ボリビア大統領選挙 なぜアルセ候補は当選できたのか？（前編）

これからの南米の情勢を左右するボリビア 
大統領選挙。アメリカのTwitterでもトレンド
6位に入るなど世界が注目していました。
そんな大統領選挙は予想外の結果でした。

アルセ候補の圧勝でした。

前回のnoteでは第1ラウンドで勝てるか微妙と書きました。しかし実際は恐らく決選投票に持ち込まれると私は予想していました。
しかし蓋を開ければアルセ候補が50%以上の票を獲得し、圧勝。
なぜ圧勝できたのか？
選挙の経過を振り返ると共に考察してみます
この前編では選挙日当日の流れを振り返り
ます。考察については後編でお届けします。

10月18日（日）投票日

ボリビアの運命を左右する日が来ました。
ボリビアの街には大勢の軍隊が配備され
治安維持にあたりました。
投票日には大きなイザコザは無かったよう
でした。

投票終了。そして開票へ

投票が終わるとTwitterには1つの画像が拡散されました。それはボリビアのテレビ局の
出口調査と題されてアルセ候補の勝利を示す画像でした。この画像をみてTwitterのアルセ
候補支持者は喜びましたが、直後にテレビ局が驚きの発表をします。それは

私たちはまだ出口調査を発表していません。

まさかの画像はフェイクだったのでした。
実は投票が終わっても出口調査はすぐに発表
されませんでした。
その混乱に乗じて嘘の画像が拡散されたので
さらに混乱が広がりました。

アルセ候補の勝利

その後ついに本物の出口調査が発表されます
それがこちら

アルセ候補が52%の票を獲得し当選確実
という結果でした。

これを見た時はさすがに驚きました。
50%得票するという世論調査は事前にも
無かったので完全に予想を外されました。
この結果にアルセ陣営は勝利を確信。

「全ての人のために政治を行う」と
事実上の勝利宣言をしました。
対立候補だったメサ候補も

出口調査は（アルセ候補の）勝利を示して
いる。私たちは現実を受け止める。

と敗北を認め、暫定大統領のアニェス氏も

勝利を祝福します。新大統領には
ボリビアと民主主義を考えて政治を行って
欲しいです。

とアルセ候補の勝利を認めました。
このnoteを書いてる段階では開票率は85%程でアルセ候補が50%以上の票を獲得しているのでアルセ候補は当選確実でしょう。

その後…

この結果は南米にも衝撃を与えました。
隣国ブラジルのブラジル労働党の議員は
アルセ候補の当選を祝福したほか、
ベネズエラのマドゥロ大統領も祝福
しています。
その一方で今回の候補者の1人
カマチョ候補（極右）が強かった地域では
選挙結果の不信から抗議活動が始まりました
また、アルセ候補の勝利を受けて、
モラレス前大統領が亡命先のアルゼンチンで
取材に対し、「遅かれ早かれ」ボリビアに
帰国する事を明らかにしました。
ボリビアに帰国しても政治には関わらず
「地方でごく1人の農民」として、ボリビアを支えるとも話しました。

なぜアルセ候補は勝てた？

今回の選挙はアルセ候補の圧勝となりました
なぜ世論調査を覆して圧勝できたのか？
その理由を後編で考察してみたいと
思います！
（後編へ続く）