全国共同制作オペラ|公式note

全国共同制作オペラとは、日本全国の劇場・音楽堂、芸術団体等が共に制作を行い、新演出のオ…

全国共同制作オペラ|公式note

全国共同制作オペラとは、日本全国の劇場・音楽堂、芸術団体等が共に制作を行い、新演出のオペラを作り上げるプロジェクトです。2022年度は東京芸術劇場と愛知県芸術劇場の2館で制作をしています。オペラをもっと楽しむためのコンテンツを配信中!

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  • 皆さまの観劇note|2022年度全国共同制作オペラ

    2022年度全国共同制作オペラ『田舎騎士道』『道化師』にご来場くださった方々の観劇note記事をまとめさせていただきました。

  • ウエクミ対談シリーズ

    オペラを初めて演出した上田久美子が、東京公演を観劇した様々なジャンルで活躍する知人・友人の感想を聞きながら語り合う対談シリーズ。

  • オペラ歌手×ダンサー対談

    2022年度全国共同制作オペラ歌劇『道化師』歌劇『田舎騎士道(カヴァレリア・ルスティカーナ)』はオペラ歌手とダンサーが2人で1役を演じます。 同じ役を演じるオペラ歌手とダンサー。全く異なる世界でご活躍するお二人に、今回の公演についてさまざまなテーマで語っていただきました。

  • これであなたもオペラ通!5分でわかった気になれる作品解説

    オペラを観たことがない方も、何度も見ている方も、これを読めばきっと誰かに自慢したくなる!? 2022年度共同制作オペラ『道化師』『田舎騎士道(カヴァレリア・ルスティカーナ)』をもっと楽しむための作品解説です。

最近の記事

ウエクミ対談シリーズ:唐津絵理【後編】これはオペラじゃない?

【前編】キャストを探す直感 愛知公演で変わる部分はありますか? 上田:動きを変えようとは思ってないですね。こっちが変えようとしなくても、もっとこうしたらどうかなっていうのが、本人たちの中から出てくるような気はするんですけど。『田舎騎士道』も『道化師』も、ダンサーとはいっても 普段はご自身で振付したり演出するような、自分で創れるメンバーばかりなのが非常に有効で。どの方も、もしかしたら愛知で何かさらなる変化があり得るかもしれないと思ってます。 唐津:ケイさんの存在も、いろん

    • ウエクミ対談シリーズ:唐津絵理【前編】キャストを探す直感

      オペラを初めて演出した上田久美子が、東京公演を観劇した様々なジャンルで活躍する知人・友人の感想を聞きながら語り合う対談シリーズ。最終回は、ダンス・キャスティング・アドバイザーとして公演に関わった、愛知県芸術劇場エグゼクティブプロデューサーの唐津絵理です。長年ダンス公演を企画し、ダンサーを近くで見てきた唐津が上田演出で見たダンサーの姿とは?今回は少し趣向を変えて、二人に質問する形でお届けします。 東京芸術劇場での公演を終えて、率直に感じたこと思ったことを教えてください 上田

      • ウエクミ対談シリーズ:市原佐都子

        オペラを初めて演出した上田久美子が、東京公演を観劇した様々なジャンルで活躍する知人・友人の感想を聞きながら語り合う対談シリーズ。第3弾は、劇作家・演出家・小説家で、城崎国際アートセンターの芸術監督を務める市原佐都子さんです。市原さんの感じる音楽が持つ力とは?そして話は音楽の起源にまでさかのぼり…!?今までとは少し違う角度からの話となりました。 歌の起源はセックスアピール? 上田:市原さんは私が一番好きな劇作家さんで、なんと観に来てくださったと知り、お話ししたくて対談をお願

        • ウエクミ対談シリーズ:竹中香子&太田信吾【後編】いろんな仕掛けは、誰のため?

          【前編】観た後に感想が止まらない! 『道化師』の仕掛け…ネタバレ注意! 上田:ところで、『道化師』の本編の前、まだ客席も明るくてオケがチューニングしている間に、まだ役に入っていない私服の歌手やダンサーが出てきて、小道具のセッティングをしている演出があったの、覚えてますか? 竹中:うんうん、休憩の後ですよね。 上田:そう、あれの意味…あの場面が作品内でどういう意味を持つかって、わかりました? 二人:・・・・(沈黙) 太田:作品をこれから立ち上げるぞっていうプロセスを

        ウエクミ対談シリーズ:唐津絵理【後編】これはオペラじゃない?

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        • 皆さまの観劇note|2022年度全国共同制作オペラ
          3本
        • ウエクミ対談シリーズ
          7本
        • オペラ歌手×ダンサー対談
          3本
        • これであなたもオペラ通!5分でわかった気になれる作品解説
          4本

        記事

          ウエクミ対談シリーズ:竹中香子&太田信吾【前編】観た後に感想が止まらない!

          オペラを初めて演出した上田久美子が、東京公演を観劇した様々なジャンルで活躍する知人・友人の感想を聞きながら語り合う対談シリーズ。二番バッターは、プロデューサー・俳優の竹中香子さんと、映画監督・俳優の太田信吾さんです。ご自身のオペラ経験のお話から、パフォーマー目線での感想や字幕の投影方法について、そして後編では上田久美子が仕込んだあのシーンを本人自ら解説する場面も!?ネタバレ注意です!(笑) 全ての観客が色々言えるのがいい! 上田:まず香子さんから伺いたいんですが、オペラっ

          ウエクミ対談シリーズ:竹中香子&太田信吾【前編】観た後に感想が止まらない!

          ウエクミ対談シリーズ:早霧せいな【後編】イタリア語で歌う町内会。衣裳は私服!

          【前編】身体で聴く奇跡の声! 早霧:ところで、今回のコーラスの方たちすごくないですか? 上田:そう!すごいんですよ!よく見てますね! 早霧:歌は統制が取れつつも、上田さんの意図を汲んでか、バラバラのいろんな住人たちがいるというのも体現していて。 上田:そうですよね、町内会にいろんな人がいて、好きで集まってるんじゃなくてたまたま腐れ縁でいろんな人がいて実は気が合ってなかったりするけど一緒にいるみたいなリアリティですよね。 早霧:あの関西に住む人々を演じるコーラスがいる

          ウエクミ対談シリーズ:早霧せいな【後編】イタリア語で歌う町内会。衣裳は私服!

          ウエクミ対談シリーズ:早霧せいな【前編】身体で聴く奇跡の声!

          オペラを初めて演出した上田久美子が、東京公演を観劇した様々なジャンルで活躍する知人・友人の感想を聞きながら語り合う対談シリーズ。トップバッターは、元宝塚歌劇団雪組トップスターで、現在はテレビドラマや舞台で活躍する早霧せいなさんです。オペラ観劇が初めてだったという早霧さん。公演の率直な感想から宝塚音楽学校時代の話、この役やりたい!と思った役など、笑いの絶えない対談となりました。 上田:先日は来場ありがとうございました。オペラ初めてだったんですよね? 早霧:そうですね、上田さ

          ウエクミ対談シリーズ:早霧せいな【前編】身体で聴く奇跡の声!

          【お仕事紹介インタビュー】音響スタッフって何者!?

          「音響さん」って何をしているの? ―東京公演お疲れさまでした!恥ずかしながら私は音響スタッフの皆さんが公演中どのようなことをしていたのか全く知らないのですが……実際にどのようなことをされていたのでしょうか? 石丸 音響スタッフはオペラを成立させるためのサウンドデザインをしています。 具体的には、舞台装置が音響反射板の役割を果たすようなデザインになるよう提言したり、衣裳デザインが歌手の声の妨げにならないかを確認したりしています。 加えて、電気音響によって歌手の歌声を支えるこ

          【お仕事紹介インタビュー】音響スタッフって何者!?

          【観劇レポート】「オペラ」は枠組み、日本発の新しいエンターテインメント〜『田舎騎士道(カヴァレリア・ルスティカーナ)』&『道化師』

           今、オペラの演出では、時代や場所の設定を変える「読み替え」(置き換え)が盛んだ。主な目的は、今の時代には古臭い、あるいは分かりにくくなってしまった設定を変えることで、現代の私たちにも作品の内容やメッセージが理解できるようにすることにある。東京芸術劇場が愛知県芸術劇場と組んで全国共同制作オペラとして制作した『カヴァレリア・ルスティカーナ(今回のプロダクションでは、原作小説のタイトルの翻案である『田舎騎士道』を使用)』『道化師』は、上田久美子の演出により、21世紀の日本に生きる

          【観劇レポート】「オペラ」は枠組み、日本発の新しいエンターテインメント〜『田舎騎士道(カヴァレリア・ルスティカーナ)』&『道化師』

          オペラ歌手×ダンサー対談『道化師』清水勇磨[トニオ]×小浦一優(芋洗坂係長)[富男]

          ヴェリズモ・オペラと“温度感” ――同じ役を演じるお二人。稽古場でのお互いの印象はいかがですか? 清水:ダンサーの皆さんが、休憩中も台本を持って「もっとこうした方がいいんじゃないか」と修正されていくその速度に驚かされます。翌日には全く別の、クオリティの高いものができていて、すさまじいなと。色々とご迷惑をかけてしまっていますが、とても楽しいですね。小浦さんは先日も、合唱の人たちがハケるタイミングについてぼそっと鋭い提案をされていて、僕は家に帰ってビデオを見ながら「ああ、そう

          オペラ歌手×ダンサー対談『道化師』清水勇磨[トニオ]×小浦一優(芋洗坂係長)[富男]

          オペラ歌手×ダンサー対談『道化師』柴田紗貴子(ネッダ)×蘭乃はな(寧々)

          前回の対談記事はこちら↓ イタリアと大阪、その違いと共通点 ――オペラとダンスの合同稽古が始まりましたね。2つの世界はどのような関係性になりそうですか? 柴田:私達は声で表現をし、身体的にはダンサーの皆さんが表現をしてくれる場面がたくさんありますし、歌手達がダンサーの方々の前にいて、後ろで何をされているのか見えないこともあります。 蘭乃:一緒になるのは最初の登場のシーンと劇中劇のシーン。劇中劇は、歌手の皆さんのイタリアからの劇団と、私達ダンサーの大阪の大衆演劇の一座

          オペラ歌手×ダンサー対談『道化師』柴田紗貴子(ネッダ)×蘭乃はな(寧々)

          【制作スタッフレポート】稽古ってどんなことしてるの…?

          みなさま、はじめまして。稽古場レポートを書かせていただきます、制作補佐の瀧口さくらと申します。 前回の稽古場レポートでは、制作の視点から見た稽古場の設備や制作のお仕事をお伝えいたしました。 今回は、より稽古内容に焦点を当て、稽古場の「おもしろっ!」をお伝えしていきます!よろしくお願いします! 1月7日…『道化師』の稽古Day9:30 稽古場Open! 稽古場の準備をしていると、「おはようございます」という声と共にスタッフや出演者がやって来て、稽古場が暖かくなっていきま

          【制作スタッフレポート】稽古ってどんなことしてるの…?

          【制作スタッフレポート】わたしの一日を紹介します!

          みなさんこんにちは、竹中と申します。 総合芸術と言われ、音楽、演技、美術、照明、衣装など様々な要素からなるオペラ。その中に「制作」というお仕事があるのをご存知でしょうか? 2022年度全国共同制作オペラ 歌劇『道化師』歌劇『田舎騎士道(カヴァレリア・ルスティカーナ)』では、200人以上の出演者・スタッフが公演のために日々準備をしています。そしてその200人超をまとめ、円滑に本番を迎えられるようにするのが「制作」部門なのです。 この記事では、駆け出し制作スタッフであるわたし

          【制作スタッフレポート】わたしの一日を紹介します!

          オペラ歌手×ダンサー対談『田舎騎士道(カヴァレリア・ルスティカーナ)』森山京子(ルチア)×ケイタケイ(光江)

          19世紀のシチリアと現代の大阪の共通点 ――稽古はいかがですか? ケイ:演出の上田久美子さんも振付の前田清実さんも出演者の皆さんも素晴らしい方ばかりなので、これからチームワークができていくのが楽しみです。先日、森山さんがダンス稽古を見にいらして。 森山:上田さんから「立ってみてください」と言われて急遽、私もケイさんの横に立ったのですが、踊りの人はまた歌い手とは違うエネルギーの量があってすごいなと思いました。どこを切り取っても表現しているというか、常にテンションが切れない

          オペラ歌手×ダンサー対談『田舎騎士道(カヴァレリア・ルスティカーナ)』森山京子(ルチア)×ケイタケイ(光江)

          #4 『道化師』と『田舎騎士道(カヴァレリア・ルスティカーナ)』、その物語とは【作品解説・室田尚子編②】

          前回の記事はこちら↓ 『道化師』〜心に闇を抱えた人たちの物語  『道化師』の台本は作曲者であるレオンカヴァッロ自身。彼はこの物語を、判事をしていた父親が実際に手がけた事件をもとにしている、と述べています。しかし、もとになった事件が記録に見当たらず、どうやら当時上演されていた戯曲からヒントを得たのではないかといわれています。  レオンカヴァッロは、物語が始まる前にプロローグを置き、そこで登場人物のひとりであるトニオに次のような前口上を歌わせています。  人間の真実

          #4 『道化師』と『田舎騎士道(カヴァレリア・ルスティカーナ)』、その物語とは【作品解説・室田尚子編②】

          #3 人間の真実を描く、ヴェリズモ・オペラの世界へようこそ【作品解説・室田尚子編①】

          ヴェリズモ・オペラとは?  今回上演されるレオンカヴァッロの『道化師』とマスカーニの『田舎騎士道(カヴァレリア・ルスティカーナ)』は、共に「ヴェリズモ・オペラ」の代表作として知られています。「ヴェリズモ」とは日本語で「真実主義」「現実主義」と訳され、19世紀末から20世紀初頭のイタリアで起こった文学のムーヴメントに端を発しています。北イタリアの都市圏に比べて南イタリアやシチリア島には貧しい人々が多く、彼らの悲惨な生活をありのままに描くというのが「ヴェリズモ」のテーマで、その

          #3 人間の真実を描く、ヴェリズモ・オペラの世界へようこそ【作品解説・室田尚子編①】