相手がどんどん話してくれるインタビューテクニック
本題に入る前に・・・
インタビューを多くの人にしてみると、回答が上手い人・下手な人って確実にいます。
上手い人はどんな人かというと、会社社長や役員、有名人など。要はインタビュー慣れ、話慣れしている人です。
さらに、その人たちの中には、会話をそのまま文字に起こせば原稿が完成!っていう人もいます。某有名アーティストがそうでした。おそらく数千回というレベルでインタビューを受けて来たのでしょう。
話が上手い人
・会社社長や役員
・有名人
などインタビュー慣れしている人
でも、取材相手はこんな方々ばかりではないですよね。
むしろ、ほとんどがこれ以外の方だと思います。
ライターがしっかり話を聞けば、ちゃんとした回答を得ることは可能です!そして、この聞き出し方こそが、ライターの腕のみせどころです!
そう、本当にここがライターの腕のみせどころなのです!!
と、偉そうに言っていますが、私自身は駆け出しのころ、かなりレベルの低いインタビュアーだったと思います。
その残念なレベルとは
・40分程度見積もっていたインタビューが10分で終了
⇒ 話の引きだし方が下手!
・聞けることが一瞬でなくなり沈黙になる
⇒ 話の引きだし方が下手!!
・十分なコメントを得られず浅い原稿になる
⇒ 話の引きだし方が下手!!!
とにかく、未熟で下手なライターでした。
なので、さんざん試行錯誤しました。今でも素晴らしい聞き手とは言えないけれど、その結果クライアントからは
・話を引きだすのが上手いですね
・お願いして本当によかった!
・あの人があんなに楽しそうに話すのを初めて見た
など、満足いただけています。継続になる案件も多いし、他のライターから交代になることもあります。
では、どんな風にしたら人はどんどん話してくれるのでしょう?
① 事前に企画趣旨&具体的な質問は渡しておく
これ、とっても重要です。
誰でも突然質問が来て、回答できるわけではないですからね。どんなページにしたいのか、事前に質問票とともに送っておくのは必須です。
ライターが質問事項についてインタビュイーに事前説明する機会はあまりないと思いますが、担当者(広報なり、ディレクターなり)にはしっかり企画趣旨の説明を行ってほしいものです。
※注意!
たまに当日、回答をぎっしり書いたものを持参して、読み上げる人もいます。それだけでは、全く奥行のない回答となってしまうので注意。結局、現場で聞き出すことは必須です。
② 後から修正可能であることを先に伝える
後から修正できるので、今日のところは何でも話してくださいと当日伝えます。気楽に話してもらうためにも必要な一言です。
③ 相手のタイプ別対応編
インタビューを行うといろんなタイプの方がいるんだな、と思いますが、少々難航するタイプは以下の3タイプです。対策法とともにお伝えしたいと思います。
・口数の少ない人
一つの質問をすると、一言で終わる人、いますよね。「〇〇ですか?」と聞いたら、「はい」だけで終わってしまったり…
なぜそうなってしまうのでしょう?
それは、単に無口なのではなく、相手が何を知りたいか分からない、何から言えばいいか分からない、何を言っていいか分からないからです。
先ほど事前に質問を渡しておく、とお伝えしましたが、それでもこういうことは起きます。
そんなときは、
・どんなときに(いつ)そう思いましたか?
・そう思った具体的なエピソードはありますか?
・最近はそう思いましたか?
・〇〇さん(取材相手)の同僚の方はこう言ってましたが、それは本当ですか?
・〇〇さん(取材相手)の業界はこうだと聞いたことがあるんですが、〇〇さんはどう思いますか?
状況に合わせていろいろ話をしていくと、だいたいの人がテンポを掴んで話してくれます。
でも、それでも回答が「わかりません」「覚えていません」「はい」「いや、それはない」と一言でしか返ってこないツワモノも存在します。
10代後半くらいの若手社会人です。たまにこういう方に会うのですが、ほぼ回答を得られないんです。(たぶん、自分が10代だったらこんな感じかも(-_-;))
そんなときは本人にとって身近な話題をするしかないです。
企業のインタビューだったら、
・先輩はやさしいか?・話しやすいか?・何か困っていることはあるか?・同僚は何人いるか?・助け合いしてるか?・会社までどうやって通勤しているか?何でもいいです。
ゆっくり2~3質問を投げかけ、どうしてそう思うか?前は違ったのか?いつからそう考えるようになったか?などなど話を広げると、どこかで話しやすいポイントが見つかります。そこから企画趣旨に沿った回答をもらいます。
・おしゃべりな人
実は、口数が少ない人と同じように苦労するのが、おしゃべりな人。一つの質問に対して延々と話を続けて、しかも脱線し続ける方もいます。
でもこれは口数のすくない人と同じで、単におしゃべりなのではなく、相手が何を知りたいか分からない、何から言えばいいか分からない、何を言っていいか分からないからです。
受け身で相手の話を聞いているだけだと取材時間が終わってしまうので、途中で切って、改めて質問しましょう。
・質問と違う回答をする人
これもあるあるです。
質問と違う回答が来た場合は、とりあえずその話を聞き、区切りのいいところで本題の質問をし直します。
聞いていないのに語って来た内容というのは、その方にとって重要な話である、もしくは元々話そうと思っていたことであることが多々あるので、覚えておきます。
最後に話を詰めたら、いい話が聞けるかもしれません。
まとめると
無口な人 ⇒ とにかくたくさん話を振る
おしゃべりな人 ⇒ 途中でカットイン
質問と違う回答をする人 ⇒ とりあえず聞いて、最後に深掘り
我ながら書いてみると簡単そうに見えますねー。
でも、コンセプトに沿った原稿作成のために話を聞くのは、そんなに簡単か?あの手この手で相手の様子を見ながら聞きだしたいものです。
あとは慣れあるのみ!
いろんなタイプの方とさまざまなテーマでお話できるのは、インタビューの楽しみの一つ。
楽しくお話して、原稿に反映したいものですね。
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