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ハンバーグが最強だと思っているという日記


 やはり外で食事をするときはハンバーグに限る。ファミレスに赴けば、天丼、パスタ、ピザなど挙げれば枚挙に暇がないほどメニューが有るわけだが、結局ハンバーグなのだ。調理過程の都合上、他の人より出てくるのが遅くなるのすら厭わずに私はハンバーグを頼む。


 なぜならば、ハンバーグは数多ある食事の中で「最強」の一角を占めていると言っても過言ではないからだ。これから私が思うハンバーグの「強さ」について語りたい。


 まずなんと言っても名前の語感が「強い」「ハンバーグ」名前の半分が濁点で占められていて、いかにも強さを感じさせられる。調べてみると、ドイツの都市・ハンブルグがこの素晴らしき料理の由来となっているらしい。
 言うまでもないが、ドイツ語は「強い」。近隣の国々がボンジュールだのブォンジョルノだのと言葉を交わしている中、彼らは「グーテンモルゲン」である。朝からやる気に満ち溢れている、流石ビールとソーセージの国といったところだ。


 次に味の面でも「強い」。なんといっても牛肉をミンチにして、これでもかというほどにギチギチにして焼くのだ。もし私が魯山人であったのならば、味に繊細さがないとかなんとか言うのかもしれない。しかし当方そのような舌は持ち合わせておらず、食事は「美味い・すごく美味い・とても美味い」の3段階で評価している。
勿論、肉汁というエネルギーを秘めたハンバーグという島(シャングリラ)は「ものすごく美味い」に当てはまる。
 また、トッピングと多様性も大きな強みであろう。王道のデミグラス、和風に大根おろしや照り焼き、私は個人的にはくどくなると思っているが、チーズというのもある。つまりハンバーグとは食べ手の数だけのヴァリエーションがあり、その全てが人類に大きな効用を与えているのだ。


 
 ついで、食事のしやすさという「強さ」にも触れて置かなければならない。スタンダードな食べ方はナイフとフォークを用いて口の中への運ぶのであろうが、日本人らしく箸を使っても構わない。そしてゆっくりと味わっても良いし、栄養補給と割り切ってさっさと食べてしまってもよい。人類の全てをハンバーグは包み込んでくれるのだから。


 ここまで書くと、お分かりの方も多いと思うが、これと上記のトッピングのヴァリエーションを結びつけると出てくる言葉がある。


そう、「多様性」である。

ハンバーグは多様性なのである。


どう味わおうとも、どう食べようとも構わない。21世紀を生きる我々にとって最も重要な「多様性」がそこにあるのだ。
人類よ、銃を、虚栄を、そして対立を捨てよ。ハンバーグを作るのだ―――。私の予想では今後30年以内に「ハンバーグ革命」が訪れ、産業革命以来の衝撃をもたらすことになるだろう。


 以上、ハンバーグの強さ、いや素晴らしさについて書いた。これを読んでくださった皆様においては「いきなりステーキ」不振の打開策が「いきなりハンバーグ」に業種転換することであると分かっていただけたことだと思う。そして若者よ、書を捨てハンバーグを食べよう。いや、時期的に街にはあまり出ないほうが良いかもしれないが。


 話は変わり、私の目下の悩みなのだが、最近脂っこい食べ物が昔のように胃の中に入らなくなってきた―――


※この日記の正確性は一切保証いたしません。


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【イメージ写真】

ぱくたそ(www.pakutaso.com)より

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フタコブラクダのコブを同意の上で上下左右計13個にした後に、黄色いおべべを無理やり着せる活動がメインです。最近の悩みは鳥取県の県境を超えられないこと。