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樹の種類【国産広葉樹】

今回は国産広葉樹を見ていきましょう。

日本では針葉樹の種類もたくさんありますが、広葉樹の種類も多くざっとみても約30種類以上もあります。

1番有名なものはケヤキじゃないですかね。日本人の生活にも広く使われていて、特にケヤキの1枚板テーブルは昔から高級品として格付けされています。

針葉樹よりも広葉樹の方が素材的に堅いので、家具などには広葉樹の方がよく使われています。さぁ、それでは今回も有名どころをピックアップして見ていきましょう!

ケヤキ

ケヤキ

学名:Zelkova serrata ニレ科
産地:本州~九州 標高が低い平野などに広く分布
色味:辺材は淡黄色、心材は褐色系 辺材と心材の境目は明瞭
強度:やや堅い

冒頭にも話した通り、昔からケヤキの1枚板は人気が高く、逆に家具屋さんでケヤキの1枚板を取り扱っていると言えばある程度の信頼できる取引先がある、と昔は言われていたようです。ケヤキには樹齢が高い程、独特な杢目が現れることが多いのも特徴の1つです。その杢目が綺麗な場合は、それはもうすごい人気が出て、価格もかなり高額で販売されています。色目も整っていて品があることから、和室をはじめどの場面でもマッチする特徴があります。

カエデ(イタヤカエデ)

カエデ

学名:Acer pictum カエデ科
産地:北海道~九州 北海道から東北地方が主な産地
色味:全体的にやや赤みから白色 辺材と心材の境目は不明瞭
強度:普通

アメリカのメープルと似ていますが、育った環境が違うのと厳密には種類もまた違うものになります。実はカエデの仲間には200種類くらいあるとも言われていて、僕もはっきりとわかっていません。。メープルに比べて淡赤系の色味がかっていて、表面も滑らかな手触りをしています。一般的には、アメリカで採れたメープルが主流になっていて、国産のカエデは流通している量が逆に少ないので希少材という認識になっています。

ナラ(ミズナラ)

ナラ

学名:Quercus crispula ブナ科
産地:北海道~九州 北海道が代表的な産地
色味:辺材は灰白系で、心材は褐色系 辺材と心材の境目は明瞭
強度:堅い

1970年代に、日本の木材は世界一と言われていました。その時に、世界に向けて大々的に出荷がされていたのがこの北海道産の楢材になります。ただ、その影響で伐採をし過ぎてしまい、いまでは流通量がかなり減って高級材の位置づけになってしまいました。アメリカのホワイトオークと比較されることが多いのですが、それよりも少し色は濃い目で整った目をしているのが特徴です。ナラには、特有の虎斑(とらふ)という杢目が入ることが多く、それが一種のデザインとして人気があります。

タモ(ヤチダモ)

タモ

学名:Fraxinus mandshurica モクセイ科
産地:北海道~本州北部 北海道が主な産地
色味:辺材は淡黄色系、心材は褐色 辺材と心材の境目は明瞭
強度:堅い

タモ材も昔から人気の高い高級材です。ナラと同じで海外からのアッシュ材などの代替材の輸入が多いのですが、品質的には国産のものが最も良いとされています。ただ、こちらも北海道がメインの産地で、いまでは流通量がかなり少なくなってしまいました。色味がナチュラルな淡い色をしていて、薄っすら白系の木目がくっきりと見えるのがタモの特徴で、その木目の美しさが人気の秘訣とも言えます。

クルミ(オニグルミ)

クルミ

学名:juglans siboldiana クルミ科
産地:北海道~九州 山中の湿地に多く自生し、大径材は少ない
色味:辺材は灰白色、心材はくすんだ褐色 特徴的な縞模様が入る
強度:堅い

『クルミ割人形』に用いられているクルミの樹です。日本で採れたものがクルミで、アメリカで採れたものがウォールナットと呼ばれていて、色味なども比べるとクルミの方が白っぽいのが特徴です。明るい色味をしていて、縞模様の木目が出るのが人気の理由になっています。オイルなどで仕上げるとナチュラルな風味になって、部屋全体が比較的明るい優しい雰囲気になるので、部屋にもマッチしやすい木材です。

トチ(トチノキ)

トチ

学名:Aesculus turbinata クスノキ科
産地:本州~九州 北海道南部~東北地方によく見られる
色味:全体的に薄い赤黄色から淡黄色系 辺材と心材の境目は不明瞭
強度:普通

キラッキラの杢目を持つ高級1枚板としてすごく人気がある樹種です。縮杢(リップルマーク)と呼ばれる光の反射でキラキラ光る木目が入っているものがとても貴重な銘木として人気があります。このトチも伐採が進んでしまって、潤沢に採れる材木ではありません。薄い赤色が入っているものや、薄い褐色系の部分が入っているものは比較的安く流通していて、真っ白の縮み杢が入っているものが上質な木材という認識をされています。

ブナ

ブナ

学名:Fagus crenata ブナ科
産地:北海道南部~九州 東北が主な産地
色味:全体的に白色から淡桃色 辺材と心材の境目は不明瞭
強度:やや堅い

このブナは辺材と心材の違いがないのが特徴で、代わりに偽心材と言われるもので形成されています。材料自体は硬いのですが、乾燥と取り扱いが容易なことから、よくイスの背もたれのような「曲木」のために使われています。色味も少し赤から桃色のような色味をしていて、木目も濃い点々としたものがあるのが特徴です。

まとめ

今回は広葉樹の有名なものをピックアップしてみました。これ以外には、

マカバ、カツラ、クリ、クス、セン、シナ、ミズメ、クロガキ

と言ったものがあります。天然のサクラの樹がほとんどなくなってしまったので、代わりにマカバやミズメザクラなどが人気があったり、白と黒のコントラストがすごくきれいで最高級品として使われるクロガキなど、冒頭で説明をした通り、木目や色目がはっきりとしているので、化粧材として家具に使われることが多い種類です。

ただ、全体的に国産広葉樹の流通量はかなり少なく、全体の10%を切ってしまう水準になっています。植林をされている量もそこまで多くなく、代わりに国外からの輸入でほぼまかなっている状態です。

元々日本の広葉樹自体は品質てきにも高く、質が良くて人気があったのですが、どうしてもコスト高になってしまうため海外からの比較的安い輸入材がメインとして使われるようになりました。

それに、国内の植林をされている木材のほとんどが建材用で、家具などに使われる割合は微々たるものでしかありません。輸入されている木材全体から見ても、家具用はかなり少ないため同様のことが言えます。

日本には、未使用の放置された広葉樹もたくさんあります。これは針葉樹の時にも説明をしたのですが、山から切り出して・加工をして・流通をさせるインフラ自体が整備されていないため、どうしても放置されたままのものが増えていってしまいます。

近年SDGsをはじめ、自然環境への意識が高まってきています。綺麗でいい木材は国内にもたくさんあります。そういったものにフォーカスを当てて有効活用をしていき、うまく製造から植林までの循環を作っていって、昔のような高品質素材で溢れる日本の木材でたくさんの家具や内装を手掛けていきたいものです。

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大阪でオーダーメイドの家具製造をしている会社の営業マン。 いろいろ学んだ知識と情報を皆さんに共有をして 楽しい『家具ライフ』を過ごしてもらうために日々勉強中。 飛騨高山の工房さんと一緒に企画開発をして、納得のいく 最上級の家具を他にはない価格帯で販売中!