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TARITARIを見ました

昨日に引き続き連続のアニメ感想記事になります。
5日ほどアニメオタクの居候が家に住み着いた結果アニメ三昧の日々になってたんですよね。

この作品はずーっと見よう見ようと思い続けては手をつけていませんでした。
7年前に見たいアニメリスト入りしたっきり、5人くらいの人間に見ろ見ろ見ろ見ろ言われ続けてもガン放置。
その結果、痺れを切らした友人に銃口を突きつけられ泣きながら視聴しました。
うそです。友達と一緒に見てました。
人と映画を一緒に見る機会は結構ありますがアニメを通しで見るのはなかなか新鮮。大学にアニメオタクがいてよかった~

で、二日で見切ったわけですが、1クールオリジナルアニメとして完成度の高い良いアニメでした。とっても満足。
友達がすごくハードルを上げるので期待値高めでしたが、それを上回る出来。これだけ薦められる理由がよ~~~~くわかりました。

まず作画です。めっちゃよい。
初見で2012年のアニメだとは思えない。
キャラ作画はたまーに少し崩れますが気になりませんし、何より背景がハンパじゃく美しい。
背景だけなら今やっているアニメよりも断然上です。
舞台が江ノ島ということもあり、きれ~いな青い海と青い空の描写が多く、青空大好きな僕はホクホクです。現実の湘南の海は工業排水で黒く濁っていますが…
キャラデザが結構目が大きくてアニメアニメしてるので、背景が綺麗過ぎるあまり少しキャラが浮いているように感じるほど。
僕はPAのオリジナルアニメは凪あすとSHIROBAKOしか見ていなかったので知りませんでしたが、友達いわくPA=作画がエグいということらしいですね。


お話はというと、女子3人男子2人の高校3年生を中心とした青春アニメ。
市長前まで僕はてっきり、男女の映ったキービジュを見てどうせ適当に恋愛でギスギスするやつやろと思っていたら恋愛要素はほぼ皆無。
美しい仲間との友情を描いた物語でした。
おまけにOPがAiRIときた。しかもすごくいい曲だし。
僕は曲から作品に入ることが多いので、この曲を知っていたら絶対すぐに見ていました。なんでずっと敬遠していたんだろう…

このアニメの優れているところは三つ。

テンポ・掘り下げ・感情描写

まずはテンポの良さは1クールアニメが成功するのに欠かせない要素です。
各話無駄な描写はそぎ落とされており、物語の必要な部分だけで順調に進んでいきます。
特に2話の終盤では、えっこんなスピードで進めていいの?と驚くこと間違いなし。しかしクールを通してみるとバランスがいいんですよね。
前座に時間を割く理由はないという強い意志を感じます。
大体2話ずつ話が進んでいくのでポンポン見れちゃうし、それでいて各話中身にテーマが感じられます。
なので、見ている時間に対して充実感がすごいです。
特に、半分の6話で一度ピークを迎えるのですが、その時点で僕は1クール一本見終わった読了感がありました。

次にキャラの掘り下げですが、前述のテンポのよさがありながらとても丁寧です。
一人一人背景や自分の想いがあり、それに仲間と一緒に向かっていく姿はまさに青春。僕の青春コンプが激しく刺激されますが、いいものです。
また、女子二人の両親が話にかなり絡んでおり、美しい家族愛要素もたくさんあります。
僕は両方欠落しているのでTARITARIで賄うことができました。

そして、丁寧な感情描写がキャラへの掘り下げを進めて感情移入を誘います。
学園モノの作品を見ているときにこう思うことはありませんか?
『こいつら高校生の癖に人間出来すぎだろ…』って。
僕は結構しょっちゅう思ってます。最近の作品は特に。
20歳で僕がこれなのに(僕が同じ20歳の中で底辺なのもありますが)、クラスメイトが死んでもすぐ立ち直ったり、強い意志を持って厳しい現実をすんなり受け入れたりする高校生って何者やねんと。
この時点で僕は完全に冷めてしまい、感情移入に大ブレーキがかかってしまうんですよね。

TARITARIはそんなことなかった。
高校3年生らしく、将来に悩み、気持ちも簡単に切り替えられないし、周りに当たってしまうことだってあったり。
その気持ちの描写がとても丁寧で、こちらの感情も揺さぶられます。

特に好きだったのが5話終盤、和奏の感情描写が象徴的で良い。
母親の形見でもある大きなピアノを処分して広くなった部屋。
父親は不在で家には一人ぼっち、見当たらない飼い猫を探し始めるところから寂しさを見て取れます。
しかし猫は見つからず降り出す雨。
この雨が母親との最後のやり取りと重なり回想が入ります。
結局広い部屋に一人で横たわり、母の死を受け入れられずピアノを処分してしまったことへの絶望と後悔。
和奏の心情がより伝わってくる良いシーンです。


TARITARIを見終わって思ったのが、最後の高校生活に向けて音楽を軸に向かっていくというガワの部分はWHITE ALBUM2、話のテンポのよさやキャラ各々が自分の問題を乗り越えて仲間と青春するという本質の部分はよりもいに近いものを感じました。
少し残念だったのが、個人的には6話のピークが最高潮でそこから上にいくほどではなかったこと。
もちろん、クライマックスもとてもよかったのですが、12話にピークが来るよりもいのように右肩上がりではありませんでした。
しかし、よりもいが4人が成長して終わり!なのに対して、その成長後に達成する姿を見られるのはTARITARIの違った良い点だと思います。
テンポがよくて無駄な回が存在しないという点は同じです。
お互い本当によく考えられた1クールアニメ。

以上感想でした。
今後は友達と絶対見ろって作品をお互い交換したので、それを見進めていく予定です。
でも本当はエロゲを進めたい。パソコンさえ壊れていなければ…

オットセイに課金してもガチャは回せません。