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むかし書いた韓国コラム #11

 多機能携帯電話用のメッセンジャーアプリ「JOYN」を知っているだろうか。知っている人はかなりの情報通かもしれない。韓国では「カカオトーク」がメッセンジャーアプリで圧倒的なシェアを持っており、これに対抗するため携帯電話キャリア3社が共同で開発したもの。しかし情報通信政策研究院の調査によると、「JOYN」のシェアは0.1%にすぎないという。物珍しさからダウンロードしてみようと思ったが、これほど低迷しているシェアでは話す相手も見つかりそうにない。利用者は1千人に1人の割合だが、わが携帯電話のアドレス帳には2けたしか登録がない。知り合いに利用者がいる確率は相当に低いだろう。

 ちなみにカカオトークのシェアは90.9%と圧倒的。「LINE」は3.0%と低調だ。逆に日本はカカオトークよりLINE利用者が多いようで、わが携帯電話のアプリに登録されている人は、カカオには韓国在住者が多く、LINEには日本在住者が多いという現象が見られる。

【解説】
 「JOYN」は結局、2015年から2016年にかけてキャリア各社がサービスを中断してしまい現存していない。韓国ではカカオトークの普及率が圧倒的で、この牙城を崩すのは簡単なことではないだろう。ちなみに冒頭の「多機能携帯電話」とはスマートフォンのこと。このころはまだメディアでスマートフォンという呼称は一般的ではなかったようだ。

(初出:The Daily Korea News 2014年2月12日号 note掲載に当たり解説を加筆しました)

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