夜の道草 1-2
今までうちの会社は何人か休んでる人がいた。
そういう人は弱い人、怠け者なだけだと蔑んでいた。
まさか自分がそうなるとは思っても見なかった。
自分がそうなって初めて気がついた。
そういう人が弱いのではなく、そうならない人が強いわけでもない。
みんな弱い。
そんなことわかっているつもりだった。
身をもって知ったのだ。
なるべく運動をしなくては。
日の落ちた夜に散歩に出かけることにした。
雨上がりで夏も終わりのように涼しい。
いつもと違う道を歩いてみる。
何分か歩いたところで、お腹も空いてきたし帰ろうと思い
すると、
カランコロン
ドアが開く音がしたので、ふと目をやると
それは食堂だった。
お腹も空いてきたし、入ろうか迷っていると
カランコロン
サラリーマンの客らしき人が出てきた。
「あ、いらっしゃい。良かったら。」
店員だったのか。なぜスーツなのだと考えたが、
空腹には絶えられず中に入ることにした。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?