
300万円のマンションリノベでやったこと・やらなかったこと#1 はじめに
おうち時間が長い今だから
はじめまして、住宅ライターの後藤由里子です。
外出制限が続くなか、みなさんどのようにお過ごしでしょうか。
手の込んだ料理、荷物の整理、模様替え・・・普段はなかなかできない、大がかりな家事に取り組んでいるかたが多いですよね。
その過程で「キッチンが使いにくい」「リビングが狭い」「収納が足りない」など、家の中の不満点にあらためて気づいて
「この事態が収まったらリノベーションしたい!」と考えているかたもいらっしゃると思います。
とはいえ、先の見通しがあやふやな今、リノベするとしてもお金はなるべくかけたくないというのが本音ではないでしょうか。
(今に限らず、予算は抑えたい人がほとんどかもしれません)
そんなかたがたに、自身のリノベーション経験がお役に立たないかと考えたのが、このテーマを選んだきっかけです。
予算を抑えるには「何をやらないか」が大切
予算の限られたリノベーションでは、「何をやるか」と同じくらい、「何をやらないか」が大事になると思います。
リノベーションの実例記事などでは、どうしても「これをやってよかった」という話が中心になりますが
実は、それをするためにやらなかったこと、あきらめたことが必ずあるものです。
手をつけない場所をつくったり、今あるものを再利用したり、安価なもので代用したり・・・
「あきらめる」というと夢がないように思えますが、どうしてもやりたいことを実現するために
「ここはいいや」と割り切るポイントをつくることが、ローコストでも満足できるリノベーションにつながっていきます。
わが家は築50年のマンションで、77㎡のうち38㎡を294万円でリノベーションしました。
これまで取材してきたリノベ実例の工事費は、ほとんどが500万円以上。
一般的にも300万円は低予算の範囲だと思いますが、わが家にとってはたいへんな額です。
そもそもリノベせずに住み続けることもできたので、夫婦でずいぶん悩みました。
でも、結果的には、同じ家とは思えないほど住み心地がよくなりました。
特に暑さ・寒さが劇的に改善されて、リノベして本当によかったと感じています。
これから回を追って、この予算の中で何をやったか、何をやらなかったかを、具体的な金額をまじえてご紹介していきます。
お知らせする金額は、あくまでわが家の場合です。
工事の規模や施工業者さんによって、かなり変りますので、目安ととらえてくださいね。
また、総額の294万円は税込ですが、リノベ後に消費税が変更になったりしたので、
これからご紹介するこまかな工事金額は、税抜の金額にしたいと思います。
親しい設計者さんにお願いできたなど、この職業だから有利だった点もあります。
そこも包み隠さずにお伝えし、通常ならいくらかかったかを示すことで、多くのかたの参考になるようにしたいと思います。
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