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AWA、LINE、APPLE、サービスいっぱい、嬉しい

ついに始まりました全日本音楽ストリーミング選手権。朝から降っていた雨も上がり、会場には開幕を祝福するような強い日差しが降り注いでいます。路面温度は30℃。ソニーヘアピンのあたりにはまだ水たまりがありますか? 非常にタイトで危険なコーナーですが、数々の名勝負が生み出した箇所でもあります。水たまりはスタートまでにはなくなるでしょう。それではスターティンググリッドをご紹介。

ポールポジションを獲得したのはSpotify。予選からすさまじい速さを見せつけたスウェーデンの名門。青々としたした車体は余裕さえ感じさせます。んおっと。どうなら……予選後の車両検査でレギュレーション違反が見つかったよう…ですね…? ああ、なるほど。実はですね皆さん、この日本GP、特有のルールとしてフリーミアム禁止が言い渡されております、うーんここにきて痛恨のミス。どうならピットスタートとなってしまいました。イギリスGPでは爽快にポールトゥウィンを決めましたが……表彰台は獲得できるのか。オーバーテイクに期待しましょう。

となると、グリッドがひとつずつ上がるので…ポールポジションは…月額500円(税別)! 会員数300万以上! dヒッツということになります。同じくフロントローにはKDDIのうたパス。3番手はUULA。資本あり、リーチ力あり、どれもジャパニーズケータイビジネスで着々とユーザーを伸ばしてきた国産チームゥ!「果たして会員たちは入会していることに気がついているのか?」そんな声も挙がっておりますが、ここで真の実力を見せつけたい。4番手はKKBOX。爽やかな水色に包まれたこちらマシンは2台体制のKDDIチームから出走となります。台湾GPではダントツのスピートを見せるも、チームオーダーに悩まされ日本GPでは失速。同じアジアのここ日本でも存在感を見せつけて欲しいですね〜。楽曲数は最も多いだけに期待です。

5番手にCA・エイベックスチームのAWA。予選ではトリッキーな走りを見せ、ブレーキをロックさせることも度々。どうやら他チームにはないモデルブースターとヤンキーフィルターでスタートダッシュを画策しているようです。かなり細いシャシーと大きなタイヤが特徴ですな〜。6番手にはLINE MUSIC。車体に描かれたブラウンくんが良い味出しています。なんとか出走できましたが、LINEとは思えぬ雑な作り。足回りに不安が残ります。しかし「音楽をLINEする」という強烈なフックで予選では自己ベスト。決勝でも良い走りを見せてくれそうです。7番手にはソニーのMusic Unlimited。今年度で撤退が噂されておりますがー果たして! 8番手にレコチョク Best。J-POPを中心に150万曲以上を取り扱うこちら、「思い出が、再生する。」と訴えるも、存在自体が思い出になりつつあり、ここで巻き返したい。

そして!最後尾で怪しく光る、チームAppleのApple Music。急遽参戦ということで、とても衝撃を与えました。資本力、リーチ力でダントツのこのチーム。時価総額80兆円以上、ガソリンは十分と伝えられております。ドレー先生のバックアップも期待できます。全日本音楽ストリーミング選手権はなんとAppleの資金提供により運営されており、その気になればレースそのものをあ。。あ。。。ということでね〜、お、まもなくスタートですね、コース上にはマシンだけが残されました。雲が少し出てきました。コースの南側ではまた雨が落ちてきたとの情報も入っております。あ、今、フォーメーションラップが始まりました。

まぁ〜しかしあれですね、待ち望まれていたストリーミング選手権がついにここ日本でも始まったということでね、非常に喜ばしいです、僕たちのような待ち望んでいた人らがね、ちゃんと育てていく、ちゃんと受けれてもらうというように頑張って、あ、先頭のマシンが最終コーナーを立ち上げってきました! スターティンググリッドに続々と戻ってきています。あ? ん? Music Unlimitedが最終コーナー手前で止まっていますねぇ。どうしたんでしょう。このままスタートできないのか?さっさくハプニング! やっぱりこのコースには魔物が住んでいるのか! そう簡単にはスタートさせないぞ、悪魔の囁きが聞こえてまいります。

早速波乱の日本GP、いよいよこの! 無料期間3ヶ月のサバイバルレースの火蓋が切って落とされようとしています。どうなる日本、どうなる音楽業界、高らかに響くこのエンジン音は歓喜か悲鳴か。今、シグナルが、緑に-----

あ、この話長くなるわ。やめるね。遊びすぎだね。本当は競馬にしようと思ったんだけどやらないから分からなかったよ。

はい。AWAが始まり、LINE MUSICが始まり、そして日本特有のハードルが気になるところもありますが、一応この国でも始まりそうなApple Music

Apple Musicコアな音楽ファンにも受け入れられそうなプレイリストがありますし、なにより音楽好きがやっている感があって大変よろしいです。さっそくCMが公開されていますが、これを見ると「お、音楽でも聴くか〜」と上質な暮らしのそれっぽい感じになります。FKA twigsもってくるあたりが最高です。嬉しくなります。ゼイン・ロウのBeats 1も注目したい。

実際のサービス内容やカタログはどれもだいたい一緒。最終的にはそこはフックにならなくなる。となると別の部分で差別化していくしかないわけですね。ライフスタイルとか、有名人がプレイリスト作ってるとか、メッセージで送れるとか、ソーシャルネットワークとか。例えばApple MusicはiTunes Matchと同様の機能を備えているようです。すでにiTunesライブラリにたくさんの音楽がある人にとっては魅力的ですね。

Apple Musicは音楽というメディアの革命だ!(新井克弥) | BLOGOS

おうおう。始まってもないのにエレクトしておられます。確かに以前より音楽を聴く機会は増えるでしょう。日本でも始まること、やっとまともなサービスの選択肢が増えてきたことは大変喜ばしいことです。だが、こういう時こそ冷静に見つめることも必要でして、以下の記事は参考になりそうです。

Apple Music is a major mess, and it won't beat Spotify | Mashable

Apple's new music service goes with features instead of free. Tough pitch. | record

This is a radio clash: can Radio 1 survive the Apple attack? | The Gurdian

Apple Music: Five Reasons To Be Excited - And Five To Be Wary | NME

と言いながら、今の日本は冷静になっている状況でもなく、とにかくワッショイワッショイして音楽との接触ポイントを増やすほうが良いかもしれません。空気を作っていくことが重要です。エスカレートしてもあれですがね。ビッグプレイヤーが何かするとこういうことを言われがちですが、一点集中で作られたサービスにAppleが勝てるのかというと疑問です。Apple Musicがリリースされたからって、Spotify、Google Music、Tidal、SoundCloudといったサービスたちは死なないし、死ぬべきではないんですよ。Pandoraは死ぬかもしれんな、すまんな。

さまざまなサービスにお気に入りのプレイリストや楽曲が点在しているのはナンセンスですが、全てのことを一つの場所で行うのは無理です。デザインとしてもビジネスとしても。とは言え、AppleがiPhoneとiOSを作っているという事実は常に付きまとうわけです。Appleのプラットフォームを利用してサービスを提供している側としてはどうしても恐ろしいですね。

そんななか、対抗馬のSpotifyは新たな資金調達を行いました。また月間アクティブユーザーが7500万人、有料会員が2000万人に達したと発表しています。

20 Million Reasons to Say Thanks | Spotify

サービス内容、クオリティ、スタンスではSpotifyが頭ひとつ抜けています。日本じゃ使えないんですが。しかしまぁとにかく嬉しいじゃないですか。なにせこれまでは大した選択肢も与えられていなかったのだから。ただ僕らのように新しい音楽を見つけいく人たちはお金を払うかもしれませんが、今App Storeのランキングのトップにあるようなグレーな無料アプリで満足しているユーザーはどうでしょう。そしてコアすぎるファンはそもそも使わなそう。

舛田:まだ詳細はお伝えできませんが、日本のLINE MUSICに関していえば、一般的なフリーミアムモデルを採用しません。海外でフリーミアムのストリーミングはここ数年伸びていますが、今年に入り「本当に大丈夫?」という声もアーティスト側から聞こえてきています。市場を本当に成長させてくれるの? という疑問が出てきていますね。テイラー・スウィフトがフリーミアムサービスには楽曲を提供しないと発言したのは印象的でしたね。今後世界でのフリーミアムモデルの環境変化には、注目しています。

(中略)

舛田:日本のユーザーは素晴らしい。これまでも音楽に価値を認め、お金をお支払いいただいているわけです。グローバルでフリーミアムが流行っているからといってそれを闇雲に日本のサービスに持ち込むべきでない、という部分は、コンテンツ側からの要請ではなく、私自身も「そうすべきだ」と思っているからです。コンテンツ、国、市場によって、それぞれ最適なモデルにしていくべきです。

出展:「本物の定額制音楽サービスを見せる」 LINE MUSIC仕掛け人、狙いを語る

そうですね。でも、日本のユーザーが音楽の価値を認めていると本当に言えるのか? そもそも音楽の価値ってなんだ? と考えてしまうわけです。多くの人が日常的に音楽を、芸術を楽しみ、お金を払う、そして新たな作品の創造に繋げていく……それが正しい世界だとは思うのですがハードルは超高い。ビッグプレイヤーの使命はそこにこそあると思うのでアプローチを問わずチャレンジして欲しいですね。なんか感じ悪いけどね。っていうかミュージシャンはもっと何か言ったほうが良いのでは。コンテンツねぇ〜

AWAは2週間でダウンロード数が100万を突破と好調ですね。はちま起稿にPR記事載せるなんて思ってもなかったぜ。でも良いよ良いよ、そういうことだ。App Storeのレビューが荒れぎみですが、オフライン再生も対応するようで良かったです。プレイリスト作成だけは引き続き考える必要がありますね。これ超難しいと思う。Spotifyでも崩壊気味。やっと始まったLINE MUSICは最もスケールしそうなサービスだと思います。たびたび言われているように、着うたみたいなコミュニケーションが生まれるかもれません。ただAWAがプロダクトそのもののクオリティとしてはかなり高かったので、LINE MUSICはどんなもんかと思ったらかなり雑な作りだったのが気になりました(UIの話なので、あとでどうにでもなる。あとプレイリストがクソ)。メインコンセプトの「音楽をLINEする」ですが、スタンプでのコミュニケーションに慣れている、0.5秒で伝わるコミュニケーションに慣れているユーザーがどう反応するのか気になります。もっと細かくしても良いと思う、ワンフレーズだけとか。あるいはいっそフルで聴いてもらったほうが良いのでは。30秒っておいってなりますよ、そりゃ。なんならYouTubeを埋め込んでくれたほうがハッピーだ。

AWAとLINE MUSIC 参加レーベルまとめ #AWA #LINEMUSIC | 違いのわかる男のブログ

さっそく『音楽をLINE』してみました!『LINE MUSIC』ついにサービス開始! | TuneCore

【LINE MUSIC】音楽×コミュニケーションの新たな体験を生む定額制オンデマンド型音楽配信サービス「LINE MUSIC」本日サービス公開 | LINE

大荒れ、定額音楽配信 アップル迎え撃つ国内勢 | 日本経済新聞

音楽をLINEする的なことってSpotifyとFacebookがすでにやっていて、そんなに話題になっていないと思うんですよ。知らんけど。意味があるならFacebookのモバイルアプリでやってるだろうし。やってんのかな。やろうと思えばWhatsAppとSpotifyの連携なんかすぐだと思うし。アプリ内では再生できないけどKikも似たようなことやってるし。

フリーミアムだからこそ共有が生きてくると思うんだけど、そこんところどうなんでしょ。日本と海外で、音楽の共有の意味が違うのかな。あれだ、AWAの楽曲がLINEの中で再生できれば良いんだ。わざわざ独自でアプリ出す必要なんかなかったんや。うん。

そういえばReal Soundさんちの記事でコメントさせていただいとりやすよ。

新ストリーミングサービス『AWA』の可能性と課題 リーチ力で他アプリに先行か? | Real Sound

ついに発表『Apple Music』の注目点とは? “音楽との出会い”を重視するApple社が目指すもの | Real Sound

何様って感じですけど、よろしくお願いしますね。

舛田:これ、すべてがないとダメだと思うんです。そうでないと浅くなります。私は元々検索をやっていた人間で、検索には限界があると思って「NAVERまとめ」を作ったんです。かといってNAVERまとめですべてが完結できるわけではないです。そこは、すべてがハイブリッドでなくてはいけないです。現在は「音楽と出会うきっかけがない」のが問題なのですから。考えられるすべての手を打ちます。

出展:LINE MUSICは「シェア」と「価格」で音楽ビジネスを再構築する

とにかく↑だと思います。ほんとに。おれのiPhoneにはLINE MUSICもAWAももうないけど。あのな、プレイリストのおもしろさってメジャーもインディーもごちゃ混ぜなところだと思うのな。それをな……っていうかちげえよ音楽配信の話はもうええんや、Newsのほうが問題や。こっちのほうが衝撃だったよおれは。次はこれの話をしよう。FacebookのInstant Articleや昨今のニュースアプリにも触れるぞ。上で書いたことに矛盾するがFlipboardは死ぬ。いや、すでに死んでいたか、すまんな。

アップルはニュースを制するか | WIRED

iAdで儲かるAppleの純正キュレーションアプリ「News」に記事を配信する方法:WWDC 2015 | 週刊アスキー



また一歩、天国に近づくのです...💃