複雑にならないシナリオづくりとは。テンプレートファイルを活用したシナリオ作成方法!
A社、B社、C社といった複数の企業様からの注文データを社内システムへ登録・発注するといった業務。RPA支援でよく挙がる業務の1つです。
ここでは、上記業務をテンプレートファイルを利用してシナリオ作成してみたいと思います。
こんにちは!
ワークスアイディ株式会社 キャンスタ編集部RPAエンジニアのミー です🍀
この業務のRPA化に向けての考え方やコツが知りたい方は、👇の記事もみてくださいね。
テンプレートファイルを使って、RPA化すると以下のようなフローになります。
①システムへ登録するロボ
②A社の注文データをシステム用のフォーマットに変換するロボ
(A社用テンプレートファイル利用)
③B社の注文データをシステム用のフォーマットに変換するロボ
(B社用テンプレートファイル利用)
④C社の注文データをシステム用のフォーマットに変換するロボ
(C社用テンプレートファイル利用)
テンプレートファイルでデータの整形を行いますので、基本的にロボには、操作的なことしかさせません !!
システム用のフォーマットを考える
まず、システムに登録するためのフォーマットを考えます。
各社の注文データはあまり意識せず、単純にシステムに登録するのに必要な項目の洗い出しを行うのがポイント💡です。
👆図をみてください。まずA列には「発注区分」、B列には「発注日」・・・といったようにシステムに登録する項目ごとに分けて配置します。また、例えば「発注区分」は固定値の「003」であるとか、「発注日」の形式は「YYYY/MM/DD」の形式でないといけないとか、システムによって取り決めがあると思いますので、把握しておいてください。「顧客コード」や「商品コード」など、あとで突合が必要な項目はマスタがあると思いますので、用意しておいてください。
ロボ①は、このシステム用のファイルを参照しながら「システム登録」処理を行うロボです。データはシステムの形式に対応しているという前提なので、行ごとに値を取得して、各列の値を登録していくというシナリオを作成すればいいだけです。
ロボ②~④のシナリオフローを考える
ロボ②~④は、基本的に同じ処理フローにしたいと思います。
(1)注文データをコピー
(2)テンプレートファイルの「注文データ」シートにペースト
(3)テンプレートファイルを「システム用注文」フォルダに名前を
つけて保存
この処理フローをイメージしながら、下図のロボ②(A社用)のシナリオを作成しました。ロボ③④も、ファイル参照先が違うものの処理フローはまったく同じです。
これで、データの流れは完成です。あとは、各社の各データの整形をするのみです。
各社のテンプレートファイルを作成する
各社の各データの整形はテンプレートファイルを利用しましょう!
A社の注文データは以下のようなフォーマットで送られてくるとします。
(※ファイル内のデータは架空のテストデータです)
このデータで整形が必要な項目は「店舗コード」「店舗名」「商品コード」「商品名」です。つまり、システムの「顧客コードマスタ」「商品コードマスタ」を利用して突合させる必要があります。
A社の店舗コードとシステムの「顧客コード」「顧客名」を突合させて、A社のテンプレートファイルにA社の「顧客コードマスタ」を作成しました。
A社の商品コードとシステムの「商品コード」「商品名」を突合させて、A社のテンプレートファイルにA社の「商品コードマスタ」を作成しました。
これで下準備は終わりました。
あとは「登録データ」シートにシステム用のフォーマットを当てはめて、Excel関数でデータを整えていきます。
注文データ数>想定データ数 にならないように、数式はデータ数より多めに設定しておきましょう❗❗
それでは、次にB社の注文データを見ていきましょう。A社と違って並びもデータの形式も違いますね。
注目点は以下の2つです。
●「商品名」が『商品コード+商品名』になっている
●「注文日」が『YYYY_MM_DD』の形式になっている
このことから、B社のテンプレートファイルは以下のようになりました。
こんな感じで、数式を使ってどんどんデータを整形していきましょう❕❕
意外と数式でなんでもできるものです😉
いかがでしたか?
テンプレートファイルを使えば、もし注文データの形式が変わってもロボは修正せずにテンプレートファイルの修正で済むので、わかりやすいと思いませんか😊
ぜひぜひ、テンプレートファイルを使ったシナリオ作りに挑戦してみてくださいね⭐
シナリオ作成のご相談、お待ちしております!