「話をきいてもらったな」と相手に感じてもらえる聞き方
こんにちは.。「わたし・みらい・創造センター(企業教育総合研究所)」センター長の佐藤です。
今日は「言語的メッセージに耳を傾け理解すること」についてお伝えします。
■言語的メッセージに耳を傾ける
「話をきいてもらったな」と相手に感じてもらうには、漠然と聞いているだけではダメです。
ポイントは、言語的メッセージに耳を傾けること。
その際、言語的メッセージを理解するために、相手の話しを以下の三つの枠に分けます。
・「経験」→ 「生じている」
・「行動」→ 「していること」あるいは「しそこなったこと」
・「情緒」→ 経験や行動に関連した「感情や情動」
■三つの枠の使い方
具体例を示します。
「昨日の会議は、最悪だったんです」
と相手が言いました。
この時点で聞き手は話し手が不愉快に感じているのは理解できますが、最悪だった具体的な経験、行動、感情についてはわかりません。
話し手は続けます。
「会議の終わりごろ、営業部のAさんが私に向かって、企画が悪いから売れないんだと言い放ったんです。私はムカッときてすぐに言い返しました。
そしたらBさんまでうちの企画には新しさがないと加担してきたんです」
さてこの状況を三つの枠に分けてみましょう。
・「経験」→ 「売れないんだとと言い放った」「加担した」
・「行動」→ 「言いかえしました」
・「情緒」→ 「ムカッときて」
このように、話の中身は大まかに「経験」「行動」「情緒」に分類することができます。
■話し手の傾向を踏まえて聞く
一般的に、話し手が語るのは「経験」です。
「行動」には責任が伴ってくるため、詳細を語るのを無意識に避ける傾向があります。
「情緒」は体験や行動から生じるので、「経験」や「行動」の根底に隠れています。
この特徴をふまえて相手が語らない部分を埋める質問をすることは、相手の問題や状況、新しい機会を明らかにするのに役立ちます。
■傾聴は相手を動かす
基本的な傾聴の技能は、
・相手の経験、行動、感情などを理解し、
・理解していることを伝え返し、
・相手が「そうだ」といえる返答に置き換える
という構成になっています。
「的を射た応答」ができると相手は前進し、自分の問題を探るようになります。
「言語的メッセージに耳を傾け理解すること」は、1on1や面談を深化させるテクニックとしても有効です。
ぜひ使ってみてください。
【わたみそ通信配信中】
「わたし・みらい・創造センター(企業教育総合研究所)」では、メルマガ「わたみそ通信」を配信しています。人材、組織開発に関する情報やイベント情報をお届けするものです。ぜひご登録ください。
この記事を書いた人
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?