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安全にもこだわり安心にもこだわる

はじめに(いつも書いてること)

このnoteでは、「仕事でも私生活でも心をラクにする(ワークライフハック)」をテーマに文章を書いています。

※「ラクする」というのは、「心身に苦痛などがなく快く安らかに過ごす」という意味で使っている言葉であり、シンプルに「サボる」という意味ではありません。

今回の内容

安全と安心について考えていきます。

「安心安全」とか「安全安心」とか、こういうキーワードをいろんな場で聞くようになりました。

これらの言葉を理解して使っているのか、言葉だけが一人歩きしているのか、両者には雲泥の差があるので、改めてその意味を調べてみました。

文部科学省にわかりやすい定義が示されていたので、こちらを引用します。

【安全とは?】
安全とは、人とその共同体への損傷、ならびに人、組織、公共の所有物に損害がないと客観的に判断されることである。ここでいう所有物には無形のものも含む。
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【安心とは?】
安心については、個人の主観的な判断に大きく依存するものである。人が知識・経験を通じて予測している状況と大きく異なる状況にならないと信じていること、自分が予想していないことは起きないと信じ何かあったとしても受容できると信じていること、など。

『安全』というのは客観的に判断されるもので、『安心』というのは主観的に判断されるものである・・・この定義には納得しました、わかりやすい。

それぞれの言葉について、さらに詳しく「こういう状態のことを指します」という説明が書かれていたので、参考までに。

【安全について】
❶社会において、様々なシステムや制度が人間の手で設計され、運用されている。これらの安全について考えた場合、安全とは、設計段階において安全性が十分に考慮されているとともに、人間が運用する際における安全が確保できている状態である。
❷リスクに対して、事前および事後対策の両方がなされている状態が安全であるといえる。
❸社会システム固有の安全性に加えて、利用する個人が安全に対する知識・意識を持ち、それに沿った行動をとることで初めて、安全が確保されるといえる。
❹世の中で起こりうる全ての出来事を人間が想定することは不可能であり、安全が想定外の出来事により脅かされる可能性は常に残されている。そこで、リスクを社会が受容可能なレベルまで極小化している状態を安全であるとする。
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【安心について】
❶人々の安心を得るための前提として、安全の確保に関わる組織と人々の間に信頼を醸成することが必要である。互いの信頼がなければ、安全を確保し、さらにそのことをいくら伝えたとしても相手が安心することは困難だからである。よって、安心とは、安全・安心に関係する者の間で、社会的に合意されるレベルの安全を確保しつつ、信頼が築かれる状態である。
❷完全に安心した状態は逆に油断を招き、いざというときの危険性が高いと考えられる。よって、人々が完全に安心する状態ではなく、安全についてよく理解し、いざというときの心構えを忘れず、それが保たれている状態こそ、安心が実現しているといえる。

客観的に「これは安全である」という状態が構築されてから、安心が作られる。

ただし、「安心する」という判断は人の主観なので、「どんな状態になれば安心だと感じるか?」というのは明確な基準を作ることはできません。

関係の質を高めて心理的安全性を高めていくということがチームづくりや組織づくりにおいて大切ですが、チームとして安全を確保しながら、それぞれの主観で「安心できてます」という状態を生み出す動きを促進していく必要があります。

『心理的安全性』や『関係の質』を実現しているチームや組織って、そんなに多くないと思っています(「心理的安全性や関係の質は大切だ」と言っていても実態が伴っていないケースが多い)。

僕自身は、チームづくりや組織づくりの最初の段階で、「チームとして1人1人が何を意識するか?」ということを伝えています。

『心理的安全性があるチーム』というのは、『自発的な意見を言い合える関係性があるチーム』と言い換えることができます。

ということは、『致命的な7つの関わり方』ではなくて『身に付けたい7つの関わり方』を徹底させる必要があります。

これは、「チームで意識しようね」は当然なんですけど、結局は1人1の意識と行動が大切なんです。

心理的安全性を高めるために、1人1人が持つべき意識(起こすべき行動)が3つあります。

チームとして、成果は出さないといけません。

ただ、そのためにこだわるべきなのは『心地良さ』なんです。

1人1人が安心して、ストレスなく居れる場所を作ってこそ、思考が解放されて結果的に成果に繋がっていくと思っているので。

※理想は『麦わら海賊団(ONE PIECE)』ですね。

目標を達成できない原因を深掘りしていくと、関係の質を向上させるという課題に行き着くはず。

バッドサイクルになるのか、グッドサイクルになるのか・・・これはチーム全体としての共通認識があった上で、結局は1人1人の主体的言動が大切になってきます。

1人1人の主体的言動が湧き起こってくるために・・・アンコンシャス・バイアスに着目します。

1人1人が自分のアンコンシャス・バイアス(無意識の偏見)を認識して、誰かと関わる際に「これって自分のアンコンシャス・バイアスかもしれない」ということを考えることが大切です。

最初はしつこいくらいに「これって自分のアンコンシャス・バイアス?」と問うようにするんです。

自分にその問いを立て続けること自体がストレスになるかもしれませんが、自身のアンコンシャス・バイアスに可能性を狭められることを防ぐために、それが結果的に、周りの人を受け入れられるようになるために、習慣になるまでに問いを立て続けてください。

自身のアンコンシャス・バイアスを認識して過ごせるようになると、柔軟な考え方を持って過ごせるようになります。

そして、柔軟な考え方を持つことで、以下のような状態(安心を感じている状態)にも近づくんじゃないかなと感じます。

人々が完全に安心する状態ではなく、安全についてよく理解し、いざというときの心構えを忘れず、それが保たれている状態こそ、安心が実現しているといえる。

冒頭に紹介した『安心』に関する説明

個人が自分の「こうであるべき」に縛られずに、柔軟な考え方を持つことで、個人の安心がつくられていき、チームや組織が安心に包まれていくんだと思うんです。

安全なだけじゃなくて、安心な状態をチームや組織でつくり出すことで、そこにいる個人の心がラクになっていきます。

感謝

今回も、読んでいただきありがとうございました。


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