見出し画像

徒然なるままに・・・036_20220619

父の日に思うこと

私の父は「かっこいい」「やさしい」「自慢の父である」。
そんな父ももう70歳。私の印象は28歳からあまり変わっていない。
自分が48歳にもなるのに、父と私の関係は、いつまでもどこまでも6歳と28歳のままだ。不思議である。

21歳で結婚をして、22歳の時の長子。そりゃあ、可愛かったに違いない。
うちの家は、母が一人っ子のため、父は婿養子となった。サザエさんのますおさんは苗字が違うけれど、私は小さい時から、うちの家はサザエさん家と同じだ、と思っていた。厳格な祖父、フネさんみたいな祖母、家の中心にいる母(サザエさんそっくり)、それを温かく支えている父。子どもの筆頭格、わんぱく坊主の私(カツオ)、女の子っぽい妹(ワカメ)。弟はずっと後に生まれてくるが、まさにタラちゃんだ。残念ながらうちにはタマはいなかった。

父はとても背が高くて、高校時代はバレーボールをやっていた。バレーボール男子、そうそう!そんな感じ。農家の長男に生まれたのに、どうして会社員のうちに嫁いできたのか、その真相は謎。母は3歳も年上だし、あの性格だし・・・(これ読んだらきっと怒られる)、なんで母と結婚したんだか。

そんな父だから、我が家の平和が保たれた。全然因子が違うんだよね。うちの祖父は徳島の生まれで、阿波踊りのキャッチフレーズにもなったように「最強の2拍子」なのである。我が家のテンポはめっちゃ、速い!そこにきて、一人ペースが違う父。大人しくて穏やかで。

父は仕事が好きなようだが、仕事ができるとは違う感じだ。団塊の世代で仕事ができる男といえば、どちらかというと会社を優先し、家庭を顧みず・・・な人が多い印象。うちの父は、「THEイクメン」。時代を先取りしていたように思う。
イクメンという言葉が流行し始めたころ、私は若干冷めていた。なぜか?だって、うちの父はそれを完全に実践し、私たちを育ててくれていたから。我が家にとっては当たり前の話。それがそんなに偉いことなのか?ぐらいの気持ちであった。

飲み会で帰ってこない、ということを聞いたことがない。えっ?常に一緒に夕飯食べていますけど?洗濯物?もちろん父がたたんでいました。アイロンがけがめっちゃ上手。洗い物?そんなの当たり前でしょ?私たちのお世話、よ~くしてくれました。休日はいつもどこかに遊びに連れていってくれてましたね。

こんなに私たちに愛情たっぷりで、素晴らしい父であったのに、私たち親子の関係に亀裂が入る・・・
私が就職してからのことである。
世の中のお父さんの様を目の当たりにして、うちのお父さんは仕事しているのか?と疑問を持ってしまったから。

就職してすぐ自分の上司になった人はだいたい40歳前後、父と同じ年代の人たちだった。バリバリ仕事していて、いつも残業。いろんな人と飲みにでかけ、土日はゴルフ?したり。
えっ?うちのお父さん、まったくそんな感じじゃないけど?
急に、よその人と比較して、父が実はダメダメな会社員ではないのだろうか?と不安になった。

実際、職場でダメダメだったかどうかは知らないし、そんなことは今となってはどうでもよい。
ただ、うちの父は自分の地位とか仕事よりも家族を何よりも大事にしてくれる人だった。それが真実だ。

一時、すごく嫌いになってしまって、見下してしまって、こんな男子は絶対にいやだ!のランキングの上位にポジションをとってしまった。
でも結局自分が選んだ夫はお父さん似の家族を大事にする優しい人だ。よく似ている気がする。それってお父さんがこの世で一番好きなタイプだったってことだよね。ファザコンとは、私のような娘のようなことを言う(笑)

私は、ほぼ母似で、父の要素がどこにあるだろうか?と思う時があるが、たまに「うぉんのすけさんはお父さん似だよね?」と人から言われるとめっちゃ嬉しい。ハーフ&ハーフなので、きっとどこかに父の要素はあるだろう。

もうちょっとすると完全にリタイヤするらしい。仕事が好きだったから、定年退職してもかなり長い間働いていた。草取りや庭造りが好きな父。どうかボケないで、いつまでも元気でいてほしい。まだまだかっこいいぞ!

今日、久しぶりに電話で話をした。少し照れくさそうに「父の日の贈り物、ありがとな」って。涙が出る。こっちこそありがとね。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?