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子どもの話を聞くということ・自分の気持ちを話すということ①

先日、知り合いの子どもを母親の代わりに幼稚園に迎えに行くといつもは笑顔で駆け寄ってきてずーっと喋っている年長児の女の子の元気がなかった

友達とすれ違うとバイバーイ!と元気に挨拶してそのままいつものように「今日体操教室があったんだー」と話たあと無言で歩き始めた

暑かったし、疲れたのかな?と思って様子を見ていたらポツリと
「つまらない」
とつぶやいた

その言葉を聞いた時、きっと以前の私なら「じゃあ楽しいお話しよっか!」「しりとりしながら帰ろうか」「疲れちゃった?」と声をかけていたと思う

だけどこの「つまらない」という言葉の裏に何があるのかちゃんと子どもから引き出してみたいと思った。

「なんでつまらないと思ったの?」
「暑いから」
「暑いとつまらないと思ったんだ。私だったら暑いのに体操教室に行ったら疲れたって思うけど」

するとその子は
「疲れた!疲れたよー!!おんぶして!歩きたくない!!」
と今まで歩いていたのに突然座り込んで叫んだ

あぁ、この子は自分が疲れているのに今気付いたんだ…

その子は明るい女の子でクラスでもきっとムードメーカーになっていそうだった。でも先生の話をしたときに「担任の先生は好きだけどいっぱい怒られる」と言っていた

幼稚園では体操教室や漢字教育をしていて今は夏祭りに向けて踊りや和太鼓の練習があるという。そして手には濡れた水着が入ったプールバッグがある

私が一番最初に働いた園にそっくりだったので、その子が日中どんなことをしているのか想像ができた

私はその当時「疲れた」と言う子が「そんなこと言う子はやらなくていい!!」とみんなの前で怒られる姿を見ていたので、この子は「疲れた」という言葉を言えず自分が疲れている状態だということを封印していたんだと思った。だからそれを「つまらない」という言葉で表現していた

日本の保育現場は1人担任で30人近い子どもをみていて、やらなければいけない製作が毎月のようにある。
発表会前は合奏や劇の練習など「やらせなければいけない」プレッシャーがある中、一人一人が「疲れた」「やりたくない」など言うのに丁寧に寄り添って声をかけるのははっきり言って無理だ。
だから「そんなこと言ったら楽しみにしてるお母さんもお父さんも悲しいと思うな」「大丈夫!できるよ!一緒に頑張ろう!」と一見ポジティブに見える声をかけて何とか子どもをうまく「のせて」こなさないと「回らない」のだ。

子どもが泣いていると「泣いてたらわかんないよ」とつい言ってしまうというワークショップの参加者の方がいたけれど、私も全く同じ声がけをよくしていた。
でも、泣いている子は自分のこの気持ちが表現できないから「泣く」という行動で表しているのでそれを言葉で今の気持ちを表現できるように教えることが大切だと感じた

自分が今どんな気持ちなのか表現することを大切にしているフィンランドの幼児教育

私たちのワークショップではこの気持ちを表現するということがよく出てくる
なぜならフィンランド社会の求める人物像を紐解いていくと結局この自分の気持ちを表現することを幼児期から重視しているのでどんなワークショップのテーマにしてもこれは避けて通れないのだ。
ワークショップを開催しながら私もフィンランドに学ぶことはまだまだたくさんある。でも日本のこの環境の中で実践していくには難しいということは日本の現場で働いていたからこそよくわかる

フィンランドの教育を学んだところで日本とは違うんだから結局私1人では何にも出来ないやと諦めてしまうのではなく
これが取り入れてみたい
だけどうまくいかない

このもどかしい気持ちを持っているか持っていないか
それだけで大きく違うと思う

もちろん学んだことをすぐ実践できるのはベストだ
でも、フルマラソンの走り方を学んでもすぐ走れるわけではない
まずは走りたいと思うこと
そして走るための練習をしてみたり、練習のための時間を捻出しなければマラソンを完走することは出来ない
私たちはこのまず走ってみたいと思えるような場所であり、走り方を学べる場所になりたいと思っている。
そして練習のための場所も本気で走りたいと思っている人には用意している

私は過去に自分の保育が良いとも思えず、いろいろな研修に参加してみたり勉強してみたがそれを実践できずさらに自分の保育が嫌いになったことがある。理想の保育像はあるが現実は全く違うことをしている自分が大嫌いだった。
でも、フィンランドの保育を学び日本に戻って来て気づいた
フィンランドと日本では保育環境が全く違う
だから出来ないことが前提
だから保育をしながら「私は子どもに何にもできていない」「いい先生じゃない」「わかっていてもできない」と自分を責めるのではなく

なんとかしたいと言う気持ちを持っている
だけで実はすごいことなんです!

現状を変えるということは、変化を起こすということであり、そこには失敗のリスクが伴いますし、状況が現状より悪くなる可能性も秘めています。また、批判に身をさらすことになるかもしれませんし、後悔することになるかもしれません。現状維持を選択すれば、そうしたリスクを負う必要もありませんし、無駄な労力も払わなくて済みます。だから、私たちは無意識のうちに何もしなくて良い理由を探してしまうのです。 きっと、学校でも職場でも、変化を起こすより無難にしている方が安全だったという経験があるはずです。私たちは時にこの心理によって非合理的な選択をしてしまうことがあります。これを「現状維持バイアス」と言います。
引用:https://motivation-up.com/motivation/keepbias.html

なんとかしたい!という気持ちは子どもに伝わるし、その気持ちを持っているだけできっと子供への関わりは違ってくる、見えるものも違ってくる
なので「何もできていない」ことは絶対ないのです


さて話は戻り、さっきの女の子は帰宅後も荒れに荒れた。でもある事件をきっかけに気持ちと向き合い、どんどん自分の気持ちを話せるようになっていったのですが…

...長くなったので続きます

yakko


ワークショップのお知らせ

今現場で働いている皆さんはイレギュラーなことばかりできっとお疲れのことと思います。
新しいことを学ぶ気力がない
でも現状に満足はしていない
暑くて疲れている
テレビをみてもネガティブな話ばかりで気が滅入る
何かいつもと違うことを知ってみたい
私も有料でお金をいただけるようなワークショップを企画する元気がない
そこで8・9月は学べるワークショップよりもリラックスできることをメインとした無料イベントを企画しました

フィンランドワークショップomena (1)

事前予約は必要ありません
チケット登録でオンラインzoomの視聴チケットを送りますのでいくつかある開催日の好きなテーマ、好きな時間にご参加ください
今日は気分じゃない…そんな時もキャンセル連絡など入りません
気軽に遊びに来てください

9月は保育・教育メインのお話しをする予定です
↓詳細はこちら↓

とにかく今は現場で働いている人たちがホッとできる場所が欲しかったので
(というか私が欲しいので)別に商品を販売したり、名簿リストを転売したり怪しい取引をしようということは全くありません笑
(ちょっとだけ次に企画しているワークショップの宣伝をしたり、それに向けて皆さんのご意見を聞いてみたりフォロワーさんを増やしてみたいな〜という下心はあります)

お時間がありましたら遊びに来てください

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フィンランドの保育、教育の情報や日本の保育とフィンランドの保育の違いなどフィンランドの保育経験者、日本の保育経験者の目線での情報を発信していきます より詳しい情報、ご連絡など→HP https://www.workshop-omena.com/

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