猫がか…

夕遊
3年前
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大事なのは思いやり。『ミス・マナーズのほんとうのマナー』ジュディス・マーティン

マナーの本といえば堅苦しいのを想像してしまうのに、ミス・マナーズの文章はユーモアにあふれ…

夕遊
3年前
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イギリス小説と映画から読む「階級」。『不機嫌なメアリー・ポピンズ』新井潤美

「○○から読む映画」、もしくは、「○○から読むイギリス」(アメリカ、日本...etc.)っていう本は、これまでの経験から、私には合わないと相場が決まっていました。なぜかというと、著者の中にある事実(もしくは固定観念)を説明するために、映画なり小説なり、エピソードをつぎはぎする場合が多くて、最初はちょっとおもしろくても、ページを読み進めていくうちに都合の良いネタがなくなって、個人的経験を繰り返したり、こじつけエピソードが出てきたりするからです。 でも、この