逆転の発想〜お金を使ってWWAを作る〜
はじめに
WWAクリエイターのアルクスです。
WWAは、完全無料でゲームを作ることができるシステムです。
最初から有料製品として販売している『RPGツクール』や、基本的には無料なものの買いたい人は購入できる『WOLF RPGエディター(プロ版)』などのようにお金を使うところがありません。
そして私は、とある考えに至りました。
『リアルマネーを突っ込んでWWAを作れないか?』
と……
今回は、『完全無料』というWWAの基本に逆らうような記事です。
WWAにリアルマネーをつぎ込む用途候補
お金を払って人に作ってもらう
おすすめ度:☆☆☆☆☆
費用目安:クリエイターと作品による
金の力で作品を作ってもらおうと!いう実に分かりやすい課金。
適当にアルバイトを雇うとして、日本の最低賃金(岩手県893円)を基準にしても、1日8時間×5日で作ってもらおうとするとそれだけで35720円はかかります。
ただしこれはあくまでも最低賃金。コンテスト上位に食い込むような作品であれば『そんな時給で請けないよ!』となるものですし、かかる時間も40時間などと生ぬるいものではございません。
そもそも、作品は自力で作ってこそ……!
ドット絵制作ソフトウェアの購入
おすすめ度:★★★★☆
費用目安:4000円
具体的にはEDGE2。
無料版のEDGEでも十分高性能なのですが、私やAokashiさんは2のほうを使っております。
画像の切り貼りするだけでもかなり便利なツールなので、ドット絵打たねえよ~という方でも持っておく価値はあります。時間は金で買え理論。
(※私はドット絵制作ツールを色々試したわけではないので、他にお気に入りのツールがあれば無理に買わなくてもよいかと思います。)
P.S.
EDGEとEDGE2の比較記事書きました。
有料グラフィックの購入/制作依頼
おすすめ度:★☆☆☆☆
費用目安:ピンキリ
有料でドット絵素材を購入したり、ココナラなどでイラストを依頼したり。
WWAのPNG対応(256色制限からの解放)やピクチャ機能といった要素から昔よりはそういった要素を取り入れやすくなりましたが、ドット絵の販売については大抵16*16や24*24、32*32、48*48などが多いのでWWA(40*40)に適応していないものが多い点に注意。
アイテム系などであればまだいいのですが、マップチップはやめといたほうがいいです。(単純にサイズが合わないため)
有料サウンドの購入/制作依頼
おすすめ度:★★☆☆☆
費用目安(BGM1曲の購入):数百~数千円
費用目安(BGM1曲の作曲依頼):数万円
『フリーBGMだと他と被るのが嫌!』な人におすすめ。
曲自体はフリー配布されているが、高音質のものを使いたい!という場合にも良かったりします。
完全に被らないものがほしいとか、ピンポイントすぎて依頼しないと作られないであろう曲とかであれば依頼になりますが、必然的にかなり高くなります。少ない利益で複数人に売る有料BGM販売とは異なり、一箇所からまとまったお金をいただく必要がありますからね……。
(例えば、フリーBGMの大御所『魔王魂』でも作曲依頼は受け付けていますが、BGM1曲の最低価格が33000~です。)
BGMではなくサウンドという書き方をしたのは、BGM以外に課金するという選択肢もあるからです。
例えば……声とかね。
DAW(音楽制作ソフトウェア)の購入
おすすめ度:人による
費用目安:物による(1万~8万くらい)
独自のBGMを使いたいけど、自分で作りたい……という方向け。
音楽制作のスキル面に長けているような方であればおすすめ度は★4~★5ですが、そうでない方は★0~★2くらい。
入り込みやすく価格的にも敷居が低いドット絵ソフトと比べ、宝の持ち腐れになりやすいのが音楽というもの。(私も15年以上前にMIDIで作曲やったことありましたが、結構難しいんですよね)
自給自足を下手に考えるよりはフリーBGMを使うのがオススメです。
文章生成AIの有料オプション
おすすめ度:★★☆☆☆
費用目安:月あたり20ドルor200ドル(ChatGPT)
直接ゲーム作りに役立つわけではありませんが、ゲーム制作のアイデアを提供してくれる存在として活用が可能です。
生成AI自体はそれなりに優秀ですが、AI課金としてはChatGPTのような文章生成系より、画像生成や音楽性生成系のほうが捗りそうな気はします。
音声生成AIの有料オプション
おすすめ度:★☆☆☆☆
費用目安:10ドル(Suno Pro Plan月額)、96ドル(Suno Pro Plan年額)
Pro Planであれば月あたりで500曲生成でき、とりあえず被らない音楽を使いたい場合には手っ取り早く色々と作れます。私自身が画像や音声系の生成AIに前向きではないのでおすすめ度低めにしておりますが、素人が下手にDAWを使うよりレベルの高いもの作ってきます。
画像生成AIの有料オプション
おすすめ度:★☆☆☆☆
費用目安:ピンキリ
WWA以外の用途であれば何かと便利な画像生成AIですが、WWAとの相性はあまり宜しくありません。(40×40ピクセルの制約であったり、使用カラーであったり……)
ちなみにPLiCyにも画像生成AIがありますが、WWAでの活用は中々厳しいと感じました。
有料レンタルサーバーのレンタル
おすすめ度:★★☆☆☆
費用目安:3564円(※ロリポップエコノミープラン 3年契約の場合)
今の時代、WWAはPLiCyさんにアップロードすれば有料どころか無料レンタルサーバーすらも不要なのですが、個人サイトでWWAをアップロードするメリット(例:最新ではないWWA Wingのバージョンを使える、wwa.jsの独自改造品などを使える)も色々あるので、その恩恵を受けられます。
無料レンタルサーバーでもいいのですが、広告が鬱陶しかったり容量に余裕があまりなかったり、すぐに鯖落ちしたりといった問題があることも多いので個人的には有料レンタルサーバーがおすすめです。
独自ドメイン
おすすめ度:★☆☆☆☆
費用目安(1年分):2000円前後
ものづくりに直結しない、自己満足の領域。
URLが『○○.com』や『○○.net』になっているサイトはもれなく独自ドメインを取得しております。
高スペックPCの購入
おすすめ度:★★☆☆☆
費用目安:物による(ド○パラで買うなら10万~40万くらい)
WWA制作に限らず幅広い用途で役に立つのですが、WWAを作るというだけであればそこまで優先度は高くありません。なのでおすすめ度は低いです。
なんたって、低スペックPCでも作って遊べるのがWWAの魅力ですから。
マルチディスプレイ用のモニター購入
おすすめ度:★★★★★
費用目安:物による(あまりこだわらないなら1~3万くらい)
WWA以外の用途でも大変はかどりますが、純粋にWWA制作の効率化という観点だけで考えてもぶっちゃけこれが最強です。
私の場合は
モニター1:
『のびやかWWAエディタ(マップ作成)』
『EDGE2(ドット絵作成)』
『Excel(制作用のメモなど)』
モニター2:
『VS Code(WWA Script編集用)』
『ブラウザ(ドット絵作る時の参考画像を表示したり、SNS開いたり)』
みたいな感じで使い分けしております。無駄なウィンドウ切り替えを減らすことができるので制作効率に大きく貢献します。
おわりに
色々と書くだけ書きましたが、追加でお金を投入したりせずとも作れてしまうのがWWAの最大の魅力です。
惜しまずお金を使ったほうがいい作品を作れることもありますが、なるべく無(理のない)課金を意識していくことをオススメします。
ちなみに私アルクスが実際に使っているのは
ドット絵制作ソフトウェア(EDGE2)
身内作の有料(?)サウンド(BGM)
有料レンタルサーバー+独自ドメイン(https://zokugami.net/)
高スペックPC(購入当時は)
マルチモニター(2画面)
ですが、WWAのためを理由に直接金を動かしたのは前者3つだけです。
明日はヒラリラーさんの『 DCEの裏話』です。どうぞお楽しみに!